お客様に寄り添う 社会インフラ企業

私が学生時代に就職活動をするとき、社会インフラに携わっている会社で働きたいという気持ちがありました。その時、大学の教授から関電工を勧められ、OB・OG訪問や企業研究をしていく中で社風にも魅力を感じたので入社を決めました。入社当初は営業職のサポート業務の事務職をしていたのですが、お客様から愛されている営業の先輩との会話の中で、お客様に好かれる仕事に魅力を感じて、営業職に異動をしました。現在は、営業部長として営業活動の統括管理や全店の支援をしています。私の部署は学校関係をはじめとした民間、官公庁など幅広いお客様との取引があるので、適材適所様々な社員が活躍できる環境があることが特徴です。
関電工は1944年に創立し、現在「屋内線・環境設備」、「情報通信設備」、「電力設備」の三本柱で経営しており、一言で言うと総合設備企業として社会のインフラを支えています。2019年に台風による大規模停電が千葉でありましたが、その時には関電工も復旧作業に携わりました。停電を強いられ不便な生活を余儀なくされた地域住民の皆様に対して、全国から電気工事会社が応援に駆け付け、災害復旧に携わっていたことがとても印象に残っています。人々の生活に欠かすことが出来ない『灯り』を維持していくことが当社にとって重大な使命と感じております。

信頼関係を築くためのコミュニケーションの重要性

私が信頼関係を構築する上で特に大切にしていることは、会話を重ねて、お客様の真意、具体的な考えを聞き出すことです。些細なミスコミュニケーションで誤った認識が生まれ、大袈裟かもしれませんが、それが原因で損害を与えてしまう可能性もあります。経年劣化の進んだ施設ではよく更新を行います。その際にお客様のご要望が、全く同じ設備を設置することを望まれているのか、それとも今まで100のスペースが必要だった設備を今の技術で50にコンパクトにして、空いたスペースを有効活用するのか。つまり設備投資費の削減を優先するのか施設の有効活用を優先するのかなど、単純に更新といってもお客様によって求めるものは様々です。もちろんそういったご要望を一度で全て聞き出すことはできません。会話を何度も繰り返して、やっとお客様のご要望や課題がわかってくるのです。
しかしながら、時には真意を上手く汲み取ることができなかったこともありますが、やはりお客様とのコミュニケーションを重ねることで次につながりますし、良好な関係を維持することを可能にします。そこで私からお伝えしたいことは、円滑なコミュニケーションを図るためには、話しすぎず、聞き手に回ることがコツだと思います。お客様のご要望を理解することに努め会話を広げていくことで、やっと本当の「答え」が見えてきます。そしてヒヤリングを重ねて課題を発見する。そこからまた新たな提案をするというプロセスが大切です。

聞き手を意識することで説得力のあるプレゼンに

設備工事は専門的な業種であり、普段業界で使用している専門用語で説明を進めてしまうと、相手の立場に立つことが出来ておらず、結果としてこちらの真意が伝わらずお客様にご理解頂けないケースがあります。
プレゼンをするときにも聞き手を意識するということは、共通して重要なことだと思います。話し手と聞き手が互いに同じ方向を向かないと一方通行になってしまいます。そうなると、聞き手も飽きてしまい相手の心を動かせません。また、聞き手を意識するという意味では、プレゼンの内容も簡潔且つ分かりやすく説明し、的確に伝えることにも注力するべきだと思います。プレゼンでは、短い時間で相手を引き込み、納得させなければいけません。聞き手の状況を理解し、相手の立場にたって準備されたプレゼンには説得力もありますし、力強さを感じます。私は昔、先輩から理解できている人が聞くとわかりやすいものでも、聞き手側全員が同じ理解とは限らないので、なるべく誰にでもわかりやすい表現にするようにとアドバイスをいただいたことを今でも意識しています。
そういった助言や気づきも、実は普段のコミュニケーションから生まれるのだと思います。
何事も準備は一人ではできません。時には周囲に協力を求め、また時には周りを巻き込んで同じ悩みを共有し、切磋琢磨しながら進めていかなければ前には進めないこともあります。
私はプライベートで健康のためにマラソンを始めましたが、社内で仲間を集い地域のマラソンイベントや懇親会を開くことで、辛いと思いがちなマラソンも気が付けば人との絆も深まり、継続して楽しく続けることが出来ています。 何か新しいことをチャレンジしようとした時に、自分1人では難しいと感じたとしても同じ仲間2人、3人なら可能性が広がるかもしれません。それを作り込むまでに色々な意見のぶつかり合いがあっても、困難を乗り越えてひとつのものにする。その経験は一人一人の成長に大いに繋がると思います。 そういった意味で、このプレゼンテーションコンテストは、グループで出場できる事も魅力の一つだと思います。

伝える力、思考力は、全ての仕事のベースになる

関電工は2019年に75周年を迎え、「100年企業」を目指しています。創立100周年に向けて更に飛躍していくために、関電工も日々変化し続けています。近年入社してくる社員は、向上心があって真面目な方が多い印象です。これから社会人になる学生の皆さんには、自分で考え、思いをしっかり伝えられる方になっていただきたいです。私としても、そういった学生にぜひ入社してほしいと思っています。企業も人も成長をし続けるには、現状に満足せず常にチャレンジ精神を持ち続けて下さい。昨日より今日、今日より明日と、日々考えることを止めないことが大切です。自分なりの考えを言葉にし、伝える機会は今後ますます増えていくと思います。
プレゼンについてもただ受け売りの言葉を伝えているだけでは、言葉が軽くなってしまい説得力はありません。自分なりの考えを自分の言葉で伝えることが必要です。プレゼン制作を通して、そういった思考能力を養うことができると思いますし、社会人になってもきっと役に立ちます。

学生の皆さんへのメッセージ

プレゼンテーションコンテストへの参加は、次のステップに行くために、自分の可能性をどこまで追求できるかを模索する良い機会であると思います。またこのプレゼンテーションコンテストは、世界に通用する人材育成の登竜門だと思います。世界に羽ばたく良いきっかけになるのではないでしょうか。言葉を通してしっかり伝えられることの意義は非常にあると思います。学生時代は限られた時間なので悔いのないように、目標をもって色々なことにチャレンジして欲しいです。本コンテストに出る限りは頂点を目指して欲しいというのもありますが、結果がどうであれ挑戦するということ、主体的に行動すること自体に意義があると思います。自分で考えたこと、準備したことを十分に発揮できるように頑張ってください。