神田外語大学同窓会

ニュース | News

未来をリードする後輩たちへ ポストコロナで創造する経済・社会とは

未来をリードする後輩たちへ ポストコロナで創造する経済・社会とは

みなさん、こんにちは。97年英米語学科卒の穂谷栄一郎と申します。卒業以来、金融機関に勤め、今は外資投資顧問会社にて皆様の年金などを一部受託して運用しております。職業柄、世界の株式や債券、不動産などに投資する仕事をしていることから、今回の新型コロナウイルスが世界経済や産業に与える影響、さらにはポストコロナでより成長、衰退するビジネスなど、様々なことに目を凝らして経済・社会の変化について分析しています。

今回の新型コロナウイルスで、世界的にロックダウンとなる中、第2波も懸念され、経済回復までには相当な時間を要すると考えられます。また、非常事態宣言以来、皆さんの生活スタイルないし働き方も大きく変化したと思います。毎日通勤してオフィスで仕事する、顧客先を訪問する、海外出張するなど、コロナ禍ではこれまでの行動がすべて自粛となりました。こうした中、多くの時間を自宅で過ごすことになりました。

With corona そして新たな生活習慣

さて、このような状況を皆さんはどのように捉えていますか。新型コロナウイルスはワクチン開発にも時間がかかり、Stay Homeが長く続く可能性があります。世間ではWith Coronaと称して、新生活スタイルなどが提唱されるなど、今後いかにうまく乗り越えていくかが議論されています。

例えば、今やリモートワークが多くの企業で推奨され、就労者にとって出勤が当たり前ではなくなる世界がやってきそうです。国によってはリモートワークを労働者の権利として保護する法律を定める方針です。また、出勤が当たり前でなくなると、都市部のオフィス需要も緩和されるとみています。都内に住む利便性も薄れるかもしれません。さらに、外出をベースとした化粧やファッション、接待、オフィス周辺の飲食についても需要の変化が起きそうです。顧客訪問に関しては今やZoomなどのWeb会議が当たり前となりつつあり、国内外の出張機会も減りそうです。

今後注目される企業とは?

一方、コロナをきっかけに、成長する企業も散見されます。在宅での環境改善にまつわる財・サービス(家具類、Eコマースや在宅エンターテイメントなど)、宅配や出前、中食などは売り上げを大きく伸ばしています。また、国内外の出張が減っても商談の機会が減るどころか、移動時間などの制約から解放されて、より多くのお客様に効率的にアクセスできることから、売り上げが上がったという例も多々聞いています。さらに、出張費や資料の印刷などが大幅に削減され、利益率が改善しているとのことです。こうした一連の変化は二酸化炭素の削減にもつながり、国連が提唱するSDGsやESGにも合致しています。

後輩には、このような変化を受動的に捉えるのでなく、むしろ能動的に捉えて変化をリードしてもらいたい。既存の経済や社会の延長線上で物事を考えるのではなく、ポストコロナでより豊かな未来、新しい経済・社会を創造していって欲しい。例えば、毎日10分でもいいので世の中の情報を集め、自分ならこうすると考え、それをツイートしてみる等。。。この変化は自分を変えるチャンスでもあります。今まで新たな視点がビジネスを変えてきたのですから・・・自分の力を信じて。

自分だったらそう願ってやみません。

 

穂谷 栄一郎(ほたに えいいちろう)
1997年英米語学科卒
アライアンス・バーンスタイン株式会社
運用戦略部ディレクター(金融、投資顧問業)
https://www.alliancebernstein.co.jp/

  • このエントリーをはてなブックマークに追加