柴田教授の英語コラム

柴田教授の英語コラム

英語学習に役立つ映画やドラマの選び方と活用法

2021.03.24

こんにちは。柴田です。今回は、英語学習に役立つ映画やドラマの選び方についてお話ししたいと思います。映画やドラマは、ネイティブスピーカーの生きた英語からビジネスにも活用できる表現や文化背景について学ぶことができます。楽しく英語を学んでいくために、映画やドラマを活用してみてはいかがでしょうか。 

Q1 映画やドラマが好きなのですが、どんなものを観たらいいでしょうか。

会話の多いものをお勧めします。アクションよりも、恋愛、ファミリードラマ、ドキュメンタリーなど。表面的なやり取りではなく、じっくり議論をしたり、人生について語り合ったりするような深い会話があるといいですね。

恋愛映画では“Before Sunrise – Before Sunset”の男女の掛け合いが面白い。『あと1センチの恋』『ワン・デイ』『新しい人生のはじめかた』なんかも人生の切なさを感じますね。 

英語の発信力アップを考えるなら、スラングが少なく、安心して使えるきれいな英語がいいですね。『スーツ』は好きで全シリーズ観たんですけど、弁護士同士のアグレッシブなやりとりが多過ぎるかなぁ。『黄金のアデーレ』『英国王のスピーチ』などのドキュメンタリーの英語は品格があるし、スピーチも勉強になります。『マイ・インターン』『プラダを着た悪魔』などはビジネス英語も学べますね。

中級・上級レベルの方にはサスペンスがいいかもしれません。事件を解き明かしていくプロセスから学べますから。名優ローワン・アトキンソンはMr. Beanのイメージが強過ぎますが『メグレ警視 Maigret』では警視役として上品なイギリス英語を話します。『シャーロック』はかなりハイレベルで上級者向きでしょうか。 

Q2 先生のお気に入り映画・ドラマを1つ選ぶとしたら何ですか。

難しい質問ですね。お気に入りはたくさんありますが、最近ハマっているのはイギリスのサスペンスドラマ“Father Brown(ブラウン神父)”。ユーモア溢れる神父が鋭い洞察力で人間の心理を読みながら犯人を絞っていく。そして神父が犯人に対してYou can receive God’s forgiveness.(神はお許しくださる)、It’s still not too late to save your soul.(魂を救うのに遅すぎはしない)といって悔い改めて(repent)自首させるのです。慈悲深く人間味のある神父のキャラが光っています。 

Q3 映画やドラマを観るときにどのようにすると効果的でしょうか。 

DVDやBlue-rayを買えば日本語の字幕あり・なしの設定ができて、英語の字幕付きのものもある。一方、アマゾンプライムなどは英語の字幕はないし、日本語の字幕も消せないですよね。ということで、日本語の字幕付きでみる前提で考えてみましょう。

字幕付きだと日本語を追ってしまうからあまり勉強にならないという方がいます。別に否定はしませんが、私は構わないと思います。日本語字幕を見ながら、英語で何と言っているかと聞き取ろうとする。最初はあまり聞き取れなくても徐々に慣れていきます。それでいいんです。そもそも映画やドラマでノンネイティブ向けに手加減しているものはありません。会話運びは難しいし、スピードも速く、たいていは訛りがあって聞き取りにくいものなのですから。

映画やドラマは、英語そのものだけでなく、異文化コミュニケーションを垣間見ることが出来ますね。顔の表情やボディランゲージ、自分の気持ちの表現方法など、注意してみていくと、新しい発見がたくさんあると思いますよ。


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