自分が熟知していることをテーマに

テーマに「群馬県」を選んだわりには、実はそこまで郷土愛が強いというわけではありませんでした。
もともとは、どちらかというと「田舎」というマイナスのイメージを持っていたのですが、海外から帰ったときに、群馬はやっぱり落ち着くし良い所だなという思いが芽生えましたね。
それにプレゼンテーションのテーマ選びでは、自分が熟知していることでないと自分の言葉で説明ができないと思っていました。だから、やっぱりテーマは群馬かなって。
大変だったのは、プレゼンテーションを10分間に収めることでした。完成したのは本番の数日前。練習期間をあまりとれなかったので、練習不足な点が不安でした。
2次予選の時には、プレゼンテーションに慣れている人がたくさんいて、「すごい所に来てしまった」と思いました。少し早口になってしまったので、本選では一呼吸置いたり、逆に早めたりして強弱をつけるように心掛けました。

相手の立場にたったコミュニケーションをすること

現在は群馬県内の高等教育機関で、主に外国人の研究者の後方支援や採用活動を担当しています。日々海外の方と接する中で痛感するのは、相手の文化的、社会的背景を知ってコミュニケーションをとることが大切だということです。例えば、日本の保険制度を説明するときには、その方の母国の制度を例に挙げ、「〇〇国の保険制度の○○にあたる」と解説するなど、分かりやすくすることに苦心しています。
それに英語圏の研究者ばかりではないので、聞きとりやすい英語で話し、分かりやすい英語で書くことも必要です。
とにかく理解していただけるよう必死になって説明する、それが今の私にとっての「プレゼンテーション」なのかもしれません。

挑戦する過程で得られるたくさんの学び

中学生の時にオーストラリア、そして高校生の時にアメリカに、それぞれ短期留学をしました。大学生では1年間、イギリスの大学に行きました。
今まで自分が学んできたことの総まとめとして、自分の力を試したい、そんな気持ちでこの大会に応募しました。
最優秀賞の受賞は確かに私自身にとって大きな自信になりました。でも、今、思うのは、賞を貰うことよりも、本当は挑戦すること自体に意味があったということです。
実際、挑戦の過程で学んだことの方が多かったと思っています。私自身は、周りで支えてくれる人たちへの感謝の思いを改めて知ることができました。それが何よりも大きな収穫だと思っています。
迷っている方はぜひ挑戦してみてください。既に応募している人は、とことんやり切ってほしいと思います。