苦難を越え、自分を大きく成長させたアメリカ留学

大学入学当初、英語は文法とリーディングがある程度できているだけで、スピーキングは全くできませんでした。最初の授業で外国人の先生が教室に入ってきて、いきなり英語で質問されたときは本当に焦ったのを覚えています。英語に対する意識が大きく変わったのは、大学1年生の時に英語ができないながらも参加した学内スピーチコンテストです。自分の中で少しうまく発表できたことでスピーチが楽しくなり、英語をもっと勉強したいと思うようになりました。それからは授業も全力で参加し、授業外で外国人の先生とコミュニケーションをするように心がけ、チャットパートナー(多国籍)と話せるチャットラウンジやE-Learningなど、大学の施設をフル活用することで英語力を伸ばすことができたと思います。さらに先生の後押しがあり、2年生の後期から9か月間、アメリカへ交換留学に行きました。留学してすぐは話すスピードやネイティブ特有のスラングがわからず、ついていくことができなかったので、最初の3ヶ月は非常に苦しかったです。しかし、心が折れそうになりながらも、現地の先生や友達とコミュニケーションを積極的に図って、わからないことはとにかく聞くことで、何とか乗り越えることができました。帰国後は英語に対して自信が持てるようになりましたし、何に対しても挑戦する積極性を持てるようになりました。

インパクトを残すことにこだわった表現力

私が所属しているゼミの活動の一つにコンテストへの参加ということがありましたので、本大会にチャレンジしました。参加を決めた後、1週間でコンテストのテーマを1つプレゼンテーションし、3週間で全てのテーマに取り組む指示をゼミの指導教授からいただきました。実際に全てのテーマを試してみて、一番良いアイデアを思いついたのが“食品ロス”でした。このテーマは私にとって凄くシンプルでした。「食品ロスは大半が自宅から出る」というのは「使いきれない」「料理の仕方がわからない」「買ったことを忘れている」ことが原因であり、「この原因を無くせばいいのでは」という筋道が見えやすかったです。発表内容が決まってからは、あとは表現することに全力を出すことにしました。これはゼミの指導教授から教えていただいたのですが、「まずプレゼンテーションは、冒頭が楽しくなくてはならない。もしそこで興味を引くことができなければ、どんな内容でも聞いてもらえない。」ということです。二次予選進出者が300人以上いる中で、審査員の方々にもインパクトを残さないと確実にトップ50にも入ることができないと考えました。発表時間は10分間もありますし、自分が聞き手であれば普通のプレゼンテーションなら飽きてしまいます。冒頭に聴衆に挨拶をするということは、他の本選出場者はやっていなかったので印象を残すことができたと思います。他の人とは違うなということを少しでも感じていただけたら、私の思惑どおりです。

プレゼンテーションの中で力強さを伝えるための工夫

プレゼンテーションは自分の力強さを伝えようと思っていました。ジェスチャーはゼミの中で練習をしており、ゼミ生の意見を取り入れたり、反応を確かめたりすることで準備を進めることができました。いざ本番となるとプレゼンテーションに合わせて体が勝手に動いたという感覚があり、終了後に自分が発表した際の動画を見たのですが、「こんな動きをしたかな?」と思うようなところがありました。それでも、練習のおかげで自然で効果的なジェスチャーができたのではないかと思いました。やはり自分が聞き手だったらどう思うかと考える習慣がありましたし、せっかく考えたアイデアを無駄にしたくないという気持ちが強く、途中で叫んだり、聴衆の注意を引くような発表にしたいという意識があったのだと思います。スライドもできるだけシンプルなものにして、視線をスライドに持っていかれないようなものにしました。ぶっきらぼうに言ってしまうと「俺の話を聞いてくれ!」という感じです。自分自身が大舞台で緊張することなく楽しむこともできましたし、そういったところが評価されたのではないかと思います。

「伝える」ということを究め、さらに上のステージへ

留学中にパブリックスピーキングという授業があったのですが、苦しみながらも楽しんでいる自分がいました。そのため、将来は海外の大学院への進学を目指しており、ゼミやコンテストで培ったプレゼンテーション力を生かせる学問を専攻したいと思っています。どうやって自分の意志や考えを相手に伝えるか、プレゼンテーションでの話し方やパワーポイントの効果的な使い方にも興味が湧いているので、そういったことをもっと上のステージに進んで詳しく学びたいです。このコンテストに参加したことで、以前よりも自信を持って英語で発表をすることができるようになりました。自分の実力試しや他大学の方の考えに触れる良い機会でもあると思うので、ぜひ皆さんも挑戦してみてください。