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ブラジル人作家を招いて座談会開催!

2023/04/12

ブラジル人作家イタマール・ヴィエイラ・ジュニオさんが、ブラジル大使館の招待を受けて来日しました。

本学にもお招きし、著書『曲がった鋤』を題材にお話をする座談会を開催しました。

小説『曲がった鋤』は、これまでに数々の文学賞を受賞し、すでに19の言語に翻訳されています。日本語版は昨年末に水声社から出版されました。

座談会には、ブラジル・ポルトガル語専攻の学生や教員が小説を事前に読んだうえで参加しました。なかには、日本語版ではなく、ポルトガル語版での読破に挑戦した学生も!

 

イタマールさんに質問を投げかけたり、ブラジルの社会課題について議論を交わしました。

イタマールさんはとても穏やかに真摯に一つ一つの質問に答えてくださり、学生も教員も大きな刺激を受けました。ブラジルは広大な土地を持つ多様性に富んだ国です。イタマールさんを執筆へと駆り立てたのは、まさにこの多様性であることが伝わってきました。

この作品は、構造的格差やアフロブラジリアン宗教、人種差別、旱魃と飢え、ガリンペイロ(宝石や金の採掘人)、識字教育など、ブラジル社会を理解する多くのキーワードがちりばめられています。読み返すたびに、またブラジルについて学びを深めるたびに、新たな発見が得られる、そんな作品です。

 

最後には著書にサインをいただきました

サイン入りポルトガル語版『Torto Arado(曲がった鋤)』は、本学の施設MULCにも置いておきます。

 

2022年はブラジル独立200周年でした。それを記念して、多くのブラジル文学が日本語に翻訳出版されています。『曲がった鋤』のほか、『乾いた人びと』(グラシリアノ・ハーモス)、『ニホンジン』(オスカル・ナカザト)、『女の子たち』(リジア・ファグンデス・テレス)などがあります。大学の授業で学ぶことと並行して文学作品に触れることで、より理解が深まりますし、知ることが楽しくなります。

 

ブラジル文学作品はMULCの本棚にあります。

在校生の皆さんは是非手に取ってみてください。