第34回グローバル・スタディーズにて吉川元国連大使による特別講義「バイデン米国大統領の国連演説を読み解く」を開催

2023年10月11日(水)に行われた第34回グローバル・スタディーズにて、吉川元偉元国連大使による特別講義「バイデン米国大統領の国連演説を読み解く」が開催されました。神田外語大学の学生や職員をはじめ、高校生とその保護者など、多くの方が参加しました。

今回は、第78回国連総会の一般討論演説の中から、バイデン大統領の演説内容を取り上げました。冒頭、吉川先生から国連演説の意義や演説の仕組みを国連大使としてのご自身の経験を踏まえて説明がありました。ついで、バイデン大統領の他ゼレンスキーウクライナ大統領と岸田総理の演説の模様を国連ビデオで見た後、学生がバイデン演説を読み上げ、吉川先生が学生との間で内容について質疑を繰り返しながら解説していきました。

また、講義の後半では、吉川先生より先週末に発生したパレスチナ武装勢力ハマスによるイスラエル攻撃とそれに対するイスラエルの報復について取り上げ、ご自身の経験を交えてパレスチナ問題の歴史やガザの状況を説明。

質疑応答では、「中東の混乱した状況が中国にどう影響を与えるか」「今回の軍事衝突がウクライナ戦争に対しどういう影響を与えるか」について質問があり、学生たちは今回の武力衝突の深刻さを改めて感じている様子でした。

次回のグローバル・スタディーズでは、中東アフリカ局長も務められた吉川先生に、パレスチナ問題や核軍縮などを詳しく解説していただきます。

吉川元偉 先生

元国際連合日本政府代表部特命全権大使
神田外語大学グローバル・コミュニケーション研究所 客員教授

1951年、奈良県生まれ。
国際基督教大学教養学部社会学科を卒業後、1974年に外務省に入省。国際連合日本政府代表部特命全権大使・常駐代表、在スペイン日本国大使館特命全権大使、初代アフガニスタン・パキスタン支援担当大使、経済協力開発機構(OECD)日本政府代表部特命全権大使等を歴任。英語、フランス語、スペイン語の3カ国語を話す。

神田外語大学グローバル・コミュニケーション研究所における「グローバル・スタディーズ」とは

本学グローバル・コミュニケーション研究所ではリベラル・アーツ(教養)を推進する一環として、その柱の一つであるグローバル・スタディーズをオムニバス形式で開催しています。 この講座で学ぶことの本質は、机に向ってテキストの問題を数多くこなすことではなく、日ごろ耳にするキーワードや日々起こりうる事象に対し、如何に関心が持てるかの感性を鍛えることです。この感性は勉強や本だけでは補うことはできないと考え、グローバル社会で実際に活躍された経験豊かな方々に講師をお願いし実施しています。本学4年間でこの講座をとおし、物事に対して不思議・疑問(wonder)をいっぱい(full)に感じ、互いが議論できれば、大学生活もよりwonderfulになることでしょう。

(グローバル・コミュニケーション研究所 久保谷富美男 先生)

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