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学長×学生座談会


3年に進級する学生を対象に、国際研修施設「ブリティッシュヒルズ」で1泊2日の「Sophomore Winter Camp」が、2014年度初めて実施された。多彩なプログラムのなか、ハイライトとなる学長との対話では、一人ずつここまでの2年間を振り返り、新たな目標を宣言した。

坂本 私は1年の時、インドネシア語という新しい言語が新鮮で楽しかった。ただ、英語とのダブルメジャーは大変でした。英語の授業で、ついインドネシア語が出てくるほど混乱しました。無我夢中でやってきましたが、キャンプに参加して、先の目標が立てられたことは大きかったですね。学長には「インドネシア語技能検定受検と、TOEICで800点を取ること」を宣言しました。
学長 英語以外の専攻だと、1、2年次で相当くたびれ、3、4年次はだれてしまう学生も。でも後半の2年間は非常に大切な時期。キャンプには、初心を思い出し、もう一度頑張ってほしいという狙いがありました。
近 僕は軽い気持ちで参加しましたが、先生方は学生のことを本気で考えていると感じました。4月から米ミネソタ州立大学ムアヘッド校に1年間留学することが決まっており、就職活動は帰国してからで間に合うのか不安を抱えていました。でも先生や職員の方と話したら、「大丈夫だから、頑張ってこい」と。不安が払拭され、とにかく勉強しようと前向きな気持ちになりました。
学長 就活については、3年の初めに勉強するのが一番いいと思う。学生が将来について考えるきっかけになったことも大きな成果でした。近さんも安心して勉強できるね。
近 はい。僕はTOEIC900を超えて卒業すると宣言しました。
一同 すごい!

習得した語学スキルは客観的な数値で示せ

学長 みなさんの目標はちゃんとメモしてあるからね(笑)。反発する学生もいたけれども、全員に具体的な数字の目標をあげてもらった。今はどこの大学でもグローバル化で、英語を話せるのはあたりまえ。経済学部や法学部の学生は、専門分野の知識があって、加えて英語もできる。
一方、外語大生は語学が専門なのだから、そのスキルは高くないと。しかも、社会に出た際に、語学レベルをTOEICやTOEFLの点数など客観的な数値で示せなければ評価されない。これからの時代は転職も増えるだろうから、職業能力として英語は必須。さらにプラスアルファの言語があると、いろいろな面で強みになる。
数永 講義はすでに聞いた内容もありましたが、実はわかっていながら行動を起こしていなかった。目標はポルトガル語の検定試験を受けることと、TOEIC750点。
学長 東京でポルトガル語の検定を受検できるようにしてほしいという要望、動いていますからね。数永さんはどんな行動を起こしたの?
数永 幕張メッセ(千葉県)で開催された、食料品の展示会「FOODEX JAPAN」で良い体験をしました。どうしてもブラジルの方と話をしたくて、入り口に張り込んでポルトガル語を話す人に声をかけ、一緒に参加したんです。
現在、弓道部副主将やセレソンカンダリーニョのサークル長、ブラジル・ポルトガル語専攻13期学生代表を務めています。勉強も忙しいですが、いろいろなことに挑戦したい。
浮田 私は一度、学長とお話をしてみたいと思っていたので、キャンプでお会いできて良かったです。
学長 またまた(笑)。
浮田 本当です(笑)。同級生が留学準備を進め、焦り始めていた時期でした。部活もあるし、ほかにやりたいこともいっぱいある。けれども、留学はしておいたほうがいいのかな、とも。ですが、キャンプに参加して「何が何でも留学ではない」と思えるようになりました。英語の勉強はもちろん、パソコン、簿記の資格の取得など、やりたいことに優先順位をつけて、一つずつ着実に進めていきたい。卒業までには、TOEFL650点以上を取って、いろいろなスキルを身に付けたいです。

65歳で4千人の子ども私大の原点は江戸の私塾


学長 私は都市銀行を退職し、65歳でこの大学の学長になり、4千人の子どもができた。この子たちを幸せにするために、残りの人生を使いたいと思ったのです。
私立大学は、江戸時代の適塾や松下村塾のような私塾であるべきだと思う。一人ひとりの学生と向き合って、一緒に人生を考えたい。君たちには、長い人生が待っています。将来の抱負はありますか。
近 ジャーナリストになりたい。留学先の大学でも、ジャーナリズムについて勉強します。世界の情報を日本に届け、逆に日本の情報を世界に発信していきたい。
数永 僕は商業高校の出身で、高校生のころから「社会の基盤になって働きたい」と思っていました。高校で1年間ブラジルに留学し、語学のスキルを身に付けました。
語学を使って社会に貢献するために、商社もいいかなと考えています。大学には社会の一線で活躍されている先生がたくさんいらっしゃるので、いろいろな話を聞き刺激を受けています。
坂本 小さいころから「空港で働きたい」という夢を持っていました。職種は模索中で、本や雑誌を読んで情報を集めているところです。
学長 ガルーダ・インドネシア航空もいいんじゃないの?
坂本 もちろん、視野に入れています(笑)。
浮田 今、高校時代に留学をコーディネートしてくれた団体でボランティアをしています。OGとして留学経験を話したり、日本に来る留学生のリポートを訳したり。この経験を通じて、留学コーディネーターもいいなと思うようになりました。

同じ目標の仲間がいる“山田長政”を育てたい

学長 みんなの話を聞いているとうらやましいね。夢に向かって、あと2年間、一生懸命勉強してほしい。本学の教育は他大学からも高い評価を受けています。大学の選択は間違っていませんよ。
浮田 私にとって、同じ目標をめざす仲間がいることが大きかった。興味も一緒なので話が合います。施設も充実しており、「SALC(サルク)」はよく利用しています。
坂本 私は「MULC(マルク)」。友だちや先生、留学生もいて、生きたインドネシア語を学べます。
数永 ほかの言語を専攻している友人から、いろいろな話を聞くのが楽しいですね。タイ語専攻の友人がタイ料理をふるまってくれたこともありました。いろいろなコミュニティーがあって、学内にいながら国際交流を経験できることがいいですね。
近 同感です。僕は選択外国語でタイ語を履修していて、タイ出身の先生と話せるのが楽しい。今は8割ぐらいが英語の勉強なんですが、英語だけだと煮詰まってしまって。気分転換というわけではないのですが、タイ語のようにアルファベットではない言葉を学ぶのが新鮮です。
学長 君たちはいい時代に生きていると思う。海外に行くのに、それほど垣根は高くない。日本は居心地がいいのは確かです。電車は時間通りに来るし、そこそこの値段でおいしい物が食べられる。でも、そんな日本に安住してはいけない。海外で活躍してほしい。役に立つ仕事って本当におもしろいんです。ぜひ“平成の山田長政”をめざしてください。

神田外語大学長 酒井 邦弥

学長プロフィール

さかい・くにや/1944年、東京都生まれ。1968年、東京外国語大学ドイツ語学科を卒業し、第一銀行(現・みずほ銀行)に入行。1999年、第一勧業銀行専務取締役となり、翌年にはみずほホールディングス取締役副社長に就任。東京外国語大学理事を経て、2010年から現職。



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