2022 KOREA .FES開催報告 神田外語大学×(一社)リベラルアーツ学術院×(一社)日韓経済協会

(一社)日韓経済協会 是永 和夫 顧問
本プログラムは、韓国の文化や社会に興味のある高校生・大学生を対象し、これからのポストコロナ時代を生きていく若者に、楽しく学びを深められるよう、学術の視点に加え、韓国のドラマと映画から学ぶ社会について考えられる貴重な時間となりました。※ハイブリット型(対面会場・オンライン)

日韓経済協会顧問の是永和夫氏からのご挨拶に続き、神田外語大学准教授でリベラルアーツ学術院代表の朴ジョンヨン氏による基調講演の後、神田外語大学の宮内孝久学長と一橋大学准教授の権ヨンソク氏よるシンポジウムが開催されました。

具体的な内容については、K-POP が日本で流行った歴史的な背景や魅力について語り、さらにより友好的な日韓関係を築くために何をすべきかを参加した学生と共に考える機会も設けられ、日本と韓国の互いの歴史や文化を学ぶことで、両国をつなぐ架け橋になるために何が必要かなど示唆に富んだ話題で会場が盛り上がりました。

また、一橋大学准教授の権ヨンソク氏のアカデミックな視点と宮内孝久学長のグローバルビジネスのご経験談を交え、両国の歴史、政治、経済、文化の幅広い分野を理解し、尊重し合うことが大事で、過去の歴史にとらわれすぎず、日韓の若者が希望に溢れる未来に向けて、新たな日韓関係を築き上げていくことが重要であると参加者に力強いメッセージで会を締めくくりました。
(一社)リベラルアーツ学術院代表理事 / 神田外語大学 朴 ジョンヨン 准教授
神田外語大学 宮内 孝久 学長 / 一橋大学 権 ヨンソク 准教授
神田外語大学 本田 恵子 非常勤講師
神田外語大学ダンスサークル CALL UP SOUL ①
神田外語大学ダンスサークル CALL UP SOUL ②
神田外語大学 副学長 / 外国語学部長 浜之上 幸 教授

参加者からの感想

一番印象に残ったキーワードは「アポリア」である。普段何気なく生活している毎日だが、我々が今生きている今日の社会は解決のつかない難題に溢れた世の中である。その社会に生きている一人間として、自分に何ができるのか、どのように生きていかなければならないのか、朴先生の熱意こもる講義からこれからの自分のあり方や生き方について考えさせられた。そこには、自分らしくあることも大切であり、周囲に埋もれない個人を確立していかなければならないと強く感じた。さらに、現代に抱える多くの課題を自分一人の行動で解決していくのは到底無理なことであるため、他者との協力が欠かせないものであると感じた。このような時代を生きていく中で、今自分が神田外語大学で何を学ぶか、今後その学びをどのように活かしていくかを今一度考え、無駄のない有意義な大学生活を過ごしていきたいと思う。
(アジア言語学科 韓国語専攻 1年)

今回、宮内学長と権ヨンソク准教授のシンポジウムを聞いて、日本人と韓国人の性格の違いを知ることができました。アメリカのドラマやバラエティももちろん面白いですが、韓国ドラマや好きなアイドルが出演したバラエティを見ているときはもっと面白いと思う部分が多く、日本人と韓国人の笑いのツボやノリが似ているのだと思うことがあります。そのため、日本人と韓国人は性格の面でも似ているんだろうなと思い込んでいたのですが、今回のシンポジウムで韓国人はモヤモヤするのが嫌で思ったことをハッキリ相手に伝えるが、日本人は相手の気持ちを傷つけるかもしれないと思いを心に思いを秘めておくという違いを学びました。私はどっちの方が良いとは思っておらず、状況によって変えることが必要だと考えています。私は典型的な日本人なのか、家族や本当に仲のいい友達以外に思ったことを言えないことが多いのですが、間違っている時はきちんと指摘したり、お互いにモヤモヤしてることがあるならはっきり気持ちを伝えることができようになりたいです。
(英米語学科 2年)

一番印象に残ったキーワードは"親ガチャ"です。韓国語では?? ??と言うのでしょうか。このキーワードの捉え方が日韓で少し異なる気がしたので印象に残っています。日本では、子供に対して過剰なまでに干渉する過干渉な親がいた場合、それを毒親と言ったり、親ガチャ失敗と言ったりします。ですが、韓国では親のスペック次第で自分の将来が左右されるといった意味で使われていると思うので、そこで差異があるなと感じました。韓国の異常なまでの教育熱や、格差社会についてよく学ぶことができました。
また韓国ドラマや韓国映画が人々の理想を描く傾向から、韓国社会の実情(リアル)を描く傾向に変わってきていることに印象を受けました。確かに最近の韓国のドラマや映画は暗い内容のものが多く見るのに勇気がいるなと思います。K-POPで世界進出を果たした今、韓国のエンターテイメントに注目が集まっています。韓国社会の実情を描くことは、世界が注目する場で自国のリアルを知ってもらう良い機会なのだなと思いました。
(アジア言語学科 韓国語専攻 4年)

1番印象に残ったキーワードは「日本と韓国の関係は兄弟みたいなものである」です。兄弟という関係について、兄弟同士で強いライバル意識を持ったりまたはたくさん喧嘩をしたりと、ものすごく近い存在の血縁関係であるが故に、ぶつかり合うことも多いというのは確かにそうだなと思います。また、兄弟関係は常に円満で安定しているというわけではないけれど、そこには確かなつながりと絆があって、切っても切れないものなのかなと思っています。そしてそのような深い関係性は、これまでの日本と韓国の関係(国としての政治的なもの)においても、確かに同じことが言えるなと強く共感したのでこのキーワードを選びました。また、これからもずっと続いていく日韓関係の未来を考えていくうえで、一時的な関係の良し悪しだけで限定的に捉えるのではなく、多様な側面から考えていくことが大事なのかなとも感じました。
(アジア言語学科 韓国語専攻 3年)

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