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~国際ビジネスキャリア科~
英語力はもちろんのこと、「多角的思考力」「コミュニケーション力」「イノベーション思考」などを学び、いかなるビジネスフィールドでも戦えるさまざまなビジネスシーンに対応できる知識と能力を養成する学科です。
国際ビジネスキャリア科では、学生の将来に結びつくキャリア教育にも力を入れています。そのカリキュラムのひとつである「ビジネスリサーチ」は、インタビュー形式の調査手法を学びながら、自己理解を深める授業も行っています。今回は、その発表会を取材しました。
「ビジネスリサーチ」は2年次の科目となっています。マーケティングを学び、市場調査や企業訪問などのフィールドワークを行う授業です。グループプロジェクトとして実践的なマーケティングスキルを身につけ、将来企業で働いたり起業をしたりする上で重要な力を養います。
具体例には、1学期は、アンケートによるリサーチ手法を学びます。テーマに沿って、神田外語学院の他学科の学生に対してアンケート調査を行い、その結果を分析してまとめます。
2学期は、インタビューの手法を学びます。学生たちはペアを組み、お互いにインタビューを繰り返し、他己分析をし、1枚の記事にまとめます。同時にデザイン、構図、キャッチコピーなどについても学びます。
今回取材した2学期の授業の目的のひとつは、「自分を語ってもらうこと」。自分の過去・現在とじっくりと向き合い、改めて「自分」について理解を深めることで、自分のキャリアを考える(デザインする)原点になります。
これまでの授業で、数回に渡ってインタビューを行い、相手の記事を作成してきました。
ペアとなるパートナーはくじ引きで決まるため、今まであまり話したことがないクラスメイトとペアになることも。最初は、自分の生い立ちや過去に辛かった出来事など、お互いに自分の内面をさらけ出すことに躊躇していましたが、回数を重ねるごとに相手に対する理解が増していき、心を開いて話せるようになりました。その中で自分の性格や大事にしている価値観など、新たな一面に気づかされます。
当日は、クラスメイト全員の記事が壁に張り出され、皆で読み合います。今まで知らなかったクラスメイトの一面に盛り上がる場面も。記事に指定の形式はなく、制作者が相手について考え、作りこんだのが分かる個性溢れる、読み応えのある作品ばかりでした。
後半は、実際に作った記事をペアで発表していきます。発表者よりも、自分を発表される学生の方が恥ずかしそうに緊張しているのが印象的でした。クラスメイトも発表者の説明に同意してうなずいたり、微笑んでいる光景が見られました。
発表が終わると池田先生から、質問が投げかけられます。
「変わってほしくないと感じたところは?」
「改めて聞いてみてどう思った?」
これに対して学生たちが答え、池田先生が一人ひとりにアドバイスを送ります。
発表で触れられたその人の人柄、生き様、卒業後のキャリアについて、本人たちだけでなく、他の学生にも語りかけているようでした。このように他人の人生(考え)を深掘りし共有することで、多様性に気付き、それを受け入れることで自分の成長に繋げていきます。
この授業を通じて、「自分」について深く理解することができました。これまでのキャリアを見つめ直すことは、今後のキャリアを考えていく上で、ある種の指針を見つけられたかと思います。あえて、就職活動が終わった2学期に実施するのは「自分自身を振り返り、新たな自分に気づき、社会人への第一歩にしてほしい」という思いから。自らのキャリアに迷った時、今回の授業で学んだ「自分の原点」を思い出すはずです。
この授業は、卒業前の学生一人ひとりへ送る、池田先生からの激励(エール)なのかもしれないと思いました。