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グローバル・リベラルアーツ(GLA)学部の学生が、海外スタディ・ツアー渡航前の国内研修に参加しました

2022/07/11

グローバル・リベラルアーツ(GLA)学部では、入学後の半年間を将来について考える「グローバル・チャレンジ・ターム」としており、その柱となるのが1年次の6月~7月に実施する「海外スタディ・ツアー」です。留学先はリトアニア、インド、マレーシア・ボルネオ、エルサレム。海外に飛び込み、人道、多文化共生、サステナビリティ、宗教といったテーマをもとに、グローバルな視点を養います。今年度は7月の海外スタディツアーの渡航前に、6月下旬から、本学及び福島県にある本学の国際研修センター/ブリティッシュヒルズにて、リトアニア、インド、マレーシア・ボルネオ、エルサレムの4地域の協定校とオンラインでつながり、現地の授業を受講する、国内研修を実施しました。さらに7月初旬には、上記の4カ国・地域からいずれか1ヵ所に渡航し、約2週間のフィールドワークを実施します。

 

今回は国内研修に参加した学生の感想をお届けします!

【濵﨑菜那さん】

リトアニアに関する歴史理解や紛争対立、人道に関する講義が印象に残っている。リトアニアと日本との関わりについての講義では、実際に現地の方の話を聞くことによって、ネットの情報だけでは理解できなかったことを知り、改めて両国の関わりについてもっと知りたいと思った。また、リトアニアで日本文化のワークショップやイベントなどを企画・運営する学生団体”hashi”の学生の方とオンラインで交流を行うこともできた。今回はオンラインでの講義だったが、次は実際に現地に行って「人道」をテーマに深く学び、さらにたくさんの学びを得て自分の今後の学修に活かしたい。

 

【ポウデル・ジョエルさん】

私は今回のオンライン授業を受けて、インドはすごく多様な国だと改めて思った。インドの学校ではいろいろな州からの生徒が集まるので、あらゆるものの定義が多様で、国内でもカルチャーショックのようなものがあり、自然と異文化理解ができる場所であるということを知った。授業内で先生が仰った ”To get out of your comfort zone is the key to learning cross-culture.” という言葉に感動した。自分とは異なる考えや価値観を受け入れることがなぜ大切なのかをインドに行って学びたい。また、海外スタディ・ツアーに行く前にその国について知ることが大切だと今回の授業で実感した。

 

後藤咲乃さん】

マレーシア・ボルネオについてのオンライン講義では、自然環境と多民族について重点的に学んだ。授業を通して、環境保護や整備をしていく上で持続性の大切さに改めて気づかされた。授業の冒頭で「ゴミ拾いをすることは良いことか?」という問いを投げかけられ、私はゴミ拾いすることでその場をきれいにすることが出来るので良いことだと考えた。しかし、ある友人はゴミ拾いをしてもその拾ったゴミがきちんと処理されていないのならば必ずしもいいことだとは言えないと語った。ここから私は、活動の表向きの良い面しか見ていないことに気づいた。マレーシアの大学でも環境保護を目的に活動している団体があるが、リサイクルのシステムや大量のごみという課題が浮き彫りになっている。継続できるような取り組みや処理方法などをきちんと考えてから行動に移していかないと新たな課題を生み出すことになってしまう。保護活動に限らず問題解決のために行動を起こしていく際には、どのような影響が考えられるのか、また考えられる課題に対する対策が可能なのかという点に注意していきたい。

 

【新井柚希さん】

今回のオンライン講義ではエルサレムの歴史だけでなく、現代における同国のテクノロジーやさまざま分野の発展という視点から学ぶことができた。この事前学習を通して、エルサレムについて多くのことを知ることができたのはもちろん、これまで自分が学んでいたことは断片的な知識でしかなく、視野の狭さを改めて痛感した。これから実際にイスラエルに渡航して現地で学ぶにあたり、物事の根本に焦点を当て、多角的な視点で、批判的思考をもって学び続ける必要があると感じた。

ブリティッシュヒルズがある福島県は、2011311日の東日本大震災で大きな被害を受けました。今回、学生たちは福島県の双葉町を訪れ、震災や災害の記録と記憶、 復興支援の活動を国や世代を超えて伝えていくために設立された『東日本大震災・原子力災害伝承館』を見学。被災した双葉町の街並みを実際に見て、地域住民との交流会の後、『東京電力廃炉資料館』にて東京電力の視点でのお話をお聞きしました。

 

【後藤咲乃さん】

東日本大震災・原子力災害伝承館で観た映像で「光と陰」という言葉が頭に残った。人が亡くなったり、津波がきたり、避難を余儀なくされたりと悲しい陰の部分がある一方で、国内に留まらず各地から支援をする人がいて、助け合い、避難指示が解除になり少しずつ新しい道が開いてきていることは明るい光になっていると思った。実際に被災した方のお話では、終始笑顔で前向きな姿が印象に残った。友達という立場でまた足を踏み入れて欲しいとお話してくださり、街の中にある大きな絵から、今町に人はいないが町の人々の暖かさにふれることができた。既に未来に向けて歩みを進めているこの町のことを、多くの人にも知って欲しいと思ったと同時に、今私たちにできることはこの現状を伝えることだと思った。またお話の最後に、誰かを助けるために自分から動ける人になるためには、日頃から周りの人を助ける習慣がないと簡単にはできないとあった。これからも日々、周りの友達や家族、出会った人たちを大切にしていきたい。

 

7月の海外渡航を前に、オンラインでインド、マレーシア・ボルネオ、リトアニア、エルサレムの4地域と繋がり、多文化共生や宗教、人道支援、歴史、サステナビリティなど、各地域のテーマを広く相互に比較しながら学ぶことができました。また、海外に目を向けることで、日本が抱える課題についても改めて考えるきかっけになったようです。