神田外語大学同窓会

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インドネシア語 皆川先生より みなさんへ送る言葉

お元気ですか?インドネシア語の皆川厚⼀です。私も皆さんの後を追いこの3⽉末でようやく卒業となります。4年間できちんと卒業なさった皆さんと⽐べ私は⽣来の怠け者体質が祟り20年もかかって卒業することになります。学⽣さんたちは卒業の際、私たち教員に対して「お世話になりました」と⾔ってくれますが、実は教員の⽅こそ「お世話になりました」です。

振り返るとKUIS の学⽣さんたちはとても素直な良い気質を持っていると思います。新⼊⽣の頃はどこか垢抜けない素朴さが残っているのですが、4年間のうちにいい感じに成⻑してそれぞれにあった進路を⾒つけることに成功していると思います。また卒業後も着実にキャリアアップを続けている⼈たちの話なども聞いて、出世というものに縁のない私としては「すごいなあ」と感動すらしています。

私はインドネシアのガムラン⾳楽を研究しています。インドネシア語専攻だった皆さんや私の「東南アジアの宗教と⽂化」の講義を受講した⼈は覚えてくれていると思います。KUISに就職する前はガムランの演奏家として⾊々な活動をしていました。名前は出せませんが⾳楽業界の有名な⼈たちとよくコラボしたりして、実は東京ドームや武道館にも出たことがあります。神⽥でもガムランサークルを指導してその経験を⽣かすことができました。そしてバリ島の⽂化を皆さんと勉強する機会が頻繁にあったことをとても嬉しく思います。

インドネシアは近年急激な経済発展と近代化を遂げていますが私は、実は近代化する前のバリ島の社会がとても好きです。簡単には説明できないのですが、⽇本の社会が⾼度成⻑の過程で捨ててきた良いものが私の留学した時代のバリ島には残っていたと感じています。同様の事は世界中で起きていると思います。プラスティック環境汚染などはほんの氷⼭の⼀⾓で⼈類はこの辺で振り返って⾃分たちが物質⽂明の代償にしたものを確認した⽅がよいようです。⼈類皆反省だ。

アジア言語学科インドネシア語専攻
皆川 厚一

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