神田外語グループのいしずえを築いてきた人々

第27回 関屋康神田外語大学外国語学部英米語学科特任教授 進化し、深化し続ける神田外語大学の英語教育

コロナ禍での苦境から生まれた
オンライン授業という教育の新たな機会

令和2(2020)年はコロナ禍により、神田外語大学では全ての授業をオンラインに切り替えました。もともと私はアナログ人間で、デジタル機器の操作が得意ではなかったため、短期間でオンライン授業のノウハウを身に付けるのに必死でした。幸い、大学や同僚からの手厚いサポートがあり、Google ClassroomやZoomの使い方を習得し、何とか1年間、全ての授業をオンラインで実施することができました。

中でも特に大変だったのは、1年生の英語の授業です。新入生たちとは初対面が画面越しだったため、例年とは異なり、信頼関係を築くのに非常に苦労しました。

オンライン授業では、学生の表情や身体の動きといった反応を読み取るのが難しく、学生同士も顔を合わせる機会がないため、クラスメートとしての一体感や絆が生まれにくかったと感じました。インタラクティブで協働的な活動を目指しましたが、語学の授業においては、どうしても学習効果が半減してしまったように思います。

ただ、この時に習得したGoogle Classroomの活用法は、対面授業が再開された後も非常に役立っており、今も全ての授業で活用しています。また、対面授業でもZoomを使って海外からゲストを招いたり、卒業生によるパネルディスカッションを行ったりするなど、授業の形態がより多彩になりました。

大学院のTESOLプログラムでも、同様にオンライン授業へと移行せざるを得ませんでしたが、ほとんどのクラスが10人以下で、しかも受講生の多くが現職の教員だったこともあり、Zoom でも非常にインタラクティブで質の高い授業が可能であることが分かりました。

この経験を基に、TESOLプログラムでは令和3(2021)年の秋学期からオンラインまたは対面の選択受講方式を導入し、全ての科目をオンラインでも受講できるようにしました。この制度によって、沖縄、宮崎、大阪、宮城など遠方からの入学者も増え、プログラムの拡大につながったことは大きな成果でした。

コロナ禍は大変な出来事ではありましたが、その経験があったからこそ得られた新しい可能性や成長があったと実感しています。

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写真撮影:塩澤秀樹
取材・文:山口剛

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