饅頭とプレゼン?!

プレゼンを行う前の心構えとして、「同心円」というものを意識することが大切だと思います。
「同心円」とは、中心が同じ2つ以上の円のことを指します。簡単に例えるとお饅頭です。外側にはあんを包む皮があり、中にはあんこがあります。
例えば、美味しいあんこを含んだ饅頭があったとします。この饅頭を誰かにあげるとき、中身のあんのみあげる方はいないと思います。相手に気に入ってもらうには、皮とあんこ、つまり全てを美味しいと思ってもらう必要があります。饅頭をプレゼンに例えた場合、「皮=デリバリーあんこ=コンテンツ」です。この2つ共が美味しくないと、つまり質が高くないと、プレゼン全体が上手く出来上がりません。これは、私がプレゼンのワークショップを担当する際に伝えていることです。

聴衆と継続的な関係を築いていくために

プレゼンでは、非言語要素である声のトーン、ジェスチャー、アイコンタクト等や補助資料(※皮)のみではなく、話の内容と構成(※あんこ)など全てが魅力的なものでなければなりません。これはビジネスの場でも大切なことで、内容だけ素晴らしくても良い評価はされません。もちろん、非言語的な発表の仕方(デリバリー)のみが素晴らしくてもダメです。プレゼンにおいても、ビジネスにおいてもいえることですが、聴衆とその場限りでなく、これから継続して関係を築いていきたいという意識を持ってみて下さい。

KISS=「Keep it simple and short」

2つのことを私は意識してプレゼンを行う様にしています。1つ目に、「Kiss」=「Keep it simple and short」というフレーズを大切にしています。いかに簡潔に内容を伝えるか、文章を短くできるかを意識しています。どうしても伝えなければならない内容と、そうでないものを自分でノート等に書き出して整理することも有効な手段です。重要なところのみに話を絞ることで、より自分のプレゼンが洗練されて軸がしっかりとしたプレゼンになります。2つ目は「間を掴む」ことがプレゼンにおいては、効果的な技であると思っています。先ほども申しましたが、プレゼンの際、伝えたいという思いがどうしても強くなるため、多くの方は一方通行に話し続けてしまいます。しかし、プレゼンはスピーチコンテストと異なり、相手にこちらの伝えたい内容を理解してもらわなければなりません。この様な状況で、一旦間をとって質問を投げかけ、アイコンタクトなどを活用することが大変有効になってきます。聴衆にこちらの意図が伝わっているか確認することもプレゼンの構成を考える上で重要だと思います。実際に私の経験でも、こういった工夫をしてプレゼンをする機会は多かったです。質問を投げかけたりすることで、プレゼンの途中から、聴衆全体がこちらの発表をより注意を払って聴く様になり、彼らの興味・関心を引き付けているといった感覚を得ることができます。

結果にこだわり過ぎず、プロセスを楽しんで

失敗を恐れないことが何よりも大切です。参加すると決めてから、準備をしていく段階は楽しいですし、自分のためになるはずです。本番後の結果も大切ですが、その結果に至るまでのプロセスを楽しんで頑張って欲しいなと思います。