「楽しさ」からはじまった英語の世界

(新井) 小さいときから英会話学校に通ったり、NHKのラジオ英会話を聴いたりなど、学生時代は英語に触れる機会が多かったです。私が一番英語に本腰を入れたのは中学3年生のときの英語の弁論大会で、そこで英語を学ぶことの楽しさを実感しました。
(星野) これまで出会った英語の先生のおかげで英語の楽しさを知りました。中学校のALTの先生は優しくて面白くて、それがきっかけで英語を話す楽しさを知りました。また、高校生の頃に通っていた塾の英語の先生は、英文法を詳しく教えてくれて、学校終わりにスキップして先生に会いに行っていました。このように、さまざまな英語の先生に英語の魅力を教えていただきました。
(石) 子供の頃から洋画を観ていたことが英語に興味をもつ一つのきっかけだったと思います。当時は字幕がついていなかったので、内容を理解したくて英語を勉強しはじめました。また、私は中国からの留学生になりますが、はじめは日本語を話せなかったので、英語で周りとコミュニケーションをとっていました。その経験を通じて、グローバルな言語である英語を話せることはとても大切だと実感しました。

プレゼンテーションに込めた想い

(星野) 塾でアルバイトをしていたとき、勉強する意味が分からないという生徒が多く、義務教育のあり方について考えるようになりました。さまざまなキャリアをもった社会人と生徒をどういうふうに結びつけられるのか、という考えがプレゼンテーションのベースにあります。
(新井) コロナ禍という時勢もあり、オンラインと教育を掛け合わせた提案が頭に浮かびました。オンライン授業やオンライン留学を考える人が多いと感じ、義務教育に焦点を当てたテーマにしました。

大切なことは英語力だけではない

(新井) 3人それぞれの想いがとても強かったので、お互いに歩み寄ったり、密にコミュニケーションをとったりして、信頼関係を構築していくことを心掛けました。お互い時間がない中で、時間を調整して会うなど、コミュニケーションを欠かさないようにすることが大切だと思います。
(星野) プレゼン上手な人はもともとセンスがある人だと思う人が多いかもしれませんが、私はテクニックを磨くことが大切だと思います。例えば、話すときにはジェスチャーを使ったり、目線は一点を見るのではなくて全体を見回すようにしたりなど、テクニックを磨くことでセンスも磨かれると思います。私自身、アルバイトの塾の講師を通じて、生徒を教えるときにどうやったら伝わりやすいかを考えて実践したり、TEDやYouTubeなどを見て勉強したりすることでプレゼンテーション力を磨くことができました。
(石) 伝えたいことをどのように表現し、伝達するのかが大切だと思います。本番では時間制限があるので、最小限の言葉を使って最大限の情報を伝達することが大事だと思います。また、文章やアイデアをいかに分かりやすく視覚化するのかもポイントだと思います。例えば、スライドに文字を入れ過ぎると読みづらくなってしまうので、なるべく写真・図・表などを使うなど、理解しやすい形で表現していくことが大切だと思います。

チームだからこそ達成できた本選出場

(新井) 石さんはパワーポイントの作り方をオンラインで学んでいたので、プレゼン資料の作成をお願いしていました。一目で何が言いたのかが伝わるような表現がとても上手で、みんな頼りにしていました。星野さんは、飲み込みが早くて頭の回転が速い人です。プレゼン内容について色んな方からご意見やアドバイスをいただきましたが、それを瞬時に消化して、どうやってプレゼンに生かせるのかを順序立てて考えてくれました。
(星野) 私と石さんは、ときには議論が白熱し過ぎてしまうことがありましたが、新井さんが間に入ってちょうど良い妥協点を見つけ、的確に舵取りをしてチームをまとめてくれました。企業などにアポをとってインタビューするときも、新井さんが調整役を担当してくれました。

コンテストの経験と今後のキャリア

(新井) 結果は大事ですが、そのプロセスで色んな議論をしたり、英語力を高めあったり、お互いの不得意な部分を埋め合ったりなどの経験を積むことが今後のキャリアにつながると思います。社会に出て組織で働くときに、それぞれの持ち味や得意不得意がある中で、お互いがお互いを支え合っていくことが大切だと思います。
(星野) 大学に入ってから自分で何かゴールを決めて頑張る経験が少なかったため、とても貴重な
経験をすることができました。時間がない中でプレゼン内容をまとめたり、何回も原稿を書き換えたりと大変でしたが、目標を決めて頑張った日々はとても充実していました。今後のキャリアの中でも、ゴールを決めて努力し、チームとして目標達成を目指していくことがあると思うので、今回の経験を生かしていきたいです。 (石) 優勝したいと考え過ぎるよりも、コンテストを通じてどんなことを身に付けたいのかを考えることが大事だと思います。優勝することは素晴らしいことですが、それ以上に挑戦することで得られるものがあると気づきました。将来のキャリアにおいても、たとえ成功するかどうかは分からなくても、とにかく挑戦してみることを大切にしたいです。

第10回大会参加学生へのメッセージ

(新井) 是非グループで参加することに挑戦してもらいたいです。お互いの違いを受け入れて歩み寄る経験を通じて、グループでプレゼンに臨む難しさや楽しさを知っていただきたいです。
(星野) 挑戦しようかどうか迷っている人がいたら、とりあえず挑戦してみてください。結果はどうであれ、その過程で学べるものはたくさんあると思います。失敗も成功も自身の糧になるという経験を、是非大学生のうちに積んでみてください。 (石) 何事も経験という姿勢で参加するのがいいと思います。勝てるかどうかは心配しても仕方がないので、この経験を通じてどんなものを身につけたいのか、今後にどう生かしたいのかといったことを考えることが非常に大切だと思います。このコンテストを通じて、英語力、コミュニケーション能力、プレゼン力などの能力が磨かれるだけでなく、挑戦した経験そのものが宝物になると思います。