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DAY 6 / GLA Study Tour in Lithuania

2022/02/20

Sat, FEB 19 (リトアニア研修6日目)

本日はカウナスを後にし、リトアニアの首都ヴィリニュスへと向かいます。まだ研修は残り2日、更に日本帰国後には待機期間がありますのでより一層気を引き締めたいと思います。ヴィリニュスに到着後、まずは旧市街を散策しました。石畳の細い道が迷路のように入り組んだ旧市街には、ゴシック、ルネサンス、バロックなど様々な様式の歴史的建造物が残され、ヴィリニュスの歴史地区として1994年、世界遺産に登録されました。カウナスとはまた違う、カラフルでヨーロッパの雰囲気を感じる美しい街並みに学生達も感動した様子でした。

その後、学生3名(水尻颯斗さん、友近菜那さん、柳瀬帆名さん)と教職員は在リトアニア日本国大使館を訪問しました。民間から大使に着任された尾崎哲大使から直接お話を伺い、リトアニアと日本の関係について改めて考える大変貴重な機会となりました。

夕方には、リトアニア大公宮殿 (Palace of the Grand Dukes)とKGBジェノサイド博物館を訪れました。もともと15世紀にリトアニア大公国の統治者と将来のポーランド王のために建設されたリトアニア大公宮殿は、ロシア帝国時代の19世紀に取り壊されてしまいましたが、リトアニア独立運動の高まりとともに再建の動きが出始め、2013年に完成を迎えました。

現在は、宮殿の一部が国立博物館として一般公開されており、発掘された再建前の建築資材なども見ることができます。新市街にあるGBジェノサイド博物館は、旧ソ連の秘密警察KGBが実際に1940年から1991年の50年間、総本部として使っていた建物で、多くのリトアニア人やナチス人が収容され、拷問や虐殺が行われた場所でもあります。実際に使われていた拷問部屋の壁には銃弾の跡などがあり、かなりショッキングな施設でしたが、それでも学生同士でガイドの説明に対して一生懸命耳を傾け、学生同士で積極的に意見を交換する姿が印象的でした。
それではここからは、Dグループリーダー友近菜那さんからのご報告をご覧ください。

 

(国際戦略部 牧田亜矢香)

リトアニア最大都市ヴィリニュス

こんにちは、最終日のメルマガを担当いたします、友近菜那です。

本日は、5日間滞在したカウナスとの別れを惜しみつつ首都ヴィリニュスへ移動しました。午前中は旧市街地のツアー、午後は以前の大公の宮殿とKBGの2カ所の見学をしました。

旧市街地のツアーでは、今までのカウナスとは違い、フランスやイタリア、ロシア等より多くの国の文化が入り混じる街並みが広がっていました。学生の多くは綺麗な街並みに感動し、ツアーの方が語るヴィリニュスの歴史に耳を傾けていました。

ヴィリニュス大聖堂広場

ヴィリニュス旧市街地ツアーの様子

駐リトアニア日本国大使館訪問

昼食には先生方と代表の学生3名が駐リトアニア特命全権大使尾崎哲様と会食をしました。大使とお話が出来るとても貴重な機会に緊張しましたが、とても有意義な時間でした。

リトアニアの文化や風土をはじめ、大使になられた理由など様々な事をお話することが出来ました。

駐リトアニア日本国大使館特命全権大使尾崎哲様との記念写真

リトアニア大公宮殿見学

午後はリトアニア大公宮殿とKGBジェノサイド博物館に行きました。大公宮殿は時代毎に様式が変わるのがとても興味深かったです。日本の建築物は平家なことが多いので沢山の部屋がある事も驚きでした。

リトアニア大公宮殿

KGBジェノサイト博物館見学

ロシアの秘密警察(KBG)の博物館では1991年までロシアが実際に使っていた刑務所を見学しました。KBGが拷問や処刑をしたところや、その跡が全てそのまま残っているのでその迫力はすごかったです。今までは自分とは縁のない外国の出来事と思っていた事がとても身近に感じました。

KGBジェノサイト博物館でのガイドによる説明風景

 

リトアニア研修最終日の夕食は連日通り各自で自由に過ごしました

お店で最後のディナーを楽しんだ人もいれば、ホテルでゆっくり過ごした人もいたようです。

リトアニア チーズ料理

 

最終日までリトアニアの歴史や文化に触れ、濃い時間を過ごす事ができました。今回の研修は雨の日も多く、体力も疲弊している人も多かったですが、一生の思い出となる経験となりました。今回の学びを今後の授業やアメリカ留学の際に活かす事ができればと思います。

私達の研修を支えてくださった先生方、保護者の方、現地の方、全ての方々に心から感謝いたします。

研修全体を振り返って

まず、初めて成田空港でお会いした学生さんたちの最初の印象は「かわいい」でした。もちろん今もそれは変わりませんが、実際にご一緒して逞しくて芯のしっかりした学生さんたちだなと感じました。

今まで多くの色んな学生さんとご一緒してきましたが、今までで1番元々持っている英語のスキルが高いと感じました。独立記念日の祭典の際に近くの軍人さんに話しかけたり、お店やレストランで自分から質問しにいったり、大学や市庁舎で行われた質疑応答の時間に手をあげて質問したり…他にもたくさん驚いたことはありますが、「これは何だろう?」という疑問を英語で大勢の人の前で発言できる度胸に感服してしまいました。

これから色々あると思いますが、きっと逞しく乗り越えて行かれるんだと思いました。

 

(㈱HIS添乗員 上田晶子)

 

本日を最後にリトアニアを離れ、明日は日本に帰国します。

去年6月に行われたブリティッシュヒルズでのStudy Tour2.0では、こうしてカウナスやヴィリニュスの街の人々と積極的に話す学生達の姿を想像することは全くできませんでした。分からないことや知りたいことをすぐ現地の人に尋ねる、Vytautas Magnus Universityの関係者、初日から案内してくださったコーディネーターの方々、博物館のスタッフ等、誰とでも話すことができるGLA生の姿を目の当たりにし、教員として今回の研修の価値を実感しました。

BHでのオンライン授業で学んだことを忘れてしまってはいないかと心配していた私の予想とは逆に、その時取ったノートを取り出して内容を確認する学生もおり、前回オンラインで学んだことと今回の体験を通して学んだことの融合がGLA生の更なる成長の糧となることを確信しました。

最終日の訪問地となったヴィリニュスでのKGB博物館やPalace of Grand Dukesでは、寒い雨の中での移動もありさすがに疲れた様子も見られました。しかし、博物館の見学時間を短縮しようかと聞くと「正直かなり疲れてはいますが、もったいないので最後まで見ます」と言ってくれる学生もいて、逞しく成長したGLA生の姿を目にして私自身とても勇気付けられました。

「明日帰るんですよね」と寂しそうに言いながら自身の部屋に入って行く学生を見て、連日の雨模様にもかかわらず今回の研修を楽しんでくれた学生達に感謝の気持ちで一杯でした。そのような私の気持ちを読んだのか、「今回の研修を準備してくれて、先生ありがとうございます。」と言われた時は大変嬉しく思いました。

個人的な感想ばかり述べてしまいましたが、以上が最終日の報告です。

 

(GLA学部GLA学科長 朴シウォン)

 

2月14日から始まったリトアニアでのスタディ・ツアーも、全ての日程が終了いたしました。実質6日間という短い期間でしたが、とても長く、しかし一方で、ぎっしりと中身が詰まった日を過ごせたように感じています。

コロナ禍で、なかば「強行した」と言われても仕方ない今回のツアーでした。このツアーの意義を図る尺度は一つではありませんが、私自身は、現地で感染者が出て一定期間帰国が遅れるといった事態が出なかったことで、まずは安堵しております。ただ、滞在中はかなり冷えた日や雨の日もあり、学生は、ふだんとは格段に体調管理に気を遣わなければならない一週間でした。日本帰国後は、まずは、ゆっくりと体を休めてほしいと思います。

学生は、現地に入ってから、活動するうえでのルールを守り、行動してくれました。自由時間、そして食事時の連絡やホテルへの帰着連絡についても、おろそかにせず、日に日にしっかりとした行動が取れるようになったことが実感できました。リトアニアを通じて「平和」というGLAの理念を深く学ぶことができたことはもちろんですが、学生が日々大人として成長していく姿を間近で見らられたことが、私にとっては一番の収穫でした。

今回、実りあるスタディ・ツアーが実施できたのは、まず、朴シウォン学科長の学生への愛情、国際戦略部の市川さん、根本さん、牧田さんの献身的な取り組み、特に、市川さんなしでは今回のツアーは実施できませんでした。また、添乗員の上田さんにはコロナ禍の渡航で大変助けていただきました。

また、現地では、今回、大変なコーディネーター役を引き受けていただいたVMUのアルさんとリーナスさん、アルさんには、奥様のシモーナさんとそのまたお母様オンナさんまでお世話になりました。

もちろん、日本で後方支援にあたっていただいた佐野理事長、宮内学長をはじめ神田外語大学の教職員のみなさま方、そして何よりも今回のツアーの趣旨をご理解いただき学生の参加をお許しいただいた保護者の方々に厚く感謝を申し上げ、メルマガを終了したいと思います。

 

(副学長 金口恭久)

 

GLA学部「海外スタディ・ツアー」ニュース 第6号(2022年2月19日) 文責:副学長 金口恭久