神田外語大学で8月1日(土)、2日(日)に第2回ジャパンSDGsサミットが開催されました

 神田外語大学で8月1日(土)、2日(日)に「第2回ジャパンSDGsサミット」が開催されました。これは、SDGs(Sustainable Development Goals)への取り組みをリードする金沢工業大学が主催するイベントです。SDGs教育の最前線の取り組みや情報を共有するとともに、参加者一人ひとりが立ち上がり、行動に移すきっかけとすることを目的としています。

1日目

 1日目は、金沢工業大学大澤敏学長のオープニングの挨拶で始まり、その後のセッションで、「ジャパンSDGsアワード」※1受賞団体等が最前線の取り組みを発表しました。
セッション①では「SDGs教育の夜明け」と題し、金沢工業大学の平本督太郎SDGs推進センター長がモデレーターを務め、本学の佐野元泰理事長、真未来塾小池まみこ塾長、金沢工業大学大澤敏学長によるパネルディスカッションが行われました。

※1…持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた企業・団体等の取組を促し、オールジャパンの取組を推進するために、2017年6月の第3回SDGs推進本部において創設。SDGs達成に資する優れた取組を行っている企業・団体等に対し、SDGs推進本部が表彰する。

 佐野理事長は、SDGsにつながりの深い本学の取り組みを紹介し、「これから育てるべき人材とは、『言語を学んで何をするのか』『何のために語学を勉強するのか』といった問題意識を持ち、コミュニケーションで世界の課題解決に貢献できるような人材です。その教育のテーマの一つとしてSDGsを扱うことで、新しい展開が築けると考えています。」と話し、そういった人材を育てるために、どのような仕組みが必要かと問われると、「今の若い世代には、日本は恵まれていて、恩恵を享受しているということが当然だと思っている人もいますが、世界のなかではそうでもありません。日本のその特殊性を感じるためにも、世界中の違った文化やその地域の人々が直面している課題を体験することが必要であると考えています。」と話しました。

 その後、複数の会場に分かれてパラレルセッションが行われ、「ジェンダー・平等の観点から見たグローバルリーダー育成」「循環型社会の担い手を創るSDGs教育」、「災害に強い街づくり、コミュニティづくりを促進する地域リーダーの育成」「消費者・金融教育とESG」をテーマに、企業、団体がSDGsへの取り組みを発表しました。

 また、パラレルセッション会場のまわりでは、スポンサーブースや金沢工業大学と株式会社リベースプロジェクトが共同開発したTHE SDGs Action cardgame「X(クロス)」を使ったゲーム体験ブースが設置されました。今回、本学にて「第2回ジャパンSDGsサミット」が開催されるにあたり、「X(クロス)」のリソースカードに本学の学生がアイデアを提供し、「食神」や「幕張チャリティー」など、本学の特徴的なリソースが新たに加えられた、KUISオリジナルカードも展示されました。

 1日目最後のセッションでは、「中小企業におけるバックキャスト人材の育成とSDGs経営の推進」をテーマに、パネルディスカッションが行われました。平本SDGs推進センター長がモデレーターを務め、パネリストとして株式会社グローバルイノベーションズ黒岩賢太郎代表取締役、会宝産業株式会社近藤高行代表取締役社長、株式会社大川印刷大川哲郎代表取締役社長が登壇しました。平本SDGs推進センター長より、一日の総括として、「今日行われた様々なセッションで、人材育成や教育において、問題意識・志を持って理想を追求し、妥協をせずに課題を乗り越える力が必要であり、それが自己肯定感に結びつくような環境づくりというものが、重要であると語られていました。今後、教育に関わる方や若者に接点のある方々は、そのようなことを念頭に置きながら若者と対話をし、それに加えて若者から自分たちも学んでいく、というような連携をしていけると良いのではないかと思います。」と述べました。

 1日目に参加した高校教員の牛久保聡さんより、「昨年、第1回ジャパンSDGsサミットに参加させていただき、今回の参加は2回目となりました。『ジェンダー・平等の観点から見たグローバルリーダー育成』のセッションでは女性従業員を中心とした職場改革事例を聞きましたが、自分の職場でも利用できることもあり、光明を見出しました。また、昨年は、カードゲームX(クロス)の1種類しかなかったゲームが5種類に増えていたことに驚いたと同時に、学生の努力が感じられ感動しました。」と一日の感想を述べました。

2日目

 2日目は、次世代を担う小・中・高・大学生を主役としたユースサミットが開催されました。ショートムービーコンテストで受賞した小中学生が自作ムービーを流しながら、檀上に上がってSDGsの取り組みに関する発表を行いました。一つ一つの発表が創意工夫に富んでおり、それぞれの発表後には盛大な拍手が送られました。また、高校生や大学生も壇上でプレゼンテーションを行いました。

 午後はTHE SDGs Action cardgame「X(クロス)」を使った小学生向けのワークショップ、将来のキャリア設計を考える「人生ゲーム」、身近な問題と地球規模の問題を考え、みんなで情報の共有をする「ジェンダー平等・不平等」といったグループワークが行われました。SDGsゲーム体験ブースでは5つのゲームが体験でき、とても盛り上がりました。
 サミットの終わりには、SDGs推進団体とともに、若者の視点から2030年の在りたい未来を描き出し、全員でその実現に向けた第一歩となるアクション宣言を行い、グループワークを通して、体験し、考え、互いに意見を交わすことで得られた、自分一人では想像し得なかった将来への抱負や希望を発表しました。
 閉会の挨拶では金沢工業大学神宮英夫副学長から、「発表を聞いていて、皆さんの心が凄く豊かだと感じました。それは目に見えない未来に心を寄せる期待や楽しさが、心の豊かさに繋がっているからだと思います。目に見ないことに心を寄せるということはとても大切なことです。そのためには想像力が必要で、それは創造性に繋がり、ひいてはイノベーションに繋がっています。是非とも皆さんには、この後、目に見えない未来を考えながら、いろんな場面でのイノベーションを起していただきたいなと思います。」といった言葉が送られました。

 2日目のユースサミットに参加した本学国際コミュニケーション学科4年の大田春奈さんは、「SDGsの課題を考える上で、バックキャスト※2という手法があるのですが、今日のグループワークの中で、その手法を使って、自分の将来を考えることができたというのは良かったです。」と感想を述べました。

※2・・・未来のある時点に目標を設定しておき、そこから振り返って現在すべきことを考える方法

第2回ジャパンSDGsサミット 概要

【日 時】2019年8月1日(木) 11時00分~17時20分
     2019年8月2日(金) 9時30分~16時00分
【概 要】
≪1日目≫
11:00-11:05 開会(大澤学長)
11:05-11:30 セッション、スポンサー紹介
11:30-12:30 セッション① 「SDGs教育の夜明け」
12:30-13:30 昼食
13:30-14:30 パラレルセッション②-1「ジェンダー・平等の観点から見たグローバルリーダー育成」
       パラレルセッション②-2 「循環型社会の担い手を創るSDGs教育」
14:45-15:45 パラレルセッション③-1「災害に強い街づくり、コミュニティづくりを促進する地域リーダーの育成」
       パラレルセッション③-2 「消費者・金融教育とESG」
16:00-17:00 セッション④「中小企業におけるバックキャスト人材の育成とSDGs経営の推進」

≪2日目≫
9:30- 9:35  開会
9:35-10:15  ショートムービーコンテスト受賞者の発表、プレゼンテーション
10:30-11:30  SDGsゲーム体験
11:30-12:30  昼食
12:30-15:20  グループワーク
       ■小学生向けワークショップ ■人生ゲーム ■ジェンダー平等・不平等ゲーム ■ゲーム体験ブース
15:20-16:00  アウトプット・アクション宣言
16:00    閉会(神宮副学長)