展示会のプレゼンで感じた英語力の低下、TOEICをペースメーカーに

外国語大学で英語を専攻し、4年時に1年間アメリカ留学を経験。その後も仕事で英語は断続的に使っていました。しかし、玩具メーカーに勤務していた2008年春、会社の展示会で外国人のお客様相手に商品のプレゼンをした際、英語力の低下を痛感し、英語の勉強を再開することにしました。その際、英語学習のペースメーカーとしてTOEICを受験したのがきっかけです。会社の先輩で英語のプレゼン能力の高い方が、TOEICで高得点を取得していたことも刺激になりました。TOEICは、自分自身の英語力を高める上で、とても役にたったと思います。

「まごころ」を込めたプレゼンが世界的ヒット商品へ

プレゼンテーションの語源は「プレゼント」です。大切な人への贈り物と同じで、「まごころ」が最も大切だと思います。私はかつて玩具メーカーで、「家庭用プラネタリウム」の商品化に携わりました。社内外でのさまざまなプレゼンの際、単に相手を論理的に説得するだけでなく、「何としてもこの企画を実現したい」という気持ちを込めたことが、商品化やその後の世界的ヒットにつながりました。また、これは玩具業界では有名な話ですが、数十年前、ある日本のキャラクターの商品化権を求め、アメリカの玩具メーカー2社がプレゼンを行いました。1社は世界最大のH社、もう1社は成長途中の小さなM社です。競合プレゼンの結果、販売権を獲得したのは、M社でした。決め手となったのは、「M社の担当者の熱意にかけよう」という社長の一声だったそうです。そのキャラクターはその後全米で大ヒットし、M社は世界でトップのメーカーに成長しました。

自分の強い思い、気持ちを大切に

プレゼンテーション能力は、将来どんな仕事に就いても必要です。たとえば私の場合、日々の授業は学生に対するプレゼンだと思っています。このコンテストは英語によるプレゼンですから、もちろん英語力は必要ですが、気持ちが何より大切です。是非、学生の皆さんにはプレゼンテーションコンテストにチャレンジしてもらいたいですね。きっと良い想い出になると思います。