①挑戦と探究心で磨いた英語力

もともと英語が得意で成績も良く、中学校の定期テストでは学年1位になったり、毎年出場していた英語の暗証大会では優勝したりしました。そういった経験から英語が好きになり、高校では「国際交流部」という部活動に参加し、ALTや英語圏の方々と交流を深めて英語力を磨く日々でした。また、独学で発音矯正をしながら英語のスピーチコンテストにも挑戦し、優勝することができました。海外留学は家庭の事情で残念ながら行けませんでしたが、そのコンプレックスをバネに英語力を更に磨くことができたように感じます。都留文科大学への入学を決めた理由も、英語を専門的に学ぶことができ、語学分野で評価されている大学だったことが決め手になりました。大学では、国際社会・異文化理解・環境問題などについて、英語で考えて英語でアウトプットする授業に参加し、周りも優秀な学生が多く、とても充実したキャンパスライフを送っています。

②自分の実力を試してみたかった

中学高校で暗証大会やスピーチコンテストにチャレンジした経験が自分にとっての青春だったので、今回のようなチャンスを待ち望んでいました。一方で、これまでは英語の先生や周囲にサポートしていただいていたので、今回は自分だけの力で挑戦し、自分の英語力を試してみたいと思いました。情報収集もスクリプト作成も、全部自分一人でおこない、何度も何度もブラッシュアップを重ねました。その結果、奨励賞をいただき、自分一人の力が評価されたことはとても嬉しくて、自信に繋がりました。周囲に頼っていたらもっと良いプレゼンになっていたかもと思う反面、頼らないことでオリジナリティのある内容にすることができ、それが評価されたのでは、とも感じます。

③工夫に工夫を重ねたプレゼン

テーマ1に決める前に、全てのテーマを検討しました。実際にそれぞれのテーマごとにスクリプトを作成し、どれが一番良いか比較検討を重ねました。また、結論を先にもってくることがプレゼンの鉄則である中、提案内容をあえて最後にもってくることで、オリジナリティのある構成にしました。二次予選後も本選まで1週間しかありませんでしたが、審査員から頂戴したフォードバックをもとに最後の最後までブラッシュアップを重ね、自分が納得のいく内容で本選に臨みました。

④「標語」から着想を得た「SCOPE Program」

フェイクニュースに対抗するための方法として、メディアリテラシーを高めることが挙げられますが、覚えやすく、実践しやすく、コストのかからないアイデアが必要だと考えました。そこで、「標語」をアイデアに取り入れ、「SCOPE Program」を生み出しました。「S」は「Skeptical」で情報を批判的思考から捉えること、「C」は「Curious」で情報に固執せず常に新しい情報にアップデートしていくこと、「O」は「Objective」で主観ではなく客観的に情報を捉えること、「P」は「Prudent」で言葉の力に慎重であること、「E」は「Express」で自分の意見や考えを表現することです。これらに沿った活動を毎日30分実践していくのがScope Programです。日本では、避難訓練時に用いられる有名な標語で「おかしも」などがありますが、こういった標語から着想を得ました。
誰しもがフェイクニュースに惑わされるリスクがあり、また情報に触れるだけで潜在的な影響を無意識に受けていると思います。こういった情報化社会の弊害への対応策として、「SCOPE」の5文字の力を提案しました。

⑤プレコンを終えて

奨励賞を受賞し、英語力はもちろん、プレゼン力、人間力などさまざまな点において評価をいただいたように感じ、全体的な自信に繋がりました。また、改めてプレゼンテーションやスピーチをすることの楽しさを実感しました。これまでTEDに憧れていたこともあり、大学卒業までにTEDの地方版「TEDx」への登壇を目指しています。また、卒業後のキャリアはまだまだ模索中ですが、英語を生かして国際機関などで働きたいと再認識しました。今後もさまざまなことに挑戦していくことで、キャリアビジョンを明確にしていきたいです。

⑥何かにチャレンジしようとしている学生の皆様へ

私自身、プレコン出場にあたって留学経験がないことがハンデになると思っていました。もしかすると同じような理由で何かにチャレンジすることに躊躇している方もいらっしゃるかもしれません。ですが、留学していないことが大きく不利になることはないと確信をもってお伝えします。自分の限界を自分で決めず、挑戦を恐れずに果敢にチャレンジする姿勢を貫いてほしいと思います。