独学で伸ばした英語力

中学生の頃から洋画が好きで、特にマーベルシリーズやスターウォーズが大好きでした。高校生になってから、映画の主人公のように英語を話したいと思い、彼らの発音を聴いた後に真似るシャドーイングを始めました。その映画自体が好きなので飽きることなく何度も観て、何度も自分が話した音声を聴いて修正しました。そういったことを日々繰り返しているうちに、発音を磨くことができたと思います。中国出身の私は、高校卒業後に来日し、日本語学校で勉強した後、明治大学に入学しました。これまでアメリカへの留学経験はありませんが、英語の発音における基礎を調べ、一つひとつの単語を読むだけではなく、単語と単語をつなげて話すことなどを意識し練習しました。洋画は今も大好きなのでシャドーイングを続けています。好きだから続くのだと思います。

オンラインでも学べる専門学校“Climate Academy”

プレコンに興味を持ったのは2019年。英語力を試したいと思っていたところ、大会HPを見つけました。大きな大会であることや、それまで英語のプレゼンを人前でやったことが無かったので出場を迷いましたが、第8回大会で参加者のプレゼンテーションを見た時「自分も挑戦したい」と思ったので参加を決めました。私は大学で物理を専攻しており、環境問題に関する授業も受けているため、気候変動問題に関するテーマ3を選択しました。私の提案は、学生から一般人まで幅広く気候問題や解決方法に関して学べる専門学校を設立するというものです。教育を軸に提案したのは、教育にフォーカスすれば教育システムが確立された際、大勢の人に働きかけることができると考えたためです。この提案をするにあたって、気候問題を研究する専門機関などに伺い直接調査したかったのですが、コロナ禍で断念せざるを得なかったためネットを活用して調べました。ただ、調べていく中で今後はオンラインでどこからでも教育を受けられることが前提である必要性を感じ、提案の中に盛り込むことができました。

長所を最大限生かす

正直に言うと、提案内容自体はそこまで具体的に作り上げることができませんでした。プレゼンテーション内では学校を設立することを提案していますが、そのためには相当の資金が必要になります。それを実現するための方策などは詳しく考えることができなかったので、プレゼンテーション後の審査員からの質問に対する準備が不足していたと感じます。他のファイナリストは様々な要素に注目しながら提案していたので大変勉強になりました。本選まで進めたのは、自分の最大の武器である発音が生きるよう、自信を持って話すことにこだわったからだと思います。逆に言えば、自信があるのは発音だけでした。2次予選はオンラインだったので、他の参加者は伝え方などに戸惑ったかもしれませんが、私は普段から自分の発音を録音して聴き、修正するという練習をしているので、オンラインの環境であっても自分がどのように話せているかわかり、リラックスして臨むことができました。発音は誰にも負けないと自信を持ち、こだわることで結果がついてきたのだと思っています。

緊張を克服する経験

英語に自信があるものの、大勢の人の前で話す経験自体が無かったため、本選会場に入ったときには非常に緊張しました。そんな中であっても表情に出さず、緊張感に打ち勝って最後まで話しきれたことは大きな経験だと思います。また、本選出場という結果だけでなく、大会を通じて様々な人とつながることができました。今もSNSなどで連絡を取り合っています。こういった経験は自分から飛び込んでいかないとなかなか得られないと思いますので、大会参加を考えている人は結果を考えず、まずはチャレンジしてほしいと思います。
今後は、物理について学びを深めるため、英語と日本語をもっと勉強していきたいと思っています。英語と日本語を駆使して様々な論文に触れたり、プレゼンテーション能力を身につけたりして、将来グローバルに活躍する物理学者になりたいと思っています。