学食事情

【中国】東は辛い、西は酸っぱい、南は甘い、北は塩っぱい
中国の学食事情

中国の学食の定番は、ごはんとスープにおかず2品といったところ。だいたい10元くらいです。 日本の感覚ですと200~300円くらいでしょう。おかずは、中華料理の定番は揃っています。野菜炒めなど炒め物や、チンジャオロースー、八宝菜、酢豚など。スープは、玉子スープ、トマトスープなどいろいろです。その他に、餃子、肉まん、具が入ってない饅頭などがあります。麺類もありますが、ラーメンは少ないです。ジャージャー麺などの方がポピュラーでしょう。中国の味つけは、東は辛い、西は酸っぱい、南は甘い、北は塩っぱいとよく言われます。ただ、学食のものは普通の家庭料理という感じです。 日本の食事と違うのは、お茶がないということでしょう。お茶を飲みながら食事をする習慣は中国にはありません。お茶も、北京では普通ジャスミン茶を飲みます。また、市販されているお茶はほとんどが砂糖入りです。 高橋 海生先生

【韓国】ペットボトルは持ち歩かない
韓国の学食事情

韓国でも、大学にはほとんど学食があります。 韓国の料理というと辛いという印象がありますが、大雑把に言えば、安いところは辛く、値段が高く上品になっていくと薄味になるのです。ただ、辛いものが嫌いなわけではなく、もやしスープに唐辛子の粉を入れる人も珍しくありません。味付けは、日本のようにお醤油味のしょっぱいものは少ないです。 日本の大学生は、水やお茶のペットボトルをよく持ち歩いています。韓国は飲み物がとても安いので、ペットボトルを持ち歩く習慣はあまりないです。 印 省熙先生

【インドネシア】いろんな屋台で、好きなものを好きなだけ
インドネシアの学食事情

インドネシアの大学にも学食はありますが、学生受けはあまりよくありません。 大学のまわりに屋台や喫茶店が多数あるので、そっちの方が好きなものが選べるからです。料金も、一食80円くらいのところが、50円の学生料金で食べられます。 ご飯(インドネシア語ではナシ)が主食ですから、ナシゴレン(インドネシア風チャーハン)、ナシカレー(野菜カレー)、ナシヌヤム(フライドチキン・ライス)などいろいろあります。麺類は、インドネシア風やきそば、ラーメン、ヌードルなどがありますが、種類は日本の方が多いでしょう。 味付けは地方によって違います。ジャワなど中部ジャワ州は甘いのが特徴。辛いものが食べたかったら、スマトラ・レストランに行きます。飲み物の自動販売機はないので、屋台などで買うことになりますが、お茶、コーヒー、ジュース、どれも甘い味がついています。 スヨト先生

【インドネシア】いろんな屋台で、好きなものを好きなだけ
インドネシアの学食事情

インドネシアの大学には、直訳すると「学生芸術祭」というイベントがあります。時期は、たいてい6月の定期試験後で、2日くらいが普通でしょう。主催は学生委員会ですが、スポンサーを探して資金提供をお願いすることもあります。 キャンパス内にはステージを組んで、学生のグループが歌ったり踊ったり演奏したりします。有名な歌手を呼ぶ場合もあります。 いまはジャズが好まれているようです。ただアメリカのそれとはだいぶ趣きが違っていて、インドネシアのはもっとイージーリスニング風です。もちろん、ロックやガムランもあります。音楽以外のシンポジウムや研究発表も同時に行われます。 屋台も出ますが、日本のように学生が作るということはありません。大学のまわりにいつも出ている屋台を呼んで来ます。お酒はなしで、せいぜいコーラくらいでしょう。日本と同じように、この日は地域の人たちもお祭りに参加して、学生たちと一緒に楽しみます。 エマ・マジッド先生

【ベトナム】タイのものほど甘くはありません
ベトナムの学食事情

ベトナムの大学にも学食は必ずあります。メニューの種類も多く、衛生面でもしっかりしています。それにもちろん安い。 外のお店なら3万ドンくらいでしょう。でも、学食なら1万5千から2万ドン(60円から70円)で食べられます。定番は、ごはんとおかず、それに飲み物という組合せでしょう。ごはんはパンに代わる場合もあります。 おかずのベトナム料理は、肉、玉子、魚、エビ、カニなどが主役。それを、茹でたり、揚げたり、煮たりなどバリエーションがあります。 ただ、日本でおなじみのフォー(ベトナムのうどん)は置いてありません。飲み物は、コーラ、ジュース、炭酸類、ミネラルウォーターなど。味はどれも日本のものより甘みが強い感じです。それでも、タイのものほどは甘くありません。学食に給茶機はありません。食事の最中にお茶は飲まないからです。ベトナムでは、お茶は食後に飲みに行きます。 チンミンハイ先生

