第14回グローバル・スタディーズにて吉川前国連大使による特別講義「日本外交の課題」が開催されました

グローバル・コミュニケーション研究所(GCI)が開催する第14回グローバル・スタディーズにおいて、吉川元偉(よしかわ・もとひで)前国際連合日本政府代表部特命全権大使(本学客員教授)の特別講義「日本外交の課題」が開催されました。
吉川大使は第13回にも登壇され、日本の領土や経済的水域、隣国との領土問題、世界における日本の評価など国際的な観点から見た日本の姿をお話しされました。
今回の講義はさらに発展した形で、アメリカや中国、北朝鮮など各国に対する日本の外交関係や地球温暖化の問題等について、その歴史的背景もあわせて現状を詳細に紐解いていく内容となりました。
講義後半では受講生によるプレゼンテーションや質問の時間が設けられ、吉川大使はそれぞれのトピックに対して丁寧に解説をされました。受講生は質疑応答を通して、能動的に自身の知識をさらに深められた様子です。

授業の感想(抜粋)

本日の吉川大使の特別講義を通じて、日本が直面している外交問題の相手国に対する印象が変化しました。私たちが各国との外交問題を捉えていく上で必要となるのは、一方的な情報のみで問題を断定的に捉えるのでなく、問題に関して多角的に考えていくことではないかと思いました。そして、単体の問題として捉えていたものが実は、他の問題とも繋がっていると気がついたとき、再び新しい考察の可能性が開けることを実感しました。
(イベロアメリカ言語学科ブラジル・ポルトガル語専攻4年)
講演を聞いて、第二次世界大戦への見方が大きく変わりました。これまで、この戦争が果たした役割について考えたことがありませんでした。しかし今回で、第二次世界大戦がグローバル化を推し進めたことを知り、いかに自分がメディアに影響されていたのか改めて実感しました。
(イベロアメリカ言語学科スペイン語専攻1年)
今回の授業を通して、日本と各国の関係およびその課題をよく理解することができました。どの国でもそれぞれの課題があり、またそれらが複雑に交差していることを知り「これが世界なんだ」と感じました。次回の講義も楽しみです。
(英米語学科4年)

神田外語大学グローバル・コミュニケーション研究所におけるグローバル・スタディーズとは

本学グローバル・コミュニケーション研究所ではリベラル・アーツ(教養)を推進する一環として、その柱の一つであるグローバル・スタディーズをオムニバス形式で開催しています。
この講座で学ぶことの本質は、机に向ってテキストの問題を数多くこなすことではなく、日ごろ耳にするキーワードや日々起こりうる事象に対し、如何に関心が持てるかの感性を鍛えることです。この感性は勉強や本だけでは補うことはできないと考え、グローバル社会で実際に活躍された経験豊かな方々に講師をお願いし実施しています。本学4年間でこの講座をとおし、物事に対して不思議・疑問(wonder)を一杯(full)に感じ、互いが議論できれば、大学生活もよりwonderfulになることでしょう。
(グローバル・コミュニケーション研究所 久保谷富美男 先生)