活躍するKUIS在外公館派遣員たち(Vol.48/バヌアツ)

“活躍するKUIS在外公館派遣員たち”というテーマで、赴任中または帰国後の様子を紹介するシリーズ第48弾。

元在バヌアツ日本国大使館派遣員の林 来夏さんをご紹介します

林 来夏さん(英米語学科2015年3月卒業)

バヌアツ日本国大使館での勤務

「20代は修行の10年にしよう!」と心に決め、大学時代は思いついたことに何でも手を出しました。授業の傍らアルバイトをしては海外を訪れ、自分の「あたりまえ」ではない様々な生活を目の当たりにし、その経験を少しでも子どもたちに共有することができればと考え、卒業後は日本人学校で小学校教諭になりました。十人十色の子どもたちに囲まれた毎日はとても刺激的で、みんなのためにもっといろいろな経験を積みたいと考え、3年の任期を終えた後は一旦教員ではなく、在外公館派遣員になろうと大学/GC研の勉強会にも参加しました。
どこへでも行きますという気持ちで試験を受け、合格と同時に伝えられた勤務地は「バヌアツ」でした。名前は知りつつも思いもつかなかった国に決まりわくわくしたことを今でも覚えています。

バヌアツ日本国大使館は2018年開館の新公館で、派遣員初代として勤務させていただきました。他公館に勤める同期に助けられながら多岐に渡り何でもやりました。人事異動も多く、3名だった館員は任期終了時には5名になり、気づけば一番古株になっていました。極小規模公館での「全員野球」のような日々は、ユニークな思い出がたくさんあります。

任期中に結婚・出産ができたのも、アットホームな公館に赴任させてもらったからこそだと思います。コロナ禍も重なり何度も仕事を継続するか否か悩みましたが、上司・館員含め親切な方々に厚くサポートいただき、母となっても勤務を続けることができました。今でも子育てや家庭の相談は上司家族にしています。バヌアツは平均出生率が4人以上ということもあり、すれ違うお母さんはみなさん私の先生です。

サイコロを振ってバヌアツが出た私は幸運に恵まれ、最高の2年半を過ごしました。いつも気持ちよく業務ができたのも、自然と笑顔に溢れるバヌアツに来られたからこそだと思います。ご縁があり今後もこの大好きなバヌアツで草の根人間の安全保障外部委嘱員として勤務させていただくことになったので、より多くの人々の力になれるよう努力したいと思います。もうすぐ訪れる30代は「ライフワークバランスをより良く、挑戦し続ける」がモットーです。

バヌアツ共和国(Republic of Vanuatu)

【外務省HP/一般事情より】
1. 面積:1万2,190平方キロメートル(新潟県とほぼ同じ大きさ)
2. 人口:約29.3万人(2018年、世界銀行)
3. 首都:ポートビラ
4. 民族:メラネシア系(93%)、その他中国系、ベトナム系及び英仏人が居住。
5. 言語:ビスラマ語(ピジン英語)、英語、仏語(いずれも公用語)
6. 宗教:主にキリスト教(プレスビタリアン、ローマ・カトリック、アングリカン、セブンス・デイ・アドベンティスト等)