TOEIC（トーイック）とは、英語を母国語としない人を対象とした、英語によるコミュニケーション能力を総合的にはかるための試験です。「国際コミュニケーション英語能力テスト」を意味する「Test of English for International Communication」から、TOEICと呼ばれています。公的なものではありませんが、多くの国内企業が採用時にTOEICスコアを参考にしていることもあり、利用価値が高い試験といえます。ここでは、TOEICの試験内容や点数の目安について、詳しく説明します。

TOEICの概要について

TOEICは、「リスニング」と「リーディング」の2つのセクションから構成されています。

■リスニングセクション
英語の会話やナレーションを聴いて、設問に解答するテストです。全100問で構成され、制限時間は45分です。問題用紙の写真を最も的確に表現している説明文を選ぶ「写真描写問題」や、英文のアナウンスを聞いて設問に答える「説明文問題」などが出題されます。

■リーディングセクション
英文を読んで、設問に解答するテストです。全100問で構成され、制限時間は75分です。文章の一部を埋める「短文穴埋め問題」や、長めの英文を読んで問題用紙の設問に答える「読解問題」などがあります。

両方のテストで高いスコアを取得するためには、英文を正しく聞く力と、読み取る力が欠かせません。また合計200問を2時間で解答しなくてはならないため、高い集中力も求められます。

TOEICスコアの目安

TOEICスコアは990点満点です。一般的に、600点以上であれば履歴書に記載しても違和感がないレベルとされています。

■TOEICスコア600点台
英語で簡単な会話をしたり、短い文章のやりとりを行ったりできるレベルです。

■TOEICスコア700点台
仕事での日常業務を英語で行うことができるレベルです。簡単な内容であれば、英語のビジネス文書を読んで、内容を理解することもできます。

■TOEICスコア800点台
海外出張や海外赴任を支障なく行うことができるレベルです。また英語で書かれた文書の中から、仕事に関わる資料や情報を収集することもできます。

■TOEICスコア900点以上
英語で書かれた専門書を読めるほか、複雑な議論もできるレベルです。英語を母国語とする相手とも、支障なく高度なコミュニケーションをとることができます。TOEICを受験する人にとっての、最終的な目標となるスコアでしょう。