英語との出逢い そして、壁・・・

小学生の頃に映画を観て初めて英語に興味を持ち始めたんです。白人や黒人、赤毛や金髪の人、ブルーアイの人・・・などの容姿の違いをとても不思議に感じて。そこから独学でローマ字を勉強して好きな女の子に「SUKI♥」って手紙を送ったりしていました。今思うとかなりませた子ですね(笑)
中学や高校に進むと、英語だけはいつも学年で上位にいました。もちろん、そのほかの教科は全部ギリギリでしたけど(笑)。先生がテストで何を出すのかも分かりましたし、友達に直前対策をしてあげていました。高校卒業後は、ニューヨークの大学に入学するために勉強するんですけど、なかなかうまく行かず・・・自分の英語の力じゃ全然ダメだって行き詰まりました。スピーキングとリスニングが全然できませんでしたね。TOEFL®を受けたときは、リスニングが全く分からなくて、もう途中でさみしくなって帰ろうかなって思ったくらいです(苦笑)。英語人生初めての壁でした。

背中を押してくれた友人Kの言葉

それでも何とかしようと、ニューヨークですぐに英語の語学学校に通いました。必死の勉強で英語力を身に着け、なんとかTOEFL®を取得して大学に入学したんです。入学できたのは良いのですが、すべての教科が英語ですから・・・完全に壁にぶち当たりましたね。でも、映画でよく見るようなパーティーにどうしても行ってみたくて(笑)。自分から積極的に話しかけないとパーティに誘われないんですが、東洋人が白人の世界に入っていくっていうことに抵抗はありました。でも仲良くしていたアメリカ人Kにこう言われたんです。
「日本人とか外国人とか気にしなくていいんだよ。英語だって間違えてもいい。もし、間違って笑われたら、じゃあ、おまえは英語以外に何語ができるんだ?って聞いてごらん。おそらく他の言語なんて話せないに決まってるんだから(笑)」
この言葉で自信がつきましたし、僕にとってすごく影響力がありました。Kがいなかったら引っ込み思案になっていたかもしれません。

さらにスペイン語・中国語へ

スペイン語は、大学時代に少し勉強をしました。ヒスパニック系の友達が多かったので、彼らがスペイン語で話す会話が気になってしょうがなかったんですよね。何を言っているんだろうって。そして、友達の会話を聞いているうちに発音は日本語に近いし、文法もそれほど難しくないと感じて、割と簡単に自分の中に入ってきました。スペイン語が何より人間の会話に最も近いコトバに感じています。音がHappyだし、スペイン語は好きですね。たぶん、僕にはラテンの血が入っているんだと思います(笑)。
中国語との出逢いは台湾の連続ドラマ『ショコラ』での出演が決まった時です。個人の先生をつけて勉強しました。すごく大変でした。中国語の四声が全く聞き分けられないし、3か月間くらい地獄でした。でも、撮影が終わると、なんとなくもう少し勉強したくなって、台湾にそのまま残りました。そして月曜日から金曜日まで毎日語学学校に通って一から勉強し直したんです。そしたら、だんだん分かるようになり、楽しくなってきました。日本では、中国人も多いので練習する機会は多いですよ。近所のコンビニの店員さんに毎日中国語で話しかけています(笑)。

武器のひとつー語学力

大学卒業後は、ニューヨークの大手アパレルメーカーでマーケティングアナリストとして勤務していました。国や地域によって人気のある色や好まれる生地・素材があります。そういうのを調査・分析してヒット商品を考えるのは面白かったですね。仕事自体は面白かったんですけど、毎日スーツを着て仕事をしている自分を見て、なんか違うなって思ったんです。そのあたりから、周囲にモデルを勧められるようになりました。はじめは大学まで出てモデルなんてって断っていたのですが、ニューヨークでこんなチャンスも滅多にないのかなと気軽な気持ちで始めました。それから10年間モデルとして働きました。モデル時代には俳優業の勧めもあり、俳優の演技学校に通いました。演技学校に行ったときは大学での学びがとても役に立ちました。セリフで使われる言葉や言い回しがとても深いですから。日本語での演技と英語や中国語での演技は違いがあります。そういう深さを味わえることも俳優業ならではと感じています。まあ、まだまだ勉強中ですが。

語学上達のコツーI can do it!

日本人は几帳面で繊細でとても素晴らしい人種です。それゆえ、文法や発音の正確さを求めすぎてしまうんですよね。真面目なことはとても良いことです。でも、どんな言葉でもとにかく無心で使うこと!そして、Confidenceを持つことです。僕の好きな言葉は「I can do it!」です。こういう気持ちを大切にすればもっとみんなHappyだし、楽しくなるんだろうと思います。そうすればもっと世界に貢献できるし、もっと世界にアプローチできる日本人が多くなるんですよね、きっと。
そんな人たちがこのコンテストから出てくれば良いと願っています。