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【卒業生講話】社会起業家 坂地 航汰さん/英語専攻科

2022.11.10

神田外語学院卒業後、枠組みにとらわれずにさまざまな事業を展開してきた坂地さん。東京タワーのイベントプロデュースや日本の地場産業の世界展開サポート、外国人の農業留学支援など、その活動は多岐に渡ります。今回は、将来国際舞台での起業や国際開発に携わることを目指すグローバルコミュニケーション科の学生たちに、今までの経験談をお話いただきました。

(卒業生プロフィール)
社会起業家 坂地 航汰さん
英語専攻科 2017年3月卒業/東京都・関東第一高校出身
COLBIO 代表取締役/Hands UP 取締役/KAKERUWA 企画・プロデューサー

「起業の実現には、まずは自分の頭の構想を一度書き出して、外の人に評価してもらうことが大切です」と語る坂地さん。卒業してからの5年間、ひたすら自分のアイディアを出し続け、たくさんの仮説検証や問いを繰り返してきたそうです。学生からの質問に対し、資金調達の仕方やSNSの運用方法などの具体的なアドバイスも。新たなサービスを生み出すうえでの必要な考え方や事業が軌道にのるまでの道のりなど、先輩からのリアルな体験談に学生たちも真剣に耳を傾けていました。

▲神田外語学院でTOEICのスコアを400点以上伸ばした坂地さん。日本よりも研究が進んでいる海外の論文やサービスを調査するうえで語学は役立っています。
▲「どれくらいのリターンがあればその事業は成功といえるのでしょうか?」
「在学中にしておくべきことと、逆にする必要がないことは何ですか?」
将来起業を夢見る学生からはたくさんの質問があがります。

海外のプロジェクトも手がける坂地さんからは「日本の技術を途上国にインプットしたあとは、現地の人間だけでそれを運用できるかが重要です」というお話も。坂地さんはコロナ禍で大打撃を受けた観光大国のパラオ共和国に対して、日本の農業技術を伝えることで経済成長の基盤を整える活動を実施しています。「まずは既存のプログラムで現地を視察するなど、自分のできることから始めてみること。徐々に人を巻き込んで活動の幅を広げていってくださいね」とアドバイスが贈られました。

▲インドネシアでも活動をする坂地さん。特産品であるサトウキビの加工工場を設置することで、砂糖を使った製品が他国に販売できるように。雇用が創出されるとともに、サトウキビは糖尿病の改善に効果が期待でき、医療品開発にも役立っています。

―坂地さんより―

ぜひ皆さんには今までの人生を一度振り返ってほしいです。生きてきた中で楽しかったこと、疑問に思ったこと、後悔したこと。自分が本当にやりたいことは何なのか、自分は誰の役に立ちたいのかを考えてみてください。すると意外に「これなら自分にもできるんじゃないかな」と思えるものが見つかるはずです。理由をつけて自分の可能性を狭めてしまうのはもったいない。まずはどこかの企業に就職して自分のやりたいことをそこで実現させるのも立派な起業です。何の制約もなしに「こんな未来があったら最高だな」という小さな希望を探してみてくださいね。

さまざまなことに興味をもって問いを繰り返すと、本当に大切なものが見えてくると語ってくれた坂地さん。「自分の大切な誰かが、より豊かな世界で幸せに生きられるように。」新しいビジネスモデルやサービスとは、そんな感情から生まれるものなのかもしれません。先輩卒業生がグローバルに事業を展開する姿に多くの刺激をもらった学生たち。今後彼らは卒業制作として新しいビジネスモデルを生み出すべく、より一層日々の授業に励んでいきます。