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神田外語Extension

Columnコラム

2017 Jun. 26 【完了形を使いこなそう】その5
Takako Kurimoto

―過去完了形と未来完了形―

■ 過去完了形を使う2つの“とき”

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みなさんは過去完了形をどんなときに使いますか?「え~と、ものすご~く昔のこと。例えば1億年以上前のこととか」なんて答える人がいます。過去完了形は、主語が I だろうと He だろうと、何であっても〈 had +過去分詞 〉の形になる、ということはみなさん知っています。しかも現在完了と同じく、日本語にはない時制だということも知っています。ところが「実際に使ったことがある」という人はとても少ないんです。なぜでしょう?それは、「どんなときに使うべきなのか、よくわからない」からなんです。

過去完了形は決して「大昔のことを話すときに使う」のではありません!過去完了形は大きく分けて2つの場合に使います。
(1)過去のあるときより前の動作や出来事を表すとき
(2)時制の一致が起こるとき
それでは、この(1)と(2)の場合についてわかりやすい例文を使って説明してみましょう。

(1)「過去の2つの出来事を同じ文章内あるいは隣り合った2つの文章で表すとき、より古い出来事を過去完了形にする」
例文: When I got to the station, the last train had already left. 「私が駅に着いたとき、最終電車はすでに出てしまっていた」。「私が駅に着いた」という過去の出来事と「最終電車が出発した」という2つの過去の出来事がありますが、どちらがより古い出来事でしょう。そうですね、「電車が出発した後に私は着いた」のですから、電車の方が古い出来事です。だから、 the last train had already left. と過去完了形を使って表すのです。

(2)「直接話法を間接話法で表すときに過去完了形が使われることがある」
例文:直接話法 He said to me, “I visited Rome in 2010.” 「僕は2010年にローマに行ったよ」と彼は私に言った。⇒間接話法 He told me that he had visited Rome in 2010. のように使われます。話した時が過去のとき( said など)、日本語の「 」にあたる “ ”の中の文の時制は1つ古くなるのです。つまり、現在形⇒過去形、過去形・現在完了形⇒過去完了形になります。これを「時制の一致が起こる」と言います。
「う~ん、やっぱりよくわからない」と言う方、大丈夫です。「時制の一致と話法」に関しては、44回~46回で詳しくお話しますので、どうぞ楽しみにしていてください。
■ 未来のある時まで、は未来完了形

さて、完了形の最後は「未来完了形」のお話です。未来完了は〈 will have +過去分詞〉の形で、未来の「ある時」までに「何かの動作や状態が完了・経験・継続する」ことを表すときに使います。
例文1: I will have finished my work by the end of the day. 「私は今日中に仕事を終えるだろう(完了)」。
例文2: I’ll have been to Hawaii five times if I go there again. 「今度ハワイに行ったら、私は5回行ったことになる(経験)」。
なお、くだけた言い方では未来時制や現在完了で代用することが多いのですが、文法的には未来完了形が正しいということは忘れないでください。

日本語には存在しない「完了形」という時制ですが、ぜひ自在に使いこなせるようにがんばってください。

まずは、説明動画をご覧ください!

「世界と戦うための英語力」を
本気で身につけたい方を、
神田外語Extensionは応援します。

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