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神田外語Extension

Columnコラム

2017 Jul. 3 【不定詞ってナニ者?】その1
Takako Kurimoto

―不定詞の正体を暴け!―

■不定詞の正体

なぜ「不定詞」って呼ばれるのでしょうか。不定?定まらない?そう、定まらない、つまり「何の限定も受けない」から不定詞なんです。不定詞を英語で Infinitives といいます。語源はラテン語の「無限の、非限定的な」という意味です。どんな「限定」を受けないかというと、主語が I (1人称単数)だろうと We (1人称複数)だろうと、 She (3人称単数)だろうと They (3人称複数)だろうと、不定詞は何も限定されない、すなわち何の変化も起きないのです。だから、「不定詞」なんです。

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不定詞には2種類あります。to不定詞原形不定詞です。まずは、みなさんおなじみの to不定詞の正体から暴いていきましょう。
そもそも、この to って何だと思っていました?「いいか、 to 不定詞の to と前置詞の to は違うものだぞ、混同するなよ!」なんて、中学のとき先生から何度も注意されませんでしたか?「to不定詞はto+動詞の原形、前置詞のtoは後ろに名詞を置く」、そう教わりましたよね。ところがなんと、もともと to 不定詞の to も実は方向を示す前置詞 to だったんです
不定詞は「動詞を名詞として用いた」ものだったので、前置詞 to の後ろに置いていたのですが、時とともに変化し、用法がいろいろと混同されながら使われ続けて、今に至る、というわけなのです。

■to不定詞の3用法

これで、 to 不定詞の正体はわかりましたね。それでは、現在、to 不定詞はどのように使われているのでしょうか。そう、みなさんよくご存じの to不定詞の3用法のお話です。歴史的な変遷はさて置いて、 to 不定詞は動詞の原形に toを付けただけのもの。単純な形のこの to 不定詞ですが、実に多芸多才で、なんと、3つの品詞の働きができるというのですから驚きです。その品詞とは、名詞、形容詞、副詞。そしてその働きを「用法」といいます。それでは大活躍の to 不定詞の用法を1つずつ見ていくことにいたしましょう。ちなみに、不定詞の用法は多くの参考書では「名詞用法」「形容詞用法」「副詞用法」と呼ばれています。でも私はあえてその名前に「」という1文字を加えています。なぜ?その答えは最後にお教えしましょう。お楽しみに。

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まず名詞的用法:「~すること」と訳します。普通の名詞と同じように文の主語や目的語として用いることができますが、ことわざや格言以外で主語として文頭で使うのは不自然とされています。例えば、 To learn foreign languages is interesting. 「外国語を学ぶことはおもしろい」という英文は間違いではありませんが、形式主語の It を使い、真主語の to 不定詞を後ろに置いて、 It is interesting to learn foreign languages. とする方が自然です。一方、 to 不定詞を目的語として用いる文は自然ですし、実際よく使われています。 He decided to study abroad. 「彼は留学しようと決心した」や、 She wants to play the piano. 「彼女はピアノを弾きたい」などは目的語としての名詞的用法の例です。あれ?「~すること」と訳されてない!と思いましたか?それでは直訳してみますよ。「彼は留学することを決心した」、「彼女はピアノを弾くことを望む」。ほら、ちゃんと「~すること」という意味が含まれていますね。これが「名詞的用法」です。
次回は残り2つの用法のお話です。特に多くの方が勘違いしている、副詞的用法は必読ですよ!

まずは、説明動画をご覧ください!

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