CULTURE

ブラジルの風に揺られて

2021/10/07

ブラジルは南米大陸の半分を占める、大きな国です。1か国で大陸の半分ってなかなかですよね。国土が広いので気候もバリエーションがあり、植物も食文化も風習も多彩です。

冒険が好きな人も、音楽が好きな人も、食べ歩きが好きな人も、もちろんサッカーが好きな人も、大自然の中で静かに時間を過ごしたい人も、大都市の娯楽が好きな人も、どんな人も満足できるのが、ブラジルです。

 

今回は、ブラジルの風を感じる風景をご紹介します。この写真はブラジルの北東部にあるパライバ州です。ここはあるものだけを売っている市場です。さて、何が売られているでしょう?

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【答えはハンモック!】

パライバ州は国内有数のハンモック生産地です。特にサンベントという町では、町の人の多くがハンモック生産や販売に関わっています。実はハンモック、完成するまでの工程が思いのほか多いのです。糸を染め、編み込み、壁に引っ掛ける部分や装飾の部分などを付けて完成する作業は、それぞれさらに細かく分業されています。

 

染められた糸の束が風に揺れています。

サンベントの街を歩いていると、心地よい織機の音が聞こえ、木陰で仕上げ作業をしている人たちの様子を見ることができます。

手作業での飾り付け。何種類もの編み方があり、編む人はそれぞれ得意技を持っているのだとか。機械編みの飾りがついたハンモックよりも、もちろん値段は上がります。

ハンモックは洗濯機でも洗えますが、やはり川で洗ってそのまま干すのが一番いい、と地元の人は言います。太陽の匂いがなんともいえないんだとか。

 

ブラジルでよく見かけるハンモック。たいていの家にはありますし、地域によってはベッドではなくハンモックで就寝します。私が日本で懐かしく思うのは、ハンモックでゆらゆらと揺られて静かに過ごす時間です。ハンモックで揺れながらブラジルの風を感じる時間は、まさに至福のひと時です。

 

文&写真 奥田若菜(ブラジル・ポルトガル語専攻教員)