CULTURE

ブラジル文学をやってみる

2024/07/23

こんにちは!ブラジル・ポルトガル語専攻教員の奥田若菜です。

 

今日は、ユニークなアクティビティをご紹介します。

ポルトガル語を教えるブラジル人教員タミー先生は、デザインに精通した先生でもあります。

そんなタミー先生と一緒に、学生たちが実際にブラジル文学を作ってみました!

挑戦するのはコルデル文学です。

コルデル文学(Literatura de Cordel)は20世紀初頭から中頃にかけて、ブラジルで人気のあった文学です。時事ネタや小話などが詩として表現され、小冊子の形で紐(コルデルCordel)にぶら下げて販売されていました。このことから、「紐の文学」という名称がついています。

 

今回、学生たちは、桃太郎、かちかち山、花咲か爺さんを題材に小冊子を作りました。

実はこれ、日本の昔話をポルトガル語に訳せばOKというわけではありません。

コルデル文学は民衆詩ですので、ポルトガル語の文章はきちんと韻を踏んでいる必要があるのです。

学生たちが最も苦戦したのが、物語の内容に沿って、韻を踏んだ文章を作ることでした。

苦労しつつ、なんとか完成!

コルデル文学の隆盛期、人気作家の小冊子は大量に刷られ、ブラジル全土で売られていました。学生たちが作ったコルデルもブラジルで人気が出る、かも?

民衆文学であるコルデル、気になる方は『ブラジル民衆本の世界:コルデルにみる詩と歌の伝承』をぜひ手に取ってみてください。

【写真】 タミー先生、奥田若菜

【文】 奥田若菜