課外活動団体を対象としたリーダーシップ研修を実施

6月24日(土)に課外活動団体を対象としたリーダーシップ研修を学内にて行いました。

現在、課外活動団体の屋台骨を支える2,3年生はコロナ禍に入学しました。対面での接触活動がある部活動やサークル活動などの正課外活動では、感染対策のため、授業以上に制約や制限の影響を多く受けてきました。コロナ禍の3年間に多くの団体が活動や構成員の募集が思うようにできず、団体の存続や継続は困難に直面しました。

今回の研修では、そのような制限下で団体の存続を支えてきた団体幹部の学生がよりよい団体運営について学ぶだけではなく、同じ幹部として団体の垣根を超えて団体運営の大変さや悩み、そしてやりがいなどを共有し、明日への活力にしてほしいという考えのもと、企画、実施いたしました。

研修は2部制で行われました。第1部は企画書作成ワークショップを学生支援部職員が講師となり、行いました。企画書の書き方を学ぶだけではなく、企画とは何かを漢字の成り立ちから考えることや、アイデアの出し方や企画を考える際の手法として、マインドブロックの外し方や広くビジネスの場面で用いられているプロジェクトマネジメントの手法が紹介され、実際にあった企画書を例に、グループワークを通じてそれらの手法を体験しました。

最後に、講師から学ぶは”まねぶ”であるという印象的な言葉が投げかけられ、今日の体験や企画書の例を参考に、まずは企画書を書きはじめてみよう!と団体にエールが送られました。
第1部の様子
第2部は特定非営利活動法人CRファクトリー様から外部講師をお招きし、コミュニティマネジメントについてお話いただきました。

今回ご登壇いただいた井上晶夫講師は、CRファクトリーの他、NPO法人bond place代表理事も務められ、女性の起業家支援プロジェクト(co+shegoto)やこどもの居場所づくり(B@SE)の活動を行っていらっしゃいます。

CRファクトリーは非営利法人や市民活動、サークル活動など、主にボランタリーな参加者で構成される組織の運営とマネジメントの支援を行っています。活動の背景には、高齢化、孤独死、ひきこもり、うつ、自殺、不登校、生涯未婚率、少子化にもかかわらず増加する児童虐待など、日本では今、家族、友人、地域社会といったコミュニティの弱体化が問題視されているということがあります。CRファクトリー様では、すべての人が自分の「居場所」と「仲間」を持って心豊かに生きる社会を目指して、「強くあたたかいコミュニティ」づくりの方法を伝える活動を続けている。本学では2017年度より継続的に本研修にご協力いただき、大学では学生の大きな居場所の一つとなっている課外活動団体を対象に研修を行っています。
第2部の様子
研修ではまず、成果を追求するばかりに人を手段化してしまうリーダーや人に寄り添いすぎて活動の成果やスピードが鈍ってしまうリーダーなど、よくある組織のリーダー像から活動と組織のジレンマについて考えました。また、非営利組織における共通の悩みとして「温度差」や「多様性」といった、よくあるリーダー像のお話に続き、参加学生が自身の所属団体でも実際に起こっていることを整理し、グループワークやディスカッションを通して、それらの課題の具体的なアプローチ方法やポイントについて学ぶことができました。

神田外語大学では現在65の公認課外活動団体や委員会があります。今回は21団体から33名の幹部学生が参加しました。参加アンケートから、団体の種別を超えて、新たな繋がりができたことも研修の成果であったことがうかがえました。学生支援部では、課外活動の活性化のために、今後も継続的に研修を企画し、学生との協働を目指します!