新しいことに挑戦したいという強い想い

(片岡)インスタグラムの広告で、このコンテストを知りました。何か新しいことに挑戦してみたいという想いがありました。マレーシアの留学から帰ってきたということもあり、英語を使ってのプレゼンテーションコンテストに興味を持ちました。図書館の住民になるくらい準備をしました。それでも、準備を始めたのが9月頃からでしたので、遅い方ではないかと思います。読売大手町ホールで本選出場者に私たちの名前がスクリーンに出た時には、頭が真っ白になりました。
(森田)片岡さんからの誘いがあって、グループの部で応募を決めました。テーマ選びには1~2日間かけました。いろいろ迷う中で、私たちの出身地である富山県の魅力を伝えられる「テーマ2」を選びました。お互い気になることをホワイトボードや付箋に書き出し、アイデアをまとめていきました。土日は1日中、図書館にいることもありました。二人でいるからこそ、一人では考え付かないアイデアが出て、グループの部で出場して良かったと思っています。本選に出ることが目標だったので、嬉しかったです。

審査員の専門分野を意識した分析

(片岡)最初の一言で聴衆を惹きつけるよう第一声の大きさを意識しました。過去のファイナリストの動画から声の抑揚や小道具を活用するなどの効果的な使い方を勉強させてもらいました。使用した小道具のササラ(和楽器)については私たちも使い方が分からず、結構練習しました。最初は持ち方さえ分からなかったほどです。プレゼンテーションの目的がもっと富山に来てほしいということでしたので、私たちにしか出来ないプレゼンにしようということで、コキリコ(歌)やササラをパフォーマンスに取り入れました。私たちの郷土愛が深く審査員の方々に伝わる内容に仕上げました。2次予選、本選ともに非常に緊張しましたが、上手く出来たと思います。
(森田)審査基準や内容をすごく意識しました。私たちのプレゼンテーマに関する専門家が外国人か日本人かも意識していました。ホームページで審査員の方々が紹介された時から、そこの部分は注意深く見ていましたね。例えば、審査員がどういった論理思考でプレゼンを評価しているのか、どこで減点をしているのかなどを先読みして考え、誰にでも分かりやすい構成を考えました。特に、取り上げたのが出身地、富山県の日本の伝統文化でしたので、外国人の方たちに私たちの提案する内容が理解できるかどうかを一番意識していました。プレゼンの会場設定がスペイン・マドリードでの世界観光会議でしたので、外国人の方々に分かりやすい富山の伝統文化、魅力を伝えられる様に工夫したつもりです。
また、本選では各ファイナリストのプレゼンへのQ&Aセッションで何を聞かれているのか、どういったことが自分たちのプレゼンには聞かれそうかを個人の部の間に必死にメモしました。片岡さんと、想定される質問を分担し、自分たちの発表に備えました。

コンテストを終えて~二人だからこそ出来たこと~

(森田)プレゼンを終えて、舞台袖に戻った時は、緊張からの解放よりも悔しさでいっぱいでした。Q&Aセッションでいただいた質問に上手く回答出来なかったことが非常に悔しかったです。用意された回答ではなく、その場で臨機応変に対応出来る力は、これからの自分の課題でもあるので、改善に取り組んでいきたいと思っています。自分たちの意思を英語で伝えるということは、普段日常的に学んでいるコミュニケーション英語とはまた違ったスキルが身に付きました。日本人同士で日本語を話していても、お互いを完璧に理解することは出来ません。スライドなどの視覚情報を活用し、相手に伝えられる能力を身に付けたことは、自分の強い武器になったと思っています。
(片岡)私はコンテストに出場する前は、人前で話すことに苦手意識がありました。参加の話しを森田さんに持ちかけたのは私からでした。グループで参加することは、お互いの足りない部分を補うことが出来ますし、自分の考えとは違った角度から物事を見ることが出来る様になります。チームではお互いに意志疎通を取り、一人よがりではなく、何を伝えたいのかをハッキリさせておかなければならないとも学びました。私たちはお互いを理解することに時間をかけたことで、そこから生まれた聞き手に分かりやすい内容の郷土愛が上手く伝わったのではないかと思います。そして、このコンテストをきっかけに、いろいろなことに苦手意識をあまり持たない様になりました。今ではやってみたいと思うことは、何でもやってみた方が良いと思っています。