「大学と専門学校、どちらが就職に有利なんだろう?」
「自分はどちらの進路を選択するべきなんだろう・・・?」
段々と夏に近づいてくる今日この頃、進路選択に迷う高校3年生や受験生も増えてきているのではないかと思います。その中で大学と専門学校、どちらの方が就職に有利なのか気になり始めているかもしれません。
結論からお伝えしてしまうと、大学と専門学校の有利・不利は目指す職業によります。
一部の職業には大卒が必須の職業や、大卒でなければ事実上就職が難しい仕事もある一方、専門学校生でも十分に就職できる職業や、むしろ実践的な力を持っている専門学校生を率先して採用している職業があることも事実です。
したがって進路選択をする際に、そういった職業ごとの傾向を踏まえておくことはとても重要になります。
そこで本記事では、どのような仕事であれば大卒が必要になるのか、どの様な仕事であれば専門学校からでも十分就職が可能なのか、詳細を解説していきたいと思います。皆さんの進路選択の参考になれば幸いです。
目次
1.大学と専門学校の有利・不利は目指す職業による
先ほども申し上げた通り、大学と専門学校の有利・不利は目指す職業によります。医師などのように大卒以上が医師免許資格取得に必須となっている職業は、有利・不利という話以前に大卒(医大卒)が絶対条件になりますし、CGデザイナーなど具体的な制作過程を把握しておかないと即戦力になれない仕事は、専門学校から目指した方が有利になることもあります。
またそれ以外にも実際には大卒でも専門卒でも変わらず目指せる職業も存在しますので、以下の3つに分けられます。
(1)大卒以上が有利(必要)な職業例
(2)専門性重視の職業例
(3)大卒・専門卒どちらでも目指せる職業例
それぞれについて2章で解説していきます。
2.大卒が有利(必要)な職業と専門職を重視する職業
まずは、それぞれに当てはまる職業を一覧にまとめてみました。
■大卒が有利(必要)な職業と専門職を重視する職業の整理
2-1.大卒以上が有利(必要)な職業例
大卒の方が有利というより、大卒でないと資格取得ができず目指すことができない職業や、採用する企業側が大卒未満を受け入れておらず、事実上就職が難しい職業は存在します。
主に資格取得ができないという意味で大卒以上が必要になるのが「医師(歯科医師・獣医師など含む)」「薬剤師」「小中高校の教員」「幼稚園や保育園の先生」です。
医師や薬剤師は、医学部や薬学部を出ていないと国家資格を取得できないので、物理上目指すことができません。小中高の教員や幼保教諭は短大からでも目指すことが可能ですが、大学や短大で教職課程の履修が必須になります。
それ以外の職業に関しては、法曹(弁護士、裁判官、検事)は、大卒未満でも司法試験を受験できますが勉強量の面などから現実的には難しく、宇宙飛行士、大学教授、国家公務員総合職(旧一種)に関しては募集の時点で「大卒以上」と書かれています。
大企業総合職も同様ですが、一部の企業は大卒未満を受け入れていることもあります。ただなかなかチャンスが少ないのが実情です。
大学に行かないとなれない職業については、以下の記事も参考にしてみてください。
2-2.専門性重視の職業例
次に専門性重視の職業をご紹介していきます。
■IT系
・グラフィックデザイナー
・CGデザイナー
・ゲーム制作
・プログラミング
など、パソコンを使って実際に手を動かす分野に関しては、むしろ専門学校で実践的なことを学んだ人材を欲している企業も多いです。即戦力として企業ですぐに活躍できるケースが多いです。
■理美容/服飾/調理・製菓/自動車整備/針灸・マッサージ
この辺りも「手に職系」になるので、昔から専門学校を経由して目指していく人が多い分野です。卒業生も多いので、業界と専門学校が密につながっており、就職しやすいということもあります。
2-3.大卒・専門卒どちらでも目指せる職業例
最後に大卒・専門卒どちらでも目指せる職業をいくつかのカテゴリーに分けて見ていきます。
■ホスピタリティ関連職
・キャビンアテンダント
・グランドスタッフ
・ホテルスタッフ
・ツアープランナー/コンダクター
などのホスピタリティ関連職は当ブログを運営する専門学校 神田外語学院の学生も多く就職しています。
キャビンアテンダントに関しては採用数も受験する人も大卒の方が多いですが、倍率を考えると専門学校からでも難易度はさほど変わりません。
ホテルスタッフやツアーコンダクターなどは、むしろ専門学校からの方が人数的に多く採用しているケースもあります。
目指す方法については以下の記事も参考にしてみてください。
■公務員・教師
公務員というと、大卒でないとなれない印象があるかもしれませんが、公務員の中でも一般職は大卒未満でも目指すことが可能です。詳しくは以下をご覧ください。
≫資格の学校TAC 「国家公務員とは?総合職と一般職との違いってなに?分かりやすく解説します!」
また教師も小中高で教員をするのであれば短大卒以上が必要ですが、民間の学校や専門学校で教えるにあたっては、短大卒以上は不要です。
■医療・福祉系
・理学療法士
・診療放射線技師
・介護福祉士
・看護師
・管理栄養士
なども大卒のイメージがあるかもしれませんが、大卒でも専門卒でもあまり変わらず目指せます。ただ医療系は専門学校でも3年制以上になるケースが多いです。
■中小企業社員
ボリューム的にはこの分類が一番多いかもしれませんが、大手ではなく中小企業であれば、総合職や一般職など様々な企業で専門卒や短大卒を採用しています。大手でも一般職であれば採用している企業もあるでしょう。
いかがでしたでしょうか。大学と専門学校で有利・不利は職業によるということがご理解いただけたかとおもいます。
一方、どちらからでも目指せるという職業も多かったので、どちらにするべきか迷ってしまうケースもあると思います。続く2章と3章では大学から就職を目指すメリット・デメリット、専門学校から就職を目指すメリット・デメリットをご紹介していきます。
3.大学から就職するメリットとデメリット
次に大学から就職するメリットとデメリットを紹介していきます。
3-1.大学から就職するメリット
■大卒が条件になっている職業に就ける
先にご紹介した大卒でないと就けない職業を目指せることが大卒の一番の強みです。
■幅広い分野の仕事に就職することが可能
大手企業の総合職も狙いやすくなるため、企業の選択肢の幅が広がることが魅力です。将来のステップアップもしやすい傾向にあります。ただし大卒だから受かるという訳でもなく、同じ大卒の中でも有力校出身学生と競争になることは覚えておきましょう。
■就職活動までの準備期間が長い
こちらはシンプルに約3年間の準備期間がありますので、専門学校(約1年)に比べて十分に準備できる時間があるといえます。
3-2.大学から就職するデメリット
■企業担当者とのつながりは専門学校より薄い
特定の業界人事とつながっていることもありますが、専門学校とのつながりよりは薄いことが多いです。なぜなら大学生の就職活動はあまり大学のキャリア担当を通じて行われておらず、リクナビ等のポータルサイトを通じて行われることが多いからです。
■個別の業界の情報は入ってきにくい
上記のようなことから、目指したい業界が決まっていても、その業界と自校につながりがなければ情報が入ってきません。とはいえ過去にその業界に就職した卒業生がゼロということは少ないので、誰かしらのOB・OGにはつながる可能性はあるでしょう。
■就職のサポートは専門学校より薄め
これは大学が面倒を見てくれないということではなく、大学生の就活がリクナビなどのポータルサイトを通じて行われるようになっているので、大学が行っているのはその登録に至るまでのサポートや企業の説明会などが中心になることが要因です。
専門学校の例を挙げると当ブログを運営する専門学校 神田外語学院では担当教員が学生のエントリーシートや模擬面接を一人一人丁寧に対応することがありますが、大学にもよりますが大学生はそこまでキャリアセンターを頼らない傾向にあります。
4.専門学校から就職するメリットとデメリット
以下の表に専門学校から就職を目指すメリットとデメリットを挙げてみましたのでご覧ください。
それぞれ解説していきます。
4-1.専門学校から就職するメリット
■専門性を活かせる業界・人事とのつながりがあり就職しやすい
毎年多くの学生を関連性の高い業界に送り込んでいるので、自然とその業界の人事担当者と専門学校自体にコネクションが生まれることが多いです。
例えばCG制作の会社の人事担当者が、CG制作を教えている専門学校のキャリア担当者に個別で求人票を送るというようなイメージです。
目指している業界がある程度決まっているのであれば、専門学校からの方が業界へのつながりがダイレクトにあり、就職しやすいというケースもあります。
■専門性を活かせる業界に卒業生が多い
同業界に毎年卒業生を輩出していることで、在学生や後輩に知見を共有してもらえる機会が増えたり、就職活動のために現場の声を聞かせてもらうという機会も増えます。
当ブログを運営する神田外語学院でも、キャビンアテンダントやホテルスタッフとして就職した先輩が後輩のために現場の体験談を伝えに来てくれる日を設けていたりします。
■就職のサポートが厚いことが多い
専門学校は基本的に職業訓練校になりますので、その価値は就職ができたかどうか、という所で決まってくる部分もあります。従って就職活動のサポートをしっかり行ってもらえるケースが多いです。
ただ学校によってサポート体制にもバラつきがありますので、そういったサポート体制の厚さなどが気になる場合は、高校の進路指導部の先生に学校の評判を聞いてみることをお勧めします。
4-2.専門学校から就職するデメリット
■大卒が条件になっている職業には就けない
これは1章でも述べた通り、一部の職業には物理的に就職することができません。ただし大学編入学という制度があり、専門学校から4年制大学の2年生や3年生に編入学することが可能です。この制度を使うと、大学生として大手企業の総合職などを受験することができるようになります。
大学編入学について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
■専門性を活かせる業界以外への就職はやや難しい
理美容や調理の専門学校に通いながら、途中で理容師・美容師以外、料理人以外を目指し始めるのは専門性の違いから厳しくなります。まったく無理ではありませんが、専門性を活かせる業界以外への就職は難しくなりがちです。
■就職活動までの準備期間が短い
専門学校は大体2年制となっており、例年ですと1年次の冬から就職活動が始まります。大学生には約3年間の準備期間がありますが、専門学校生には約1年しか準備期間がないため、その短さがデメリットになる部分はあります。
さて2-3章を通じて大学・専門学校のメリット・デメリットをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。続く4章では、専門学校か大学か、お勧めする人のタイプを解説していきます。
5.専門学校?大学?お勧めする人のタイプを解説
専門学校か大学か、お勧めする人のタイプを以下の図にまとめてみました。「全部当てはまっている人」という訳ではなく、「どれか当てはまるものがあれば」という視点でご覧ください。
一つずつ見ていきましょう。
5-1.大学から就職をお勧めする人
■大手企業の総合職など大卒が求められる職を狙う人
自分の狙っている職業や企業が、大卒以上でないと採用の見込みがない場合は当然ながら大学からの就職を目指しましょう。
■まだ将来やりたいことが具体的に決まってない人
まだ専門的に学びたいことや、将来の職業のイメージがついていない・・・、という方は大学で広い視野を身につけるのも一つの手です。採用する企業の幅も広がるので、一旦何はなくても大学へ、という考え方はナシではありません。
■大学の方が学びたいことを学べる可能性が高い人
就職という出口は一緒ですが、大学と専門学校での学びは基本的に異なります。例えば専門学校ではホテルで必要になるマナーや基礎知識など職業に必要なことを中心に学びますが、大学では社会学や心理学などの体系だった学問を学びます。
したがって、そもそも学びたいことが大学でないと学べない、ということであれば、大学からの就職をお勧めします。
5-2.専門学校から就職をお勧めする人
■自分が磨きたい専門性や好きなことが明確な人
英語や韓国語を学んでみたい、アパレルに興味がある、音楽に興味があるなど、自分が磨きたい専門性や好きなことが明確になっている人は、専門学校に行くことで好きなことを精一杯学べますのでお勧めです。
■将来やりたいことが比較的明確に決まっている人
ホテルスタッフになりたい、CGデザイナーになりたい、調理師になりたいなど、具体的に将来やりたいことやなりたい職業が明確になっている人も、専門学校に来ることで実践的な力を身につけることができるのでお勧めです。
■早く社会人として活躍したい人
専門学校の多くは2年制ですので、大学生より2年早く社会に出ることができます。学ぶよりも早く社会人として活躍したい!と思っている人にとっては、早く活躍できるので専門学校はお勧めです。
また2年早く出た分、学費も少なく済みますし、2年分社会人としての収入が増えることにもつながります。
いかがでしょうか、ご自身がどちらに向いているかイメージがついていれば嬉しいです。ただそういったイメージが分かり、自分がどちら向きか分かったら、具体的にどのような視点で学校を選んでいけば良いか気になりますよね。
5章では就職を目指すなら、どのように大学や専門学校を探していけば良いのかという視点で解説していきます。
6.就職を目指すならどのように大学や専門学校を探せばよいのか
就職を目指すのであれば、大学にせよ専門学校にせよ、以下のステップで学校探しをしてみると良いと思います。
(1)自分が描いている将来像に近づく学びを得られる学校や学部・学科か確認する
(2)就職に関するサポート体制が強いか確認する
(3)高校などの先輩が通っていたら生の声を聞いてみる
以下で見ていきましょう。
6-1.自分が描いている将来像に近づく学びを得られる学校や学部・学科か確認する
まだ自分が将来やりたいことや、具体的な職業が決まっていない人も多いかと思いますが、なんとなくのイメージでもあれば、学校選択の助けになります。また就職面接で自身の経歴を説明する際に、確かなストーリーがあると明確に志望理由を述べやすくなります。
例えば
・バリバリ結果を出す営業マンタイプかな、そうであれば経済や経営を学んでおこうかな
・人が好きだから、人事とかそういう仕事かな、そうであれば心理学を学んでおこうかな
などのイメージくらいでも、その流れを経て大学や学部・学科を選び、営業を志望しています、人事を志望しています、という話があると、明確な理由が伝わりやすく、就職を有利に進めることができるようになるでしょう。
6-2.就職に関するサポート体制が強いか確認する
大学や専門学校として、キャリアセンターなどにおいて強いサポート体制を築けているか、という点や学びたいことへのサポート体制があるか確認できると、安心できるかどうか判断できると思います。
例えば大学では「面倒見がよい大学ランキング」などがありますので、参考にしてみると良いと思います。
東洋経済オンライン:最新版!「面倒見がよい大学ランキング」TOP100 2019年
専門学校はこの手の情報はまとまっていないので、高校の進路指導部の先生に学校の情報を聞いてみるとつかめると思います。
6-3.高校などの先輩が通っていたら生の声を聞いてみる
そして一番信用できるのは、実際に通っている人の声です。高校の先輩など、知っている人が通っていれば、生の声を聞くことで、情報を確認することができます。
また、状況が許せば実際に大学を訪れてみて、キャリアセンターなどの雰囲気を肌でつかんでおくことで、イメージがつかみやすくなると思います。
以上、ここまでは大学や専門学校からの就職の有利・不利、またどちらのタイプがお勧めか、学校の選び方などをご紹介してきました。大学からの就職は選択肢が広がりますが、専門学校からでも十分に就職できることもご理解いただけたかとおもいます。
最後に6章で、就職に強みを持つ専門学校 神田外語学院をご紹介します。
7.専門学校から就職を目指すなら神田外語学院がお勧め
神田外語学院は英語を中心とした語学を学ぶ専門学校です。語学教授法や職業訓練に定評があり、就職内定率は99.3%にものぼります。
(いずれも就職活動を行った人、もしくは編入学試験の受験者を母数とした割合)
7-1.積み重ねた実績と歴史に企業から厚い信頼が寄せられている
就職においては卒業生の約8割は、企業から学校に届く求人票経由で就職が決まっています。これは創立から60年以上の歴史を持つ神田外語学院と、その卒業生が培ってきた実績に、企業から厚い信頼が寄せられている証です。
具体的な内定先については、以下をご覧ください。数多くの著名な企業や団体に多数の卒業生が就職しています。
【過去3年間 就職内定実績(一部抜粋)】
7-2.キャリア教育センターがしっかりサポート
神田外語学院ではキャリア教育センターが一人ひとりの学生をサポートしています。
・商社、製造、運輸、旅行、航空、ホテルなど業種別の専門スタッフが常駐
・業種別の専門スタッフに個別相談
・最新の企業情報をキャッチ
・卒業生や先輩の就職活動レポートを閲覧
・求人情報をリサーチし、相談しながらエントリー
などが可能になっています。
\神田外語学院の“リアル”を体験!/
\2分で簡単!/
≫神田外語学院の教育の特長について以下の記事もご覧ください!
8.まとめ
今回は大学と専門学校、どちらから就職すると有利なの?という疑問をきっかけに以下のようなことをお伝えしてきました。
◆有利・不利は目指す職業によって異なる
◆大学からの就職が向いている人、専門学校からの就職が向いている人は分かれる
◆専門学校から就職を目指すなら、神田外語学院がお勧め
皆さんのが進路を選択する際に、自信を持って選べるようになることを祈っています!