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2020年 国際ビジネスキャリア科 ビジネス研究発表会を開催しました

2020.12.23

2020年12月9日(水)、国際ビジネスキャリア科2年生によるビジネス研究発表会が開催されました。

国際ビジネスキャリア科の必修科目「ビジネス研究演習(ゼミ)」では、2年間の学びの集大成として、様々なビジネスに係わる研究に取り組んできました。日常生活の中から、研究テーマを決め、グループ単位でこれまで授業で学んできたリサーチ手法や分析手法を用いて、約1年をかけて論文を作成します。この日は、全14チーム中、11月22日(日)に行われた事前の予選会を突破した7チームが本選のステージで研究成果を発表しました。

出場チーム研究内容

発表内容は例年同様、ビジネスの具体的提言を目的とした「ビジネスデザイン」、アカデミックな研究をベースとした「ビジネス研究」に分かれています。今年は、ビジネスデザインの発表が2チーム、ビジネス研究の発表が5チームとなります。

【ビジネスデザイン】
・環七シャトルバスの新たな可能性
・コロナ渦における神田西口商店街飲食店への売上UPの提案

【ビジネス研究】
・若者と染髪 ~若者はなぜ髪を染めるのか~
・アニメーションから見る悪役の魅力
・コロナ禍の就職活動において自己肯定感を上げるためには
・オンライン越境教育の可能性
・三次元アイドルとの比較から見る二次元アイドルにはまる女性ファン心理とは何か

当日は、まず4チームが発表、休憩&ポスターセッションを挟んで、残りの3チームの発表の流れで進行していきます。ポスターセッションとは、予選会で悔しくも本選出場が叶わなかった7チームが研究を1枚のポスターにまとめ、簡易的に研究成果の発表を行う場です。

開会の挨拶として「ビジネスデザイン」のゼミ指導を担当していた立花久稔先生から「今日の発表は知識と実践の集大成です。発表の舞台は緊張すると思いますが、悔いを残さないよう、学びの成果を思う存分発揮してください!楽しんで!」と激励の言葉が贈られました。

どのチームの発表も日常の身近な疑問からテーマを決め、先行研究に基づき仮説を立て、定量調査や定性調査などの調査手法やPEST分析やKJ法などの分析手法を用いて、導き出された結論について提案を行うという、まさに国際ビジネスキャリア科で学んできたことを全て発揮する充実した内容でした。

その中から、7チームを代表して「アニメーションから見る悪役の魅力」「オンライン越境キャリア教育の可能性」を紹介します。

「アニメーションから見る悪役の魅力」

近年、悪役を主役としたスマホゲームなどのリリースが相次いでいます。なぜ悪役を主役とするのか、またなぜ人気がでるのか、その理由に疑問を持ちました。「時代ごとに社会情勢に合った悪役が形成されているのでは」と仮説を立て、「今後の悪役の設定にはどのような要素が必要か」を研究目標としました。

時代ごとに選定した9作品の鑑賞と神田外語学院在学生に対するアンケート調査を行い、その結果をマインドマップと十字線グラフを用いて、それぞれの悪役について分析していきました。

その結果、「近年の悪役は頭脳派」「悪役としての動機は嫉妬心と承認欲求によって形成される」ことが分かりました。

最後に新たなビジネス提案として、「研究結果に基づいた新しい悪役像の発案」「アニメーションの実写化」を提案しました。

講評をいただいた企業の方々からは、「純粋に発表内容に感心して聞いていた」「分析の軸もたくさんあり、着眼点が面白い」「エンタメ業界の人にこのまま提案できるクオリティ」などの賞賛のコメントが寄せられました。

「オンライン越境キャリア教育の可能性」

国際ビジネスキャリア科として行っている越境キャリア教育の「オンライン実施の可能性」について研究したグループでは、コロナ禍ならではのZoomを利用して、実際にご協力いただいた新潟県関根学園高等学校の金田大樹先生及び生徒さんたちに発表を聞いてもらいました。

▲新潟県関根学園高等学校の金田大樹先生

金田先生からは「今年はコロナウイルスの影響で越境キャリア教育は行えないと思っていたが、外部環境に変化があっても、工夫してオンラインで実施し、従来と同等以上の結果を出せたのは素晴らしい」といったコメントもいただきました。
今年度はコロナ禍での実施ということで、例年とは違う難しさもありましたが、今後の越境キャリア教育に大きな可能性が見えた研究でした。

また、発表の間に行われたポスターセッションでは、自分達の研究成果を熱心に説明している姿が見られ、研究成果に対する熱意とともに本選に出場できなかった悔しさも伝わってきました。来賓の方々や神田外語学院の教職員も興味深く説明を聞いており、研究に対するアドバイスを送っていました。

今回の研究を進めていく中で、さまざまな壁にぶつかり苦労も多かったと思います。そんな中で、調査・分析手法など、国際ビジネスキャリア科で培った力はもちろんのこと、チームでプロジェクトを進めていくことの難しさ、プレゼンテーションのコツなどさまざまな発見があったはずです。この経験は、今後社会に出て働く上で、学生たちの自信に繋がっていくことでしょう。