こんな疑問を持っていませんか? キャビンアテンダントの仕事というと、食事・飲み物の提供などの「機内サービス業務」がまず思い浮かびますが、もう一つ重要な仕事として「機内の保安業務」があることを知っている人もいると思います。とはいえ、具体的にはどんなことをしているのかイメージが湧きにくい部分もありますよね。
そこでこの記事では、当ブログを運営する神田外語学院出身のキャビンアテンダントの方々への取材をもとに、
- キャビンアテンダントの主な仕事内容
- 1日や1か月の仕事の流れ
- キャビンアテンダントの仕事の魅力と苦労
などを紹介していきます。みなさんが気になる「CAの仕事内容」を網羅します!
目次
1.キャビンアテンダントの主な仕事内容はこの2つ
キャビンアテンダントの普段の主な仕事はこの2つです。
- 機内サービス業務
- 保安業務
1-1.機内サービス業務
キャビンアテンダントの仕事というと機内サービス業務という印象ですが、具体的には以下のような内容があります。
- 飲み物などの提供
- 機内販売
- 機内アナウンス
国内線・国際線ともほぼ同じですが、国際線では機内食の提供・入国書類の配布があることなどが細かな違いとして挙げられます。
日系航空会社と外資系航空会社の仕事の違い
日系と外資系で仕事内容に大きな違いはありません。
ただ、外資系航空会社は日本人クルーが少ないため、外国語を話せない日本人旅客からリクエストがあれば、積極的に動かなければなりません。キャビンアテンダントは機内での担当ポジションがある程度決まっていますが、担当外のエリアに呼ばれることも多々あります。
1-2.保安業務
キャビンアテンダントの最も重要な仕事は「保安要員」として旅客の安全を守ることです。機内での事故を防ぐため、以下のような仕事をしています。
- 旅客搭乗前の機内確認(不審物や忘れ物がないか、機内の荷物棚やトイレなどを確認する仕事)
- ドア開閉操作
- 非常用設備案内
- 離着陸前の安全確認(シートベルト着用、手荷物収納状況など)
年に一度、緊急事態を想定した地上での訓練を行い、不測の事態があった時に安全を守れるよう備えています。
「機内サービス業務」と「保安業務」のほか、人によっては、子ども向けの航空教室など自社の各種イベントに参加することもあります。
グランドスタッフの仕事との違い
キャビンアテンダントとグランドスタッフの仕事は全く異なります。グランドスタッフは機内に乗り込んで仕事をすることは原則的にありません。グランドスタッフの主な仕事は以下の3つです。
- チェックインカウンター業務
チェックインカウンターでチェックインや預け入れ手荷物の取り扱いを担当します。 - 案内業務
出発ロビーや搭乗ゲートの前で旅客を案内する仕事です。搭乗時刻になっても現れない旅客を探して空港中を走り回ることも多々あります。 - 到着業務
到着した旅客の乗り継ぎ便や、預け入れ手荷物の引き渡し案内を担当します。
グランドスタッフはその名の通り、空港(地上)で「出発まで」と「到着後」の仕事を担当しています。一方、キャビンアテンダントは「出発から到着まで」の機内の仕事を担当します。
2.キャビンアテンダントの仕事スケジュール
2章では、キャビンアテンダントの1日の流れと、1か月のスケジュールを紹介します。
2-1.キャビンアテンダントの1日の流れ
国内線を担当する場合の1日は、以下のような流れです。一般的な会社員とは違い、勤務開始・終了時間は担当便によって毎日変わります。国内線の場合、担当するのは概ね1日3〜4便ですが、1便だけのこともあります。
休憩の時間は明確に決まっているわけではありませんが、時間帯によって昼食や夕食が支給され、機内で食事をとっています。乗務終了後は自宅に帰れる日もあれば、到着地にそのまま宿泊する日もあります。
2-2.キャビンアテンダントの月間スケジュール
続いて、羽田空港ベースで国内線をメインに担当している場合の1か月のスケジュール例です。4日出社して2日休みの「4勤2休」というローテーションを基本としたスケジュールが組まれています。
フライトは1か月に約20日、休日は8〜10日程度です。スタンバイ*やミーティングなど、乗務せずにオフィスで仕事をする日も月に1〜2日ほどあります。
*スタンバイとは 当初乗務予定だったCAがトラブルなどで出勤できなくなったとき、代わりに乗務するために空港や自宅で待機する仕事です。イレギュラーはいつ発生するかわからないので、自宅スタンバイでも気を抜けません。 |
外資系航空会社の月間スケジュールイメージ
参考までに、外資系航空会社で東京をベースにしている客室乗務員のスケジュール例も紹介します。
外資系航空会社の場合は、日系航空会社のような「4勤2休」ではありません。日本人クルーは日本路線を中心とした乗務スケジュールになります。
3.キャビンアテンダントの仕事のやりがいと魅力
ここからは、現役キャビンアテンダントに聞いた仕事のやりがいや魅力、苦労を解説します。まずはやりがいと魅力の紹介です。
3-1.一日にたくさんの人に出会える
大きな魅力は、一日にたくさんの人と出会えることです。
飛行機は毎日多くの旅客が利用します。例えば、大型機に3区間乗務した場合は、1日に1,000名以上の旅客と出会える計算になります。
年齢も性別も国籍も異なる旅客と毎日出会える環境は非常に刺激があります。さらに、自分たちのサービスでそうした旅客に喜んでもらえたときは、大きなやりがいがあります。
3-2.英語を使う機会が多い
英語を使う機会が多いこともやりがいのひとつです。
国際線に限らず、国内線もたくさんの外国人が利用します。そうした旅客との会話はもちろん英語をはじめとする外国語です。近年では英語の他に、中国語やスペイン語も需要があります。自分の言語スキルを活かすには最適でしょう。
英語があまり得意ではないという人にとってはデメリットかもしれませんが、これもキャビンアテンダントの仕事ならではと言えるでしょう。
※キャビンアテンダントに必要な英語力については、以下の記事で解説しています。
3-3.国内外の様々な場所に行ける
一般的なイメージの通り、国内外の色々な場所に何度も行けることも魅力です。
キャビンアテンダントは、国内線・国際線ともに宿泊を伴う乗務があります。宿泊先では地元の食事を楽しんだり、時間があれば観光地に行ったりすることもできます。普段の旅行ではなかなか行けないような場所を訪れられるかもしれません。
4.キャビンアテンダントの仕事の大変なことや苦労
続いて、キャビンアテンダントの仕事の大変なことや苦労を紹介します。
4-1.生活リズムが定まらない
キャビンアテンダントは始業・終業時間が毎日変わります。朝5時に出社する日もあれば、夜7時から仕事が始まる日もあり、生活リズムが定まりません。また、必然的にホテル生活が多くなるので、家に帰れない日が月に平均10日程度あります。
しばらく仕事をしていると慣れてきますが、生活リズムの変化で寝付けないことも少なくありません。
4-2.時差ぼけが起きる
長距離国際線では、時差ぼけが一番の障壁です。
日本(出発地)と到着地の時差によって起こる時差ぼけでは、日中の眠気や疲労感、頭重感などの症状が表れます。キャビンアテンダントはなるべく時差ぼけが起こらないよう、睡眠時間を調整したりして工夫しています。
4-3.同期の仲間になかなか会えない
同期と一緒に仕事をする機会が少ないことも挙げられます。
社会人にとっての同期は、学生にとってのクラスメイトのようなもので、その存在は大きな心の支えになります。
キャビンアテンダントは一緒に仕事をするメンバーがほぼ毎回異なるので、仲のよい同期に毎日会えるわけではありません。先輩ばかりの中で同期は自分だけということもよくあります。
5.キャビンアテンダントの仕事に必要な要素は「人間力」と「語学力」
ここまではキャビンアテンダントの仕事に関する内容を紹介してきました。ここからは、キャビンアテンダントになるために必要なことを解説します。
キャビンアテンダントに求められるのは、「人間力」と「語学力」です。
5-1.企業が最も重視するのは「人間力」
人間力とは、ウィット(機転)、想像力、リーダーシップ、傾聴力など、さまざまな要素を融合したものです。また、第一印象で性格が良いと思われる人、人柄がよく誠実な人が求められる傾向があります。
詳しくはこちらの記事で解説しています。 キャビンアテンダントになるには?元CA教官が条件・進路対策を解説 |
5-2.TOEIC®600点以上の「語学力」が必要
多くの航空会社の客室乗務職の募集要項には、英語力に関する項目が応募資格として明記されています。そのレベルは会社によって若干異なりますが、概ね「TOEIC®600点程度」です。
日本航空(JAL)2023年度 客室乗務職 募集要項
TOEIC600点以上、または同程度の英語力を有することが望ましい。
TOEIC®運営団体のデータによれば、2019年度の大学生の平均スコアは574点でした。つまり、応募時点で求められる英語力は極端に高いものではなく、一般的なレベルだと言えます。
キャビンアテンダントに必要な英語力についての詳細は、こちらの記事で解説しています。 TOEIC600点?キャビンアテンダント就職に必須の英語力を解説 |
6.人間力と英語力を磨くなら神田外語学院
「人間力」と「英語力」を磨いてキャビンアテンダントを目指すなら、神田外語学院の国際エアライン科がおすすめです。国際エアライン科の特徴を以下の3つのテーマに分けて紹介します。
- 毎年多くの学生を航空業界に送り出している
- “人間力を磨くこと”にフォーカスした授業で社会人に必要な素養が身につく
- 外国人教員の授業で実用的な英語力が身につく
6-1.毎年多くの学生を航空業界に送り出している
神田外語学院では、JALグループやANAグループをはじめとした各航空会社に毎年多くの学生を送り出しています。
※内定先に進路を決定した実数で、辞退者は含まない。
※2021年・2022年卒業生は主な航空会社の採用がなかったため実績なし。
主な就職先(客室乗務職):AIRDO、ANAウイングス、スカイマーク、スターフライヤー、全日本空輸(ANA)、ソラシドエア、日本航空(JAL)、フジドリームエアラインズ
※内定者・就職者のインタビュー記事や動画をご覧いただけます。
◆スカイマーク内定 片岡今日香さん(東京都立大崎高校出身)
◆日本航空 柴田望海さん(東京都立東大和高校出身)
6-2.“人間力を磨くこと”にフォーカスした授業で社会人に必要な素養が身につく
国際エアライン科のカリキュラムは、航空業界をはじめとするホスピタリティ業界への就職を目指して、就職活動の土台となる人間力を向上させることが目的です。教員の多くはJALやANAなどの大手航空会社の元客室乗務員で、学生一人ひとりを手厚くサポート。その一部を紹介します。
イメージコンサルティング
1年次は、表情や所作、身だしなみなどの外面について、周囲に好印象を与えるように磨いていきます。2年次にはマナー・プロトコールの資格取得を通じて、国際人としてより深みのある人間に成長していくことを目指します。
時事研究
広い視野を持ち、社会の関心を高めることにより社会で円滑なコミュニケーションを取れるようになることを目的としています。毎回、時事問題に関するプレゼンテーションを行います。
美しい日本語講座
採用試験では「お客様に信頼される美しい日本語」が求められています。美しい日本語を身につけ日本語検定の取得を目指すほか、合格するエントリーシートの作成トレーニングも行います。
6-3.外国人教員の授業で実用的な英語力が身につく
英語科目が毎週1コマ90分×9コマ(=13.5時間)あり、2年間を通して実用性のある英語力を総合的に磨きます。
生きた英語を学ぶ「国際コミュニケーション英語(EIC)」
必修共通科目の国際コミュニケーション英語(EIC)では週5回、外国人教員から英語で英語を教わることで、「読む」「聞く」「書く」「話す」の英語4技能を強化します。
授業は20名以下の少人数の習熟度別クラスで、日本語禁止という環境で行われています。授業以外の時間でも留学生と英語で会話ができるECL(English Conversation Lounge)などを活用することで、生きた英語を自分のものにすることができます。
キャビンアテンダント応募条件の600点をクリアする「TOEIC®対策講座」
週2コマの「TOEIC ®対策講座」(日本人教員が担当)では、習熟度に合わせたクラス編成で着実なスコアアップを目指します。神田外語学院2年生のTOEIC ®平均点は611点(2023年3月卒業生実績)。キャビンアテンダントの応募条件の「600点」をもちろん上回っています。
神田外語学院の教育の特長についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
\神田外語学院の“リアル”を体験!/
\2分で簡単!/
7.まとめ
この記事の内容をまとめます。
■キャビンアテンダントの主な仕事は「機内サービス業務」と「保安業務」の2つ
■フライトがある日は月に20日程度。国内線の場合は1日に3〜4便担当する
■仕事のやりがいはこの3つ
・一日にたくさんの人に出会える
・英語を使う機会が多い
・国内外の様々な場所に行ける
■仕事の大変なところはこの3つ
・生活リズムが定まらない
・時差ぼけが起きる
・同期の仲間になかなか会えない
■キャビンアテンダントになるには「英語力」と「人間力」が必要
業務内容や仕事の良し悪しをしっかり把握して、キャビンアテンダントが自分に合っているか判断してください。
キャビンアテンダントを目指す方には以下の記事もおすすめです。