学生寮は人生の友に出会える場所

わたしは北海道の出身で、大学へ進学するタイミングで東京にある大学の寮に住み始めました。大学2年生の時には「どうせなら旅行で行かないようなところへ行きたい」と思い、交換留学先としてスウェーデンを選択。行ったのは10年ほど前になりますが、朝の通勤時間にお父さんたちがベビーカーを押しながらジョギングしているのをよく見かけ、男性の育児への参画やワークライフバランスの考え方が生活の中に根付いていると感じたことをよく覚えています。そんなスウェーデンでも学生寮に住んでいました。日本とスウェーデン、どちらの寮もなんとなく住むことを決めたのですが、それまで出会うことのなかったバラエティに富んだ出身地や国籍の人たちと出会い、地方の災害の話や世界情勢などそれまでまったく異なる世界の話だったことが急に近くなり、色々なことに興味関心を持つようになりました。寮で出会った友人らがわたしの価値観を大きく変えてくれたのです。
今でも付き合いのある友人がたくさんでき、思い出が詰まった場所となりました。わたしと同じような経験や想いを、親元を離れ生活する多くの学生に届けたいと思ったことが共立メンテナンスに入社した理由です。学生や親御さんから「寮を選んでよかったです」「良い友達と沢山出会えました」といった声が聞けたときには大きなやりがいを感じます。

いかなる時も相手の目線に立つ

入社後、希望通り学生寮に携わる寮事業本部に配属されました。その後、色々な業務を経験しましたが、留学生対応の部署で勤務していた頃がとても印象的です。コミュニケーションの方法は基本的に英語でしたが、相手は学生であり日本語を勉強に来ているため、英語のレベルにばらつきがあり、何を聞きたいのかわからないことが度々ありました。そういった時はできる限り簡単な英語で、且つ短い文章で伝えることでミスコミュニケーションが起きないよう気を配りました。コロナ禍が始まると、日本に来たいけど来られないという留学生が増え、イレギュラーな対応も多くなりました。入金が完了しているにも関わらず、入国制限があったり、各大学の留学プログラムが中止になったり、派遣元の大学から止められたりなど、様々な事情で来日できないケースが発生し、契約やお金など、重要なことを話すことが多くなりました。難しい内容でもしっかり理解できるように同じ内容を異なる表現を用いて何度も伝えたり、英語のレベルによって、スピードやトーンを変えたりなど、工夫しました。難しい内容でも相手の目線に立ち、わかりやすく何度も説明することで理解してもらうことができました。

これまでの経験を生かし、共立メンテナンスの学生寮を世界に届ける

現在所属している部署では、寮に住むことを検討している日本人学生や親御さんへ弊社の寮を提案し、選んでもらうことが主なミッションです。そのため、大勢の聴衆の前というわけではありませんが、日々プレゼンテーションの連続です。ここで大切にしていることは「アパートやマンションよりも寮の方がいい」という一言を、お客様自身から言ってもらうこと。自身で発した言葉が記憶に残りやすいと考えているため、あまり自分から一方的に寮の魅力を伝えることはしません。あくまで商品の特徴などを説明するだけにとどめて「寮の方がいいかもしれない」といったお客様からの一言を待ちたいと思っています。寮に住むと年間おおよそ100万円かかるため、多くのお客様は即決できませんが、一旦持ち帰った後で思い出せるような「食事が付いていると安心だね」といった発言を引き出せるように努めています。そのため「自炊はどれくらいしていますか?」などと尋ねながら、一方通行ではない双方向のコミュニケーションを心掛けています。Webの販促や留学生対応など様々な視点から業務を経験したことで、相手が納得して決断してもらうことが何よりも大切だと思うようになりました。
今後は、徐々にコロナが収まることを想定し、入寮募集用のウェブサイトを一層活用していきたいと考えています。留学生時代の視点や留学生対応の経験を生かし、国内だけでなく秋入学を考えている留学生向けのコンテンツを充実させていきたいですね。「日本らしい経験ができる」「他の留学生もいるので安心してきてね」といった情報を発信していきます。

将来に必ず生きる、プレコン挑戦

私はプレゼンテーションなどのコンテストに出場するようなタイプではありませんでしたが、社会人として生きていく中で、何かをリサーチして、自分の考えを纏め発表することは常に求められるスキルだと感じます。さらに、人前でプレゼンテーションを行い、自分のプレゼンテーションがジャッジされるというのは、表現や話し方など細かいところまで見られている緊張感あふれる経験になるはずです。こういったことに学生時代から挑戦することで、たとえ失敗したとしても強い精神力を得るきっかけになると思います。その他の場面でも緊張感を感じずに落ち着いていけるのではないでしょうか。
参加を決めることも勇気がいることかと思いますので、すでに参加を決めた方に大いに感心しています。今後の人生において重要になる、自分自身に対し自信を持つことができるかどうかのターニングポイントになると思いますので是非がんばってください。