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神田外語Extension

Columnコラム

2017 Nov. 27 【時制の一致と話法】その3
Takako Kurimoto

―話法の転換―

日本語には時制の一致がない

「時制の一致と話法」(その1)の冒頭で、この英文法項目は私たち日本人には理解するのが難しいというお話をしました。さて、なぜ難しいのでしょうか?それは、「日本語では時制の一致が起こらない」からなのです。

本当に日本語では時制の一致が起きないのでしょうか?まず英文の話法の転換を見てください。

Tom said to Mary, “I love you.” → Tom told Mary that he loved her.

直接話法の現在形 love が間接話法では過去形 loved になっていますね。「時制の一致」が起こったからです。
さて、日本語ではどうでしょうか。「トムはメアリーに『愛している』と言った」→「トムはメアリーに愛していると言った」直接話法も間接話法も「愛している」と現在形で伝えています。英語的に「トムはメアリーに愛していたと言った」と過去形にすると、文の意味がまったく違ってしまいます。このように「日本語では時制の一致が起こらない」ので、英語の話法の転換のときに起こる時制の一致(例:現在形→過去形)を感覚的に理解するのが難しいのです。

話法の転換の練習!

え~、日本語にないものを理解するなんてムリ!いえ、大丈夫です。前回ご紹介した話法の転換のルールさえ覚えてしまえば簡単です。それでは練習です。次の直接話法を間接話法に変えてみましょう。

(1) I said to her, “I bought a car yesterday.”
(2) He said to me, “Are you busy now?”
(3) She said to him, “Why have you done that?”
(4) He said to us, “Study hard.”
(5) She said to me, “I usually get up at 6:00.”
(6) He said, “The sun rises in the east.”
(7) They said, “The Edo period lasted 265 years.

それでは解答です。
(1)被伝達文が平叙文。伝達動詞 said to told に。だれがだれに言ったのかを間違えずに。伝達動詞は過去形なので時制の一致が起こり、過去形 bought は過去完了形 had bought になります。副詞 yesterdaythe day before に。
I told her that I had bought a car the day before.

(2)被伝達文がYes/No疑問文なので接続詞は if に。疑問文の場合、伝達動詞 said toasked に。代名詞と時制と語順(文の並べ方)に注意しましょう。副詞 nowthen に。
He asked me if I was busy then.

(3)被伝達文がW/H疑問文のときは疑問詞( why )をそのまま使います。代名詞、時制、語順に注意。
She asked him why he had done that.

(4)被伝達文が命令文のときは接続詞や疑問詞は使わず to不定詞に。伝達動詞は平叙文と同じく told に。
He told us to study hard.

どうですか、うまく出来ましたか?

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さて、時制の一致には例外があります。時制の一致が起きないのです。
(5) She told me that she usually gets up at 6:00.
「現在の習慣」

(6) He said that the sun rises in the east.
「不変の真理」

(7) They said that the Edo period lasted 265 years.
「歴史上の事実」

その他、「ことわざ」「仮定法」などの文も時制の一致は起こりません。

つい見逃しがちですが、「時制の一致と話法」はとても重要な文法項目なんですよ。

まずは、説明動画をご覧ください!

「世界と戦うための英語力」を
本気で身につけたい方を、
神田外語Extensionは応援します。

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