英語で広がる無限の可能性

(千野)人生の選択肢を増やしたい、世界中の人とコミュニケーションを取りたい、という想いから中京大学の国際英語学部を選び、入学後は英語でプレゼンを行う授業を積極的に履修しました。英語を身につけていくにつれ、外国人の友人ができ、日常的に英語で会話を行う、一緒に旅行に行くなどしてコミュニケーションの幅を広げることができました。コンテストのことは授業の中で初めて知り、興味を持ちました。

(池田)私は幼い頃から英会話教室に通わせてもらっていた為、もともと英語とは距離が近く、英語は得意でした。ただ、もっと英語で自分自身を表現できるようになりたいと思い、大学ではアメリカへの1年間の留学を経験しました。このコンテストは千野さんからの誘いがあって、アメリカの留学中に学んだことを大舞台で試してみたいと思い、グループの部での応募を決めました。

フィールドワークで理解を深めた食品ロス問題

(千野)私たちにとって最もイメージしやすいテーマは「食品ロス」でした。池田さんとは偶然取り組もうと思ったテーマが同じだったので、作業を分担して進めていきました。調べていくうちにフードバンクの存在を知り、実情を深く知るため直接取材へ伺いました。インタビューの中で、フードバンクはNPO法人で資金が少ない為、倉庫を大きくできないこと、IT技術を導入できていない現実を知りました。そういったリアルな声を聞いて、資金が無い中での改善はなかなか難しいと感じ、新たな提案をしたいと思いました。

(池田)私も取り組むなら食品ロスだと思っていました。スーパーで品出しのアルバイトをしていた頃、食品の多くが捨てられていることを知り、もったいないと思っていたからです。フードバンクへ直接インタビューを実施したのは自分たちで調べるのには限界があると思ったからです。やはり現場の人の声を聞いたほうが理解できますし、プレゼンが作りやすくなるのではと思いました。調査をする中で、一部の人だけが「もったない」と思っているのではなく、皆の意識を変えていく必要があると思いました。日本だけ見ても日々の食事に困っている方は多いので、そういった方々を救うには、こういったフードバンクの実態やフードロスの状況について多くの方々に知ってもらうべきだと思いました。

原動力は“楽しむ”気持ち

(千野)本選に出場できたのはとにかく自分たちが楽しめたからだと思っています。楽しめた分、問題提起のシーンは声のトーンを暗めにする、単調にならないよう声色を変える、表情は明るくする等、様々な場面で表情を豊かにすることができたと感じました。池田さんとも常に「楽しもうね」と話していて、緊張をする以上に、注目されているのが楽しいと感じていました。本選に出場が決まった時は、それまでやってきた事や自分たちのアイデアが認められたと感じ、とてもうれしかったです。

(池田)本選が決まったときは緊張していたのですが、千野さんが楽しもうと言ってくれた事で楽になりました。その結果、プレゼンでは自信を持って話すことができましたし、審査員・オーディエンスの目を見て話せたことでアピールできたと思っています。

二人で作り上げることで得た学び

(千野)協力し合って出来た事が一番良かったと思います。私は資料作りが得意で、池田さんは英語の文章を書くことが得意。そういった互いの強みをそれぞれ発揮し、足りない部分を補完する事ができたことがよかったと思います。とにかく楽しんでやることが一番大事だと学びました。今後コンテストに参加される方も、とにかく楽しむことを大切にして、自分に自信を持ってプレゼンしてもらえればいいなと思います。

(池田)私がこれまで経験してきたプレゼンは一人で行うものだったので、今回初めてグループで協力し作り上げました。準備期間中は話し合いや意見を交換する事が多く、その中で意見が食い違う場合、相手に納得してもらえるよう論理的に説明すること、相手の意見を尊重することの難しさを学びました。また、自分一人の力でできないことがあればチームで補強しあうことが大切だと感じました。グループで参加される方は、お互いの意見を尊重しながら、常に内容を向上させることを念頭に置いて取り組んでもらえればと思います。