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EIPオンラインプレゼンテーションコンテストが開催されました

2021.03.18

3月初旬、神田外語学院の2年生によるEIP(※)オンラインプレゼンテーションコンテストが開催されました。今回は、学科の垣根を越えて編成された全310チームが出場。その中で予選を勝ち抜いた11チームのみが本選に出場できます。

 

※EIP…2年次EIC(国際コミュニケーション英語)の授業科目の一つ「English in Practice」のこと。グローバルコミュニケーション科・留学科・英語基礎養成科以外の全2年生が必修科目として学んでいます。

【プレゼンテーションのテーマ】
日本の地方が抱える社会問題と観光プロモーションについて

【プレゼンテーションのポイント】
1 - Marketing Campaign to attract new visitors
新規観光客獲得のためのマーケティング施策

2 - Local Environment Problems
地方が抱える環境問題への提言

3 - Low Birth Rate/Aging Society
各地域の低出生率や高齢化社会に向けた対策

プレゼンテーションはもちろん全て英語で行われます。新型コロナウイルス感染防止のため、学生たちは全員自宅からオンラインでの参加となりました。各チームは、日本の市区町村を一つ選出し、その地域を観光の視点から詳しく調べます。そこから見えてくる、各地域が抱える社会問題について入念に分析し、解決策を提案しました。

プレゼンテーションコンテスト、開幕。

まず学生たちは、自分たちが選んだ地域について、気候や風土、歴史、観光資源、そして住民の平均年収など、様々な角度からその地域の特色をマーケティング視点で細かく分析します。そして、『地域活性化のためには、具体的には何が必要で、どのような人々にどうアプローチしていくべきなのか』を自分の言葉で熱く語りました。

今回は、各市区町村の観光プロモーションサイトを、学生自身が英語で作成するというユニークな取り組みも。各ウェブサイトには、地元の観光スポットや特産品、イベント、宿泊施設の紹介など、さまざまなコンテンツが盛り込まれていました。どのチームのウェブサイトも各地域の魅力が溢れていて、思わず「ここに行ってみたい!」という好奇心が刺激されます。そのクオリティの高さに、審査員の先生方も感心しているようでした。

岩手県・遠野市が制作する『地元に伝わる妖怪伝説』のプロモーションムービーを紹介するチームも。

特に盛り上がりを見せたのは、外国人観光客向けに『観光する際に役立つ日本語のフレーズ紹介』のパート。各チームとも、ガイドブックに掲載されるような代表的なものばかりではなく、若者ならではのフレーズを紹介してくれました。

金額をたずねる『いくらですか?』と、お寿司の『いくら』の違いについて説明したチームも。審査員席からは笑いが起こります。

そしてプレゼンテーションは、『各地域が抱える社会問題にどう向き合っていくか』というテーマへ。水不足などの環境問題や、農家の跡取り問題にも発展する少子高齢化。早急に解決されるべき各地域の社会問題が浮き彫りになります。中には、少子高齢化への対策として『インターネット環境の拡充』を提案するチームも。各地域でインターネット環境を整備することは、若い世代の移住促進に一役買うのではないかと提唱します。

各チーム、発表を終えると、審査員から日本語と英語で質問が向けられます。

「海外の方にこの地域への移住を進めるとしたら、どの国のどんな人がいいと思う?」

「この地域では、主にどのような働き口があるのだろう?」

学生が分析した結果に対して、「なぜそのように思うの?」と英語でさらに深堀する場面も。

学生たちは英語と日本語で、自分たちの考えをしっかりと審査員に伝えていました。

栄えあるコンテストの優勝チームは・・・。

全11チームの発表が終了し、ついにコンテストの結果発表。参加した学生たちが固唾をのんで見守る中、キーラン先生から、厳正なる審査の結果が画面越しに伝えられます。そして、今回の優秀チームには豪華な賞品が。なんと、自分たちがプレゼンテーションを行った市区町村の名産品が贈呈されます。

※コンテストは、英語レベルで2つのカテゴリーに分かれており、それぞれ優秀チームを選出。優勝チームは3万円分、準優勝チームは1万5千円分、3位チームは1万円分、好きな名産品を選ぶことができます。

コンテストの優勝チーム1組目は『岩手県・宮古チーム』。スライドやウェブサイトだけでなく、全体の進行や話し方においても『分かりやすさ』にこだわりぬいた、プレゼンテーションが高評価でした。

 

―以下、岩手県・宮古チームより―

「東日本大震災から今年で10年が経つので、たくさんの方に宮古市を知ってもらいたいという思いでコンテストに臨みました。学生生活最後のプロジェクトでチームメイトと共に優勝することができ、とても嬉しいです。」

コンテストの優勝チーム2組目は『愛媛県・今治チーム』。メンバーの一人が今治出身なこともあり、インターネットではわからない、地元民ならではの情報を提供してくれました。

 

―以下、愛媛県・今治チームより―

「パワーポイントやウェブサイトは、瀬戸内海やサイクリングが有名な今治をイメージして、爽やかさや疾風感のあるデザインにしました。オンラインでは感情やジェスチャーが伝わりにくいため、ただ情報を話すのではなく、語りかけるような流れの良いプレゼンテーションを意識しました。」

そして、コンテスト優勝チームの学生から、神田外語学院の新入生に向けた激励のメッセージを頂きました。

 

「授業がオンラインに変わったばかりの頃、学んだことが身についているのか不安になることが多々ありました。しかし、今回のようなプレゼンテーションや先生方と会話をするたびに、実力が身についていることを実感できました。先生方はオンラインでもしっかりフィードバックを下さるし、わからない事があったら、すぐにメールで対応してくれます。オンライン化という社会の大きな変化に、学生のうちに順応することができたのは、かけがえのない経験です。社会に出る事前準備と思って、何事も一生懸命取り組んでみてください。必ず将来役立つスキルが身に付きます。神田外語学院の先生方を信じて、頑張ってください。」

オンライン授業やリモートワークが普及し、地方への移住が注目されている昨今。学生たちにとって今回のプレゼンテーションコンテストは、『日本各地の社会問題にどう向き合っていくべきか』を真剣に考えることができた貴重な機会であったことに間違いありません。『デジタルネイティブ』と呼ばれる彼らが、このコロナ渦で培った知識やスキルを日本各地に還元していく。そんな明るい未来を感じさせた、プレゼンテーションコンテストでした。