▲学生に自らの仕事について話す上原さん
JR東日本の千葉運輸区助役・上原久恵さんが本学学生に「働くこと 成長すること」をテーマに講演
- 2017.10.19
- 神田外語大学
神田外語大学で10月16日(月)、キャリア教育センター主催の講演会が開かれ、東日本旅客鉄道株式会社千葉支社千葉運輸区助役の上原久恵さんが「働くこと 成長すること」というテーマでご自身の経験や女性の働き方についてご講演くださいました。
上原さんは現在、女性初の千葉運輸区助役として、社員の研修のサポートや社員に寄り添い悩みをともに解決する仕事をしています。今では設備や制度も充実し、多くの女性社員が活躍するJR東日本ですが、上原さんが入社した当時は、女性社員は少なく、大変な思いをすることもあったといいます。
入社翌年の2000年、上原さんは習志野運輸区の車掌となり、初めての女性乗務員となりました。当時現場では、女性社員への対応に困ってそっけない態度になってしまった男性社員もいたそうです。そこで、「挨拶だけはしっかりしよう」と心に決めたところ、だんだんと周囲と打ち解け、数少ない女性社員の仲間の支えもあったため乗り越えられた経験を語られました。
また当時は、女性社員用の宿泊設備などが整っていなかったため、女性である上原さんには任せてもらえない仕事があったといいます。この経験から、上原さんは後に設備に関わる部署へ異動し、女性社員のための設備を作りました。「女性だけが制約を受けるとはおかしいと思いました。私と同じ悔しい思いを他の女性にはさせたくない、と思ったんです」。
2児の母親でありながら働き続けている上原さんは「男性だから、女性だからといって仕事を制限されることはありません。自分の目標、信念をしっかりと持ち進んでいきましょう。積極的にチャンスを自分のものにしてください」と学生に向けてエールを送りました。
講演後、質疑応答の時間があり、学生からの「結婚や出産を機に仕事をやめる女性もいる中で、なぜ仕事を続けようと思ったのですか」との質問に対し、上原さんは「当時は女性で働き続けている人が少なかったのですが、女性でも仕事と育児の両立はできるんだ、ということを証明したかったからです。また、それが自分にとっての使命であるとも思っていました」と話していました。
講演会 開催概要
参加学生インタビュー
英米語学科 2年 布施友里乃さん
与えられた仕事をやりぬくことや、常に勉強し積極的に行動していくことが、さまざまなチャンスをつかむことにつながる、という話が印象に残りました。また、仕事をするうえで、相談できる相手をつくるなど周囲とのコミュニケーションがとても大切であるとわかりました。私は将来英語を使う仕事をしたいと考えていますが、英語を頑張るだけでなく、今のうちから周囲との関係を大切にしていきたいと思いました。