学長メッセージ

酒井 邦弥 神田外語大学長 酒井 邦弥

開学30周年にあたって

「世界共通言語としての英語」と「地域言語」ダブルメジャー体制をさらに推し進める

神田外語大学は、1987年、ここ幕張新都心に開学して以来、本年めでたく30周年を迎えることができました。この間、「言葉は世界をつなぐ平和の礎」を建学の理念として、「真の国際人財」「心優しいグローバル人財」の育成にむけ「一意専心」地道な活動を積み重ねてまいりましたが、グローバル時代をリードする「外語大学」の一つとして、相応の地歩を固めることができました。これも、ご指導ご鞭撻をいただきました全ての方々のおかげであり、改めまして心からの感謝の意を表する次第であります。
本当にありがとうございました。

  • 学部生全員のダブルメジャー化

    これまでも、一部の専攻語を除き「英語と地域言語」の「ダブルメジャー」体制にありましたが、今般、各種の課題を乗り越え、全学的な「ダブルメジャー」を確立することになります。これは、グローバル化が進展する中で、地球上の70億人とつながるためには、「世界共通語としての英語」の習熟が、若者たちにとって必要不可欠であると考えるからであります。これの担い手として、英語教育分野の修士の資格を有する70名を超える外国人教員を配置しております。

  • 環太平洋地域中心主義

    本学は、英米語学科/中国語学科/韓国語学科/スペイン語学科の四つの学科からスタートしましたが、当時主流であった「独仏伊」ではなく、歴史的に日本と関係の深かったアジアや中南米に着目していました。以後、2001年の「国際 言語文化学科」新設と同時に、小規模ながらインドネシア語/ベトナム語/タイ語/ブラジル・ポルトガル語専攻を設置し、12年の学科再編を経て現在に至っています。

  • “Developmental”教育の強化

    日本社会の成熟化にともない、少子化の一方で高学歴化・大学のユニバーサル化が進んでいます。学習習慣や読書習慣に若干の難が認められるケースも少なくありません。本学は、このような状況に積極的に対処することは、教育機関として当然の責務であるとの認識から、今般、センターを立ち上げ本格的に取り組むこととしました。これまでの自らの学びの基礎に少しでも不安のある学生には、一人ひとりに寄り添い、授業やSALCやMULCとも連動しながら指導していく考えです。また、実施に際しては、先輩が後輩を導くというTutoring Systemを導入したいと考えています。Teaching is Learningの実践であります。これが、本学の学びの新たな伝統になればよいと考えています。

学長プロフィール

さかい・くにや/1944年、東京都生まれ。

1968年、東京外国語大学ドイツ語学科を卒業し、第一銀行(現・みずほ銀行)に入行。

1999年、第一勧業銀行専務取締役となり、翌年にはみずほホールディングス取締役副社長に就任。

東京外国語大学理事を経て、2010年から現職。