神田外語グループのいしずえを築いてきた人々

第21回 佐野隆治会長 『日本人が学び続けていくために』

外国語の学習を通じて
学び続ける体質を獲得する

外国語にしても、日本文化にしても習得するのには、時間がかかります。特効薬というものはなく、大切なのは学び続ける姿勢を持つことなのです。

神田外語では英語をはじめ外国語の習得で特化してきましたが、外国語というのはあくまで専門技術のひとつに過ぎません。外国語という専門技術の学びを通じて、継続的に学べる習慣を身につける。経済学でも社会学でも、物理学でも何でも、何か専門分野での学びを通じて、学び続ける体質を獲得することが大切なのです。神田外語では、この考え方を「自立学習」と位置づけ、研究と実践を続けてきました。

昭和38(1963)年に僕は両親が立上げた英会話学校の実務を任されました。その時からずっと、「どうしたら学生は英語を学ぶ気持ちになるのだろう?」「どうしたら、学習を続けられるのだろう?」と、そればかりを考えてきました。僕は英語を専門で学んだわけではありませんし、どちらかと言えば苦手でした。でも、だからこそ英語が不得意な学生の気持ちで考えられた。それは英会話学校の経営者としてはとても恵まれたことでした。

第二外国語としての英語教授法を学んだネイティブ教員による指導。異文化理解とコミュニケーション主体の大学。異文化の環境と外国語漬けになれる語学研修センター。自発的に外国語を学ぶ自立学習システムと施設。どれも先例はありませんでしたが、神田外語の学生に提供したいと思って発想し、実現してきた教育手法です。

僕はいつも発想するのが早すぎるんです。でも、最近では義務教育でも外国人の先生が英語の授業を教えるようになったし、高校ではコミュニケーション英語が必修科目になりました。異文化コミュニケーションの学部を新設したり、自立学習を教育の特色として打ち出す大学も多くなりました。ようやく時代が神田外語に追いついてきた感はありますね。

写真上:神田外語学院の教職員慰安旅行
での池田弘一神田外語大学名誉教授と
佐野隆治会長(池田弘一氏提供)
写真下:昭和33(1958)年当時の佐野
隆治会長(杉山 美紀氏提供)

それぞれの企画を発案したのは僕だったけど、実際の事業をかたちにしたのは僕ではありません。その時、その時、「この仕事は私がやりたい」と思っていただける方に出会えました。自分がすべきことを、どうしたら実現できるかを考え続け、学び続けていれば、ふさわしい方に必ず出会えるのです。実現しないこと、うまくいかないことがあるとすれば、できないのではなくて、実現していただける方に、まだお会いできていないというだけなのです。(2/6)

学校法人佐野学園:理事長室・いしずゑ会
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写真撮影:塩澤秀樹
取材・文:山口剛

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