【タイ】ごはんの上におかずをトッピング
タイの学食事情

タイの大学にも学食はあります。いろんな店が入っていて、ちょうどフードコートのような感じ。ただ、大学のまわりに屋台や食堂がたくさんあるので、そこで食べる学生の方が多いでしょう。 ご飯の上におかずを何品かトッピングするのが、スタンダードな昼食です。おかずは、カレーや炒め物など20~30種類あるでしょう。日本と違うのは、それをごはんの上にどんどん載せていくこと。値段は、ごはんとおかず2品で25バーツ(60円)くらいです。 飲み物は、タイ式コーヒー、アイスコーヒー、アイスティーなど。ジュースの種類も豊富です。オレンジのような定番のほか、グアバ、マンゴといったトロピカル・フルーツのもあります。アルコール類はありません。 学生たちは夕食も屋台などで買って帰ることが多いのです。これは普通の家庭でも同じで、料理はめったに作りません。暑いために生ものは腐りやすく、食材を買い置きしておく習慣がないのです。 ポンシー・ライト先生

【スペイン】18歳以上ならお酒も可
スペインの学食事情

スペインの学食は、お盆の上に好きなもののお皿を取っていって、最後に会計するというシステムです。"menú(メヌ)"と呼ばれる定食は、パン、スープ、ポテト、パスタ、ジュースといった組み合わせが一般的。 もちろん日によって、パエリアを選べばパスタは取りませんし、ジュースではなくコーヒーのときもあるでしょう。値段は、300円から400円くらいです。 日本と違う点は、教室で食事をするのは禁止されていること。廊下でも禁止です。また、18歳以上ならばお酒を飲んでもいいので、学食にもワインとビールが置いてあります。 ちなみに、高校の学食はサンドイッチのように決まったメニューしかありません。小学校には給食はなく、みんなお弁当を持って行きます。 カマチョ・ハビエル先生

【ブラジル】安くて、しっかり食べられる
ブラジルの学食事情

ブラジルの学食も日本と同じように、プレートの上に好きなおかずや飲み物をのせていくのが主流です。全部でだいたい6品から9品くらいでしょう。 内容は、ステーキなどの肉料理、豆料理、ポテト、サラダ、ごはんなどです。飲み物はジュース類、コーラなど炭酸類、それに水。水も炭酸の入ったものがあります。ブラジルにはお弁当という習慣はありません。せいぜいサンドイッチをちょっと持って行く程度。学食はとても安く、70円くらいです。ブラジルは貧富の差が激しいので、それを払うのも苦しい人たちがいます。そういう人たちは、さらに半額(30円)くらいで食べられる制度もあります。 カルラ・マリア・カマルゴ先生

【メキシコ】みんなよく食べるのです!
メキシコの学食事情

メキシコの大学の早朝授業は授業開始が午前7時です。朝早いので、講義が始まる前に、コーヒーとパンで軽く腹ごしらえする人も少なくありません。そして、8時か9時頃になると、今度は本当の朝食です。そのときは、豆料理、玉子、ソーセージなども取ります。 1時から2時頃が昼食。昼食には、メインの料理に、ご飯(アロス)、トルティージャ(トウモロコシの粉を練って薄くのばして焼いたもの)、インゲン豆(フリホール)料理などをそえるのが定番です。値段は2~300円くらい。 メインとしては、チレス・レジェノス(ピーマンにチリトウガラシで味付けした肉を詰めて揚げたもの)やローストチキンなどさまざまです。 デザートは、アロス・コン・レチェ(米をミルク、砂糖、シナモンで炊いた粥風デザート)やチョンゴス・サモラノス(ミルク、砂糖、シナモンを煮つめたデザート)などがポピュラーです。料理以外で日本と違う点をあげれば、それは量でしょう。メキシコ人は、みんなたくさん食べるのです。 シルビア・ゴンザレス先生