第7回グローバル・スタディーズ(オムニバス)シリーズにて吉川前国連大使による特別講義が開催されました

グローバル・コミュニケーション研究所(GCI)が今年度より開催している「グローバル・スタディーズ」は第7回(10月3日)をむかえ、今回は吉川元偉(よしかわ・もとひで)前国際連合日本政府代表部特命全権大使(本学客員教授)の特別講義が行われました。
「SDGs(Sustainable Development Goals)達成のために、我々は何ができるのか?」というテーマのもと、SDGsの歴史的背景と、特に気候変動に対する取組みについてお話をされました。
"Development"という言葉の意味をめぐる議論から始まり、それに対する国連の活動やパリ協定の締結に至るまでの世界の動きなどについて解説を頂き、SDGsに関連してMDGs(Millennium Development Goals)やCBDR(Common But Differentiated Responsibilities)といった重要なキーワードについても学生に説明されました。
講義の終盤では、個人のレベルでSDGsを達成するために何ができるかを問いかけ、学生たちは質疑応答を通し自身の考えをさらに深めました。
最後に吉川大使は「何が問題かということを、もっと素直に突き詰めて外に発信する姿勢が大切である」と述べ、問題意識を持つことの重要性を学生に伝えました。

特別講義を受講した学生のコメント(抜粋)

・SDGsは国連という大きな場で決められて各国政府や自治体、企業に任せるものではなく、個人規模で率先して取り組むことが重要である。なぜなら、どんなに政府や企業が一生懸命取り組んでも、最終的に動くのは「人間」であり我々はSDGs達成のために必要不可欠なエネルギー源なのである。このようなPublic Private Action for Partnership(PPAP)の必要性は今まで何となく理解していたことではあったが、今回に向けての予習や講義の中で強く印象に残った。
(国際コミュニケーション専攻4年)
・SDGsについては他の授業などでも学んでいましたが、「開発とはなにか」という歴史的な視点からSDGsについて捉えたのは初めてだった。とても勉強になりました。
(国際ビジネスキャリア専攻3年)
・日本にいると、SGDsの解決目標として掲げられているような状況を目の当たりにする機会は少ないと思います。しかし、目を背けずに小さいことから何か行動を起こしていくことが、私たちが取らなければならない責任なのではないかと思いました。
(中国語専攻4年)
・SDGsに関して自分たちにできることを問われた時に私は深く考えさせられました。大使のお話を聞きながら、自分の中でどこかこのような取り組みは国や企業が率先して行うものだと考えていたからです。しかし、大使が行なっているようにペットボトルの飲み物を買わず水筒を使うことなど、個人でできることも多くあります。私も今後このSDGsを意識しながら生活していきたいと思いました。
(中国語専攻4年)
・講義の最後に、政府や企業だけの問題として捉えるのではなく、自分の問題でもあると捉えて何をできるか考えるべきだとおっしゃっていましたが、まさにその通りで、全ての項目において自分個人が協力できるとは限らないが、身近なものから考え、何かアクションを起こしていくべきなのだということを感じました。
(英米語学科4年)