過去の大会参加経験から見つめ直した、自分に足りなかったこと

過去にもプレコンに参加した経験があります。自分の英語力を確かめたい、プレゼンテーション能力を伸ばしたいと思い、参加しました。英語の弁論大会などに参加経験もあったので、参加自体に躊躇することはなかったです。実際に参加してみると、提案の核となる自分なりのアイディアが他の参加者と比較して弱かったと思っています。他にもアイコンタクトやジェスチャーなど、プレゼンの細かいテクニックも不足していて、提案することに精一杯だったと感じています。この時の準備期間は2か月くらいで、教育実習が終わってからすぐでしたので、それも少し影響したのかなとは思います。今回の第8回大会では、約5か月間かけて準備しました。誰ともかぶらないアイディアにするため、しっかりとした根拠作りに力を入れました。自分のアイディアがどうやって具現化できそうか、友人や家族に相談したり、グローバル・ジェンダー・ギャップ指数(以下:ジェンダー・ギャップ指数)上位の北欧などの本や記事を読み込んで勉強したりしてきました。テーマを深耕することに注力し、自分の個性を出したプレゼン内容に仕上げていきました。

ジェンダーの本質を捉えることが、“平等”に繋がると信じて

テーマの研究を進める中で、フィンランドの女性の社会進出に関する現状で気づかされることがありました。同国では、女性の社会進出が進んでおり、ジェンダーギャップ上位国とされています。しかし、その様な国ならではの課題もあり、女性の社会進出が進む一方、家で家事に専念している女性への偏見が生まれています。私はこの事実を知り、単に男女平等を唱えるだけが、ジェンダー問題の“平等”という部分を解決することにはならないと強く思いました。なので、私のプレゼンでは、聞き手の対象を小中学生とし、彼らにもっとジェンダーの本質に沿った考え、価値観を持ってもらいたいとしました。私の考えるジェンダーの本質とは「一人ひとりが自分の価値観に沿った選択をするということ」「男女という考え方ではない自分自身の問題として考えること」の大きく二つです。これらを提案するための根拠を構成にはしっかり入れ込み、聞き手にとって分かりやすい内容に仕上げました。

聞き手の感情を揺さぶりたかった

TEDトークを参考に、どの様に聞き手の心を揺さぶるプレゼンをするか考えました。色々と勉強するうちに、数字、パーソナルストーリーを上手く活用することが効果的だということが分かってきました。私はプレゼンのストーリーを作ることに約2か月注力しましたが、構成内容は次の通りです。「感情(聞き手をコントロール)」→「核(1番伝えたいポイント)」→「根拠(明確な理由)」→「内容説明(聞き手への分かりやすさ)」→「問いかけ(聞き手をコントロール)」この様に、スライド一つひとつにもしっかり意味を持たせ、無駄のない構成を心がけました。聞き手の感情に訴えかけることが大切なのはもちろん、自分の1番伝えたいポイントを初めに持ってくることが、効果を発揮しました。また、最後のQ&Aセッションに関しては、きちんとリストを作成し準備をしていたのですが、想定外の質問が来てしまい困惑しました。もう少し幅広く質問を想定しておけばよかったと反省しています。

コンテストを終えて、これから目指す場所

コンテストでは、自分では考えもつかないアイディアを多くの参加者から共有してもらえました。バックグラウンドのことなる学生たちが全国から集まっていましたので、とても刺激になりました。学生の4年間は、チリへの交換留学、カンボジアの小学校での算数教育支援などに力を入れてきました。これからは国際協力の分野で磨いてきた語学力や培ってきた経験を生かして仕事をしていければと思っています。英語で自分の考えを相手に伝えることは、これからの時代、普通になると思いますので、これからも自分の力を伸ばせるようにさらに努力をしていきたいです。