全国の大学生対象の静岡県焼津市の地域活性化プランを競うコンテスト
「大学生観光まちづくりコンテスト2022<焼津ステージ>」の本選が9月8日(木)に開催
本学学生が出場し、114チーム中7位に入賞

久保健治先生の授業 「日本語スモールグループ・コミュニケーション」および「日本語ディベート」を履修していた学生で構成される「シン・久保ゼミ」が、大学生観光まちづくりコンテスト運営協議会が主催する「大学生観光まちづくりコンテスト2022」に出場し、全国からエントリーした総勢114チームの中で、7位の成績をおさめました。
今回テーマとなった「焼津温泉を活かした焼津市の持続可能な観光まちづくり」に沿って、焼津特有の屋号を掲げる文化とハイキングスポットが多い点に着目し、二つを掛け合わせたプランを提案。2022年6月27日(月)~2022年8月22日(月)に実施された予選(書類選考)を通過し、全国から選ばれた他の9大学とともに、静岡県焼津市総合福祉会館「ウェルシップやいづ」で開催された本選に進出しました。
(左から)発表中の文本さん・山本さん・冨永さん
久保先生が担当する授業では、グループコミュニケーションの基礎に加え、プレゼンテーションやディベートを実践的に学びます。履修した学生より「もっと実践的に学ぶためコンペに出たい」といった要望が出たため、昨年もエントリーした本コンテストに再度挑戦することとなりました。
「大学生観光まちづくりコンテスト」は単なるツアー企画ではなく、地域資源を発掘・活用し、観光を通じて地域を活性化させるための大学生による企画を競うコンテストです。2022年大会では「福島復興ステージ」と「焼津ステージ」のどちらかを選択して提案する形となりますが、「焼津ステージ」のエントリー者は全国から114チームにものぼりました。
「シン・久保ゼミ」は、家の特徴や商売にちなんで付けられる「屋号」などの焼津の文化と豊かな自然を楽しめるハイキングスポットが多くある点に着目し、これらを掛け合わせたアクティビティプラン『やごしゃも!〜屋号で創ろうみんなの形〜』を20代の若者グループと企業研修向けに提案しました。参加者は屋号を自由に作り、それを同じく焼津の伝統品であるしゃもじに書き、気軽にハイキングを楽しめる満観峰(まんかんほう)の頂上に飾ることで、友人同士は仲を深め、企業研修ではチームビルディングに繋げることを目的としています。

「大学生観光まちづくりコンテスト2022」 焼津ステージ概要
主 催:大学生観光まちづくりコンテスト運営協議会
テーマ:「焼津温泉」を活かした焼津市の「持続可能な観光まちづくり」
対象地域:焼津市全域
提出期間:2022年6月27日(月)~8月22日(月)
本選日程:2022年9月8日(木)
本選会場:静岡県焼津市総合福祉会館「ウェルシップやいづ」
「シン・久保ゼミ」メンバー:
山本 優衣(外国語学部 国際コミュニケーション学科 国際コミュニケーション専攻3年)
文本 匠貴(外国語学部 英米語学科3年)
冨永 真央(外国語学部 アジア言語学科 ベトナム語専攻(休学中))
吉川 萌佳(外国語学部 英米語学科4年)
林 聖那(外国語学部 英米語学科3年)
大谷 捺実(外国語学部 国際コミュニケーション学科 国際コミュニケーション専攻3年)
相澤 怜(外国語学部 国際コミュニケーション学科 国際コミュニケーション専攻3年)
※人数制限があり、本選に参加したのは山本さん、文本さん、冨永さんの3名です

本選出場大学/チーム名:
神田外語大学/シン・久保ゼミ 
青山学院大学/たまわカルテット
静岡県⽴大学/ヒガナン 
東京国際大学/蔵するーむ 
東洋英和⼥学院大学/てんこちょーず 
日本大学/横井ゼミ3年A 
明治大学/木寺元ゼミナール 
明治大学/チームうさぴょん 
山梨県⽴大学/Sugiyama lab. 
立教大学/N研

学生の声

今回出場した学生の感想や今後の展望についてご紹介します。
チームで打合せをしている様子(左から文本さん・山本さん・冨永さん)
山本 優衣さん
外国語学部 国際コミュニケーション学科 国際コミュニケーション専攻3年

 

このゼミは単位の出ない「自主ゼミ」のため、主に授業時間外に活動してきました。就活や留学などにより、皆で集まることのできる時間は限られていたため、昼休みに集まったり、Zoomで話し合ったりしながら準備を進めてきました。旅行に関する専門的な知識が無い中で、プランを作成することは簡単ではありませんでした。久保先生にサポートいただきながら話し合いを重ね、多くのアイデアを出し合う中で、ときには休日の朝早くから終電近くまで話し合いを続けることもありました。良いプランを創るため積極的に意見を出し合うことで意見に違いがあることも何度もありましたが、久保先生の授業で培った知識とグループワークでの話し合いの経験を生かし、諦めることなく活発な議論を続けました。
このコンテストへの参加はとても価値のある経験となりました。チームで長期間にわたって取り組んだことや、本選の緊張感などは、大学生ではめったに得ることのできない経験です。また、本選で他のチームの発表を見て、学ぶことがたくさんあり、コンテストの途中でも「次に生かすためにはこのチームのこのいいところを取り入れたいな」などと収穫があったことはとても良かったです。観光やマーケティング、効果的な伝え方などさまざまなことを学ぶこともできました。これらは今後の私たちのキャリアに大いに生かすことができると思っています。本気で取り組んだ分、本選の結果に悔しい気持ちもありましたが「この悔しさをバネにもっと頑張ろう」「強くなりたい」と思えるようになりました。
このコンテストに参加するにあたってお手伝いいただいた方々、応援してくださった方々にはこの場を借りて感謝の意を伝えたいと思います。 チームの皆で焼津市に訪問し、フィールドワークを実施した際、突然お伺いしたにも関わらず快くインタビューに答えてくださった方やハイキング中に声を掛けてくださった方など、焼津の皆さんの温かさが心に深く沁みました。たくさんの学びや思い出をいただいたので、将来恩返しできたら嬉しく思います。私たち久保ゼミは今後も挑戦を続けます!

教員コメント 久保健治 講師

今回出場したメンバーは、私の授業を履修した学生たちが自主的に立ち上げた研究会です。単位もなく、私は非常勤で、研究室もない。その状況の中で、観光学部の学生を相手に、3カ月の課外活動で専門外の私たちが全国7位を勝ち取りました。本選出場した外語大は私たちだけでしたので、少なくとも外語大としては日本一です。
私の講義は答えのない問題に対して立ち向かう力を身に着けることを目的にしており、本ゼミは、その本格的な実践の場です。だからでしょうか、ゼミはコロナ渦で生まれました。あらゆる交流が途絶されるというKUIS生にとって最大の危機に負けることなく、新たな挑戦の場所を創り出したこと。そして、今回の挑戦に満足することなく「強くなりたい」と思い、更なる挑戦を続けようとする学生たちの心こそが、今回の最大の成果であったと思います。
これからも、学生たちが新しい挑戦を続けるための環境を創るべく、研究教育に尽力してまいります。
コンテスト終了後の集合写真