コラム
2017 May. 1
【なくてはならない代名詞】その3
―混乱させる不定代名詞―
日本人が混乱する不定代名詞の代表グループ one 、 another 、 others 、 the other 、 the others の中から、前回は one と the other のペアを取り上げました。今回は残りをすべて見ていきましょう。先日は友人とバラの花を買いに行きましたね。残り物しか買えず、悔しい思いをしたあなた、今日は一人で街に買い物に出かけることにしました。
oneとthe other”のthe others
コーヒー好きのあなたは、新しいコーヒーカップを買うためにある店に入りました。しゃれたカップが欲しいと言うと、店員は “ How about this one? ”「こちらはいかがですか?」と言って、ひとつ見せてくれました。どうも気に入らないあなたは “ Show me another. ”「(なんでもいいから)ほかのをひとつ見せて」と言います。店員は店の奥からもうひとつ持ってきてくれましたが、それも気に入りません。 “ Show me others. ”「(残りのものを)いくつか見せて」とあなたが言うと、店員は3つほど持ってきました。やはりどれも気に入りません。こうなったら店にあるすべてのコーヒーカップを見せてもらおうと “ Show me the others. ”「残り全部見せて」と言います。とうとう店中のコーヒーカップを出させたあなた。お気に入りのカップは見つかったのでしょうか。

someとanyは便利な不定代名詞
さて、日本人が混乱する不定代名詞と言えば、避けて通れないペアがもうひとつあります。 some と any です。この2語は形容詞としても用いられ、可算名詞にも不可算名詞にも使える、使用頻度の高い便利な不定代名詞です。
some と any が「いくつか、いくらか」を表すとき、肯定文には some を、疑問文と否定文には any を使うと学校で習いませんでしたか?例えば “ Do you have any pens? ”「何本かペンを持ってますか?」は疑問文だから any で、 “ Yes, I have some. ”「はい、何本か持っています」は肯定文だから some で答え、 “ No, I don’t have any. ”「いいえ、1本も持っていません」という否定はanyで答えると習いましたね。確かに、基本的にはそれでOKなのですが、someが疑問文や否定文に用いられることもよくあるんです。それは次の3つの場合です。
(1)肯定の答えを期待している場合:
“ Can I have some more coffee?” ファミレスなどでお替り自由なコーヒーの追加を頼むときなどですね。まさか “ No. ”とは言わないでしょう。
(2)疑問形で依頼や誘いを表す場合:
“ Would you like some tea? ”“ Why don’t you get some rest? ”
(3)部分的な否定を表す場合:
“ I don’t like some of these cups. ” さきほどの買い物で「気に入ったカップもあるけど、好みではないカップもある」というときですね。見せてもらったカップのどれも気に入らなかった場合は “ I don’t like any of these cups. ” と言います。日本人は面食らうことばかりの「代名詞」、でも英語にはなくてはならないものなんですね。
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