第39回グローバル・スタディーズにて吉川元国連大使による特別講義「ロシアのウクライ ナ侵略と中東ガザの情勢 ‐その2‐」を開催

 2024年6月19日(水)に行われた第39回グローバル・スタディーズにて、吉川元偉客員教授・元国連大使による特別講義「ロシアのウクライナ侵略と中東ガザの情勢‐その2‐」が開催されました。今回の講義では、パレスチナ問題に焦点を当て、本学の学生だけではなく、高校生2名も参加しました。
 2023年10月にハマスがイスラエルを攻撃し、約1,200人が命を落とし、252人が人質となりました。イスラエルはガザへの報復攻撃を行い、その結果、2024年 5月現在で36,000人以上(ハマス発表)の死者が出ています。ガザの住民は人道的な危機に直面しています。吉川先生は、学生と繰り返し質疑応答を行いながら、イスラエルとハマスの行動の分析、ガザを巡る国際政治、将来の展望、中東と日本の関係などについて詳しく解説しました。
 今回の講義では、紛争における自衛権の行使とその限界、国際人道法に違反する無差別攻撃などの問題が取り上げられ、国際法遵守の重要性が強調されました。受講者にとって、国際社会の現状や今後の課題について理解を深める貴重な機会になりました。

吉川元偉 先生

元国際連合日本政府代表部特命全権大使 神田外語大学グローバル・コミュニケーション研究所 客員教授1951年、奈良県生まれ。 国際基督教大学教養学部社会学科を卒業後、1974年に外務省に入省。国際連合日本政府代表部特命全権大使・常駐代表、在スペイン日本国大使館特命全権大使、初代アフガニスタン・パキスタン支援担当大使、経済協力開発機構(OECD)日本政府代表部特命全権大使等を歴任。英語、フランス語、スペイン語の3カ国語を話す。

神田外語大学グローバル・コミュニケーション研究所における「グローバル・スタディーズ」とは

本学グローバル・コミュニケーション研究所ではリベラル・アーツ(教養)を推進する一環として、その柱の一つであるグローバル・スタディーズをオムニバス形式で開催しています。 この講座で学ぶことの本質は、机に向ってテキストの問題を数多くこなすことではなく、日ごろ耳にするキーワードや日々起こりうる事象に対し、如何に関心が持てるかの感性を鍛えることです。この感性は勉強や本だけでは補うことはできないと考え、グローバル社会で実際に活躍された経験豊かな方々に講師をお願いし実施しています。本学4年間でこの講座をとおし、物事に対して不思議・疑問(wonder)をいっぱい(full)に感じ、互いが議論できれば、大学生活もよりwonderfulになることでしょう。 神田外語大学グローバル・コミュニケーション研究所 久保谷富美男 先生(客員教授)

関連リンク