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神田外語Extension

Columnコラム

2017 Jul. 10 【不定詞ってナニ者?】その2
Takako Kurimoto

―名詞?形容詞?副詞?―
前回は to不定詞の名詞的用法のお話をしました。今回はあと2つの用法、形容詞的用法副詞的用法です。動詞の原形に to を付けただけなのに、本当に大活躍です!
形容詞「的」用法

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形容詞的用法:ほとんどの場合、「~するための/~すべき」と訳します。
ふつう、形容詞は a big boxbeautiful flowers のように修飾する名詞の「前」に置きますが、形容詞的用法の to不定詞は修飾する名詞の「後」に置きます
I have a lot of work to do today. 「私は今日やるべき仕事がたくさんある」、 He needs a house to live in. 「彼には住むための家が必要だ」などです。おっと、この in を忘れないようにしてくださいね。なぜでしょう?

それでは、この文を分解して2つの文にしてみますよ。 He needs a house. 「彼は家が必要」。どんな家ですか? He can live in the house. 「彼はその家に住める」そう、彼が住める家ですね。「 live 住む」場所の名詞には inat などの前置詞が必要です。 I live an apartment.とは言えませんよね。ですから、修飾する名詞と to不定詞の関係にも気をつけるようにしてください。前置詞が必要かもしれませんよ

副詞「的」用法

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副詞的用法:さて、みなさんは「~するために」と訳すのが副詞的用法だと思い込んでいませんか?その訳しかないでしょ、と。いえいえ、それこそが大いなる誤解なんです。
「~するために」は訳し方のひとつでしかありません。実は、この用法の to不定詞はさまざまな意味を持っているんです。名詞的用法の「~すること」、形容詞的用法の「~するための/~すべき」と訳して不自然な to不定詞は「すべて副詞的用法!」と考えてください。

それでは、よく使われる意味を3つご紹介しましょう。
(1)《目的を表す》
We worked overtime to meet the deadline. 「残業した」その目的は?「締切に間うように」です。訳は「私たちは締切に間に合わせるために残業をした」です。
(2)《結果を表す》
He grew up to be a famous pianist. 「有名なピアニストになるために」「大人になった」わけではありません。「大人になった」その結果として「有名なピアニスト」になったのです。「彼は大きくなって有名なピアニストになった」と訳します。
(3)《感情の原因》
I am happy to hear the news. 「私は幸せ」その原因は?「その知らせを聞いた」からです。「私はその知らせを聞いてうれしい」となります。
このほかにも副詞的用法が表す意味はいくつもあります。「~するために」にこだわらず、文の内容を十分に理解したうえで柔軟に訳してみることが大切です。

一人で何役もこなす大活躍の to不定詞だからこそ、訳すときには注意が必要ですね。文の内容を理解した上で、その to不定詞の役どころをしっかり見極めて訳さなければなりません。
実は、なぜ私が「的」を付けるのかという理由もここにあるんです。前回、「不定」という名前は「何の限定も受けない」からだというお話をしました。でも、私は内心「ふらふらして定まらないから」では?と思っているんですよ。名詞として働くので「名詞」なのかと思えば、「いや~、名詞みたいなモンです」って言うし、形容詞や副詞なのかと思えば「形容詞や副詞みたいなモン」ですって言うし、「じゃあ、あなた一体何者なの!?」と訊けば「ふらふらの不定モンです」って答えそうな気がするんですよね。

さて、次回は to のない不定詞「原形不定詞」のお話です。これとってもよく使われる不定詞なんですよ。気づいていましたか?

まずは、説明動画をご覧ください!

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