活躍するKUIS在外公館派遣員たち(Vol.52/香港)

“活躍するKUIS在外公館派遣員たち”というテーマで、赴任中または帰国後の様子を紹介するシリーズ第52弾。

元在香港日本国総領事館派遣員の澤井 志保さんをご紹介します

澤井 志保さん(英米語学科2018年3月卒業)

2018年9月から3年間、在香港日本国総領事館にて勤務いたしました。任期中には抗議活動・コロナウイルス感染拡大・国家安全維持法の施行等、異例とも言える出来事だらけの任期でしたが、充実した3年間でもありました。

派遣員を目指したきっかけ

初めて日本を長期間離れた在学中の留学がきかっけでした。日本を離れるまでは、将来、日本国内で外国人観光客誘致に携わる仕事に就きたいと考えていました。きっと心のどこかで私には海外で働ける程の能力はないと決めつけていたのだと思います。しかし、約1年間の米国留学生活を通して、海外で働いてみたいと思える程の適応能力が身につきました。また、海外に出て日本を客観視できたこと、現地の人々が日本の文化を認知してくれていることの嬉しさを覚え、国外での就職を視野に入れ始めました。その時の考えを友人(後の同期)に相談したところ、「外務省在外公館派遣員制度」を教えてくれたのです。これだ!という運命的なものを感じました。幸いにも私の周りには、当時派遣員として働かれていた先輩と久保谷先生の講座を受講している友人が数人居たため、すぐに質問攻めしました。笑
久保谷先生に帰国後に講座に参加したい旨をお伝えすると、暖かいウエルカムメールを頂いたことを今でも覚えています。一度目の受験では不合格に終わり、大変悔しい思いもしました。その悔しさと卒業しても最後まで親身になってご指導してくださった久保谷先生、そしていつも刺激を与えてくれた講座の仲間達のお陰で、二度目の受験で在香港日本国領事館より内定を頂きました。

総領事館での業務

在職中は総務班と官房班を兼任していました。総務斑では主に便宜供与、官房班では配車や館員の離着任関連の手続き等を行っていました。2019年の抗議活動過激化を境に、一気に来港者が減ってしまいましたが、それまでは、国際金融都市・日本の農林水産物輸出先1位・国際ハブ空港と日本にとって重要な地域である香港にいらっしゃる出張者は後を絶ちませんでした。出張者の空港送迎をはじめとする便宜供与対応のため、任期前半は頻繁に空港に行っていました。
2019年と2020年には総領事館の主たる機能である邦人支援にも関わらせていただきました。また、応援出張の機会を二度頂き、シンガポールと日本で大型ロジに携われました。特に日本での即位礼出張時には、香港総領事館の管轄地域であるマカオの当時の行政長官リエゾン(マカオ側と日本側の仲介担当)として大変貴重な経験をさせていただきました。

香港の魅力と現地での生活

香港と聞くと「高層ビルが建ち並ぶ夜景が綺麗な街」という印象を受ける方が多いと思います。私もそのように思っていました。しかし、実際には都会であるにも関わらず、自然が豊かで、東京都の半分程しかないその面積の中に様々な顔を持ち合わせている非常に魅力のある場所です。あまりの美しさに日本では全く興味のなかったハイキングが趣味になりました。文化面においても多面的な魅力を持つ香港は、多文化社会であり、様々な国の文化に触れることが出来ます。エリアによって東洋的な面と西洋的な雰囲気を味わえる不思議な所です。その背景には1997年まで英国領であったことが関係しています。そのため、日常生活は英語で殆どコミュニケーションが取れます。また、香港の人々は大の親日家であり、日本人よりも日本について詳しい人が沢山います。そのためか、街には日本食レストラン・日系スーパー・日系デパート等が多数あり、日本人にとって大変住みやすい環境です。食材に関して困ることはありませんでした。

任期を終えて

香港に関する事前知識が全くなく、不安を抱いての着任でしたが、離任時には帰国したくないと思う程、香港は自分の中でかけがえのない場所になっていました。そのように感じたのは、街だけなく、現地で出会った方々が大好きだからです。職場では、幸せなことに、丁寧にご指導してくださるだけなく、私の生活や体調までも気にかけてくれる上司と現地職員の方々に囲まれて、仕事ができました。私生活でも沢山の方々に可愛がっていただきました。
任期を満了できたこと、そして出会った方々と良好な関係を築けられたのは久保谷先生の講座で身についた知識と社会人としての教養のお陰です。怒涛の3年間でしたが、私はこの時期に香港の派遣員になれたことに大変感謝しています。KUISで学んだ言語を活かし、海外で働いてみたいと少しでも思われている方は、是非この派遣員制度を進路の選択肢の一つにされてみてはいかがでしょうか。

香港(Hong Kong)

【外務省HP/一般事情より】
1. 面積:1,110平方キロメートル(東京都の約半分)
2. 人口:約747万人(2020)
3. 民族:中国系(約92%)
4. 言語:広東語、英語、中国語(マンダリン)ほか
5. 宗教:仏教、道教、プロテスタント、カトリック、イスラム教、ヒンドゥー教、シーク教、ユダヤ教

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