入賞・・・しかし、口惜しい

これまでいくつかのスピーチコンテストで賞をいただいたことがありましたが、このコンテストで1位になって有終の美としたい、と不遜な思いを持っていました(笑)。ですが、結局1位にはなれず・・・。後々考えてみると、詰めが甘かったと思います。当時は大学で臨床実習も始まっており、準備期間が少なかったように思います。言い訳にもなりませんが、当時のプレゼンには改善する余地が多々ありますね。自分としては、タイミングも含めて一言一句完全に暗記して、ジェスチャーも抑揚もスピードも、すべてをコントロールして行うのが好きですし、それが理想です。二次予選と本選の発表では、所要時間が10秒から20秒間違っていたと思います。本当はそうではいけないと思っています。

きっかけはラジオ英会話

英語への興味のきっかけは、中学進学にあたり聞き始めた『ラジオ英会話』でした。母からはその例文を暗唱しろと言われ、実践していました。学校の先生がアメリカ人だったので、ラジオで覚えたイギリス英語との違いを知り、興味を持ちました。一人でカナダ、インドなど各国の英語(方言)を聞いては、違いを楽しんでいました(笑)。そのうち英文法が面白くなってきて、中2の時に素晴らしい文法書に出会い、以来暗記するほど読み込みました。

音読、音読・・・そして音読!

音読をしないと、英語は絶対に伸びないと思います。自分で発音できない単語は認識できません。海外留学など、英語を話す機会さえあれば、話せるようになると思っている人は多いと思いますが、実際英語の勉強の9割9分は日本において、自分の家で行うもののような気がします。実践する場はアメリカでも英会話教室でもいいでしょうが、自分の家でCDを聞いて音読をするといった、泥臭いことこそが大切なのではないかと思います。それでもネイティブのように話せるわけではないのです。特に私の英語には話し言葉としての“ゆれ”がないと感じます。それはまるで書き言葉をそのまま話しているようなもので、冗長性のある自然な言葉づかいにはなかなか近づけません。練習が足りていないのだな、と痛感します。

プレゼンの有意性―スピーチとの違い

学生時代、科学的、医学的な事柄に問題意識を持ち、それらについて話したいと考えていました。あるスピーチコンテストで喫煙の危険性についてお話ししたことがありました。がんになる確率と言う点で、喫煙することは、福島第一原発の原子炉の中に裸で1時間半立っているのと同じことだ、というような内容です。データを背景に、それらについてすべて口頭のみで説明したのですが、きちんと伝えられたかどうか・・・。喫煙している人と原子炉の中にいる人を並べた図で示して説明すれば、少しは分かりやすいはずです。そのようなビジュアルの助けがなかったので、スピーチは結構つらかったですね。今の時代、何一つビジュアルの助けなく説明することって少ないと思うんです。その意味で、このコンテストはスピーチコンテストよりも現実に即していていいなと思います。開催を知った時は「これだ!」と思いましたね(笑)。

英語力で開くビジネスライフ

英語の勉強は絶対にやっておいた方がいいと思います。日本では、英語が話せるだけでなぜかチヤホヤしてもらえるので(笑)。費用対効果として、英語にリソースを割くのはかなり理にかなっています。英語が話せるだけで選択肢が非常に広がります。自分のやりたいことがある人は、まずは英語を勉強すべきでしょうし、それによって自分の求めるものに近づけるはずです。
私自身は「英語ができると世界が広がるから」という意識で英語を始めたわけではなく、ただ英語自体が面白かったんです。それでも、英語ができてチャンスは広がりましたし、確実に国や人種の境目はなくなりますよね